『ハイキュー‼』×SVリーグ コラボ連載vol.2(15)

PFUブルーキャッツ石川かほく 松井珠己 後編

(前編:松井珠己は五輪メンバー落選にも海外挑戦をして落ち込んでいる暇なし 「毎年、自分を更新していきたい」>>)

 現役のSVリーガーに、バレーボール漫画『ハイキュー‼』を語ってもらうコラボ連載。選手たちが選ぶベストメンバー、共感したシーン、ベストゲームとは?

【ハイキュー‼×SVリーグ】石川かほくの松井珠己が選ぶ『ハイ...の画像はこちら >>

<SVリーガーが語る『ハイキュー‼』>

Q1、監督目線で『ハイキュー‼』のベストメンバーを選ぶなら?

【オポジット】

澤村大地(烏野高校)

【アウトサイドヒッター】

木兎光太郎(梟谷学園高校)、東峰旭(烏野高校)

【ミドルブロッカー】

月島蛍(烏野高校)、灰羽リエーフ(音駒高校)

【セッター】

菅原孝支(烏野高校)

【リベロ】

西谷夕(烏野高校)

「どうしても女子の視点で考えてしまうんですけど、そうなると、澤村はオポでもいいかなって。

レシーブもできるし、オールラウンドで、林琴奈選手(大阪マーヴェラス)みたいな感じ。チームに安定感をもたらす存在です。

 サイドは木兎。エースは打ちきってナンボです。ブロックされても、最後まで打ちきってほしい。もうひとりは旭さん。コート外では弱気でも、コート内では強気スイッチが入って頼もしい。一度イップスになったけど、立ち直ってあそこまでできるのもすごいです。

 ミドルはツッキー(月島)。常に冷静で、春高予選の決勝で指をケガしながらも、『最後まで戦ってみたいなんて』と熱くなる瞬間がいいですね。もうひとりはリエーフ。上手ではないけど1点に貪欲で、言われたことをやろうとする。

(孤爪)研磨がリエーフに指示すると、否定せず、ちょっとしたところまで考えてやる。その真面目さはいいなって。私もミドルにはけっこう言うので、嫌な顔せずにやってくれるのはありがたい。

 セッターは菅原さん! コートに立ちたい思いを持ちながら冷静で、みんなにアドバイスできる。試合に出た時は周りを生かすトスを考えている。好きなキャラですね。リベロは西谷。『背中は俺が 護ってやるぜ』っていうのがかっこいいです」

Q2、教訓となった、共感した場面や言葉は?

「菅原さんが『俺が入ってる時の得点 お前が入ってる時の得点 合わせて烏野の得点だ』と影山に言う場面です。影山はコートに立てず、ベンチで悔しそうにしていますが、いいシーンですね。

 あと、ピンチサーバーで出た山口(忠)がエースを決めたシーンで、みんなワーって喜ぶのを見たツッキーが、『そんなに驚く事じゃないデショ この5か月 サーブだけは誰より練習したんだから』ってボソッと言うところも。ずっと一緒だったからこその言葉だし、めっちゃ好きなシーンです」 

Q3、作中の個人的ベストゲームと、その理由は?

烏野高校vs青葉城西高校(インターハイ予選)

「最後は日向(翔陽)が三枚ブロックにシャットされてしまう。日向は悔しかっただろうけど、それで成長するんですよね。

印象深いです。相手のセッターの及川(徹)くんが、影山に対して『俺は負けるのかもしれないね ――でも それは今日じゃない』と思うところもいいです!」

【プロフィール】

松井珠己(まつい・たまき)

所属:PFUブルーキャッツ石川かほく

1998年1月10日生まれ、千葉県出身。170cm、セッター。小学校3年で東金町ビーバーズに入団。富山第一高校では春高バレーに出場。日本女子体育大時代からアンダーエイジカテゴリー日本代表として主力を担い、世界ジュニア選手権大会、ユニバーシアード競技大会での銅メダル獲得に貢献した。卒業後はデンソーエアリービーズで3季を過ごしたのち、2023-24シーズンはブラジルのスーペルリーガ、翌シーズンはアメリカのリーグ・ワン・バレーボールでプレーし、2025年にPFUブルーキャッツ石川かほくに入団した。

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