ミラノ・コルティナ五輪に向けて日本代表決定戦に臨んだロコ・ソラーレだったが、ダブルラウンドロビン(出場3チームによる2回戦総当たり)で3位となり、2位と3位チームによるタイブレークに回ってフォルティウスに敗戦。銅メダルを獲得した2018年平昌五輪、銀メダルの2022年北京五輪に続いての3大会連続の五輪出場の夢が絶たれた。
リードの吉田夕梨花も「自分たちのパフォーマンスが出せないなか、終わってしまって不完全燃焼」としながらも、「これが今の自分たち。あとは残りの2チームに頑張ってもらう、応援の気持ちしかないです」とライバルにエールを送った。
セカンドの鈴木夕湖は同級生であるフォルティウスの吉村紗也香や小野寺佳歩らとの試合後のやり取りについて、「小・中と一緒で幼馴染みたいなところもあるので、『頑張ってね』とみんなで声かけました」と明かしてくれた。また、大会前に藤澤らが「私たちには負けられない理由がある」とコメントしてきたことについて質問を受けるが、「そのうちどこかで面白く配信するかもしれないので、今はフォルティウスさんにフォーカスを当てていただいて」と、まだ緊張感のある試合が続く勝者へのリスペクトを見せた。
サードの吉田知那美も同様だ。同級生であるフォルティウスの面々について持論を語った。
「4年前の(代表決定戦で敗退した)さや(吉村)やかほ(小野寺)が感じた気持ちを、(今同じ状況になって)もし自分がさややかほだったら、もう一度立ち上がってこの舞台に挑もうと思えたかなって思うと、やっぱりそれって本当にすごいこと」
続けて、「私が思う強い選手って勝ち続ける選手じゃなくて、ああいうふうに負けたところから這いつくばって上がってくるのが本当に強い選手」と吉村や小野寺を評した。そのうえで、自身や藤澤、鈴木らを含めた1991年と1992年生まれの同級生を「ど根性で比較するなら世界一世代なんじゃないでしょうか」と泣き笑いの表情で誇った。
日本代表の座は、ロコ・ソラーレを上回った2チームに絞られた。
そのチームは12月にカナダ・ケロウナで行なわれる五輪最終予選に挑む。吉田夕は「私たちの分も、プレッシャーには感じずに(試合をしてほしい)」と言い残して静かに会場を去った。