人気ボーイズグループ「BE:FIRST」のRYOKIこと三山凌輝(26)と、元婚約者との間の「結婚詐欺トラブル」騒動が収束しない。(敬称略)
三山は、“極秘婚約”していた、元婚約者で人気YouTuberの「Rちゃん」こと大野茜里(28)に、総額1億円以上を貢がせていた“いただき男子”だったと「週刊文春」に4月に報じられていた。

三山は、NHK連続テレビ小説「ブギウギ」のヒロイン役の好演で知られる女優の趣里(34)と結婚間近と報じられていた。趣里は大物俳優・水谷豊(72)と元キャンディーズ・伊藤蘭(70)夫妻の娘でもある。娘を思う親の気持ちが案じられるが…。(中原慶一)

資金援助や婚約破棄等をめぐり「トラブル」に

「アパレル会社社長にしてフォロワー数85万人を誇るRちゃんは、年収1億円以上と言われ、三山は婚約中、2000万円のメルセデスベンツ・ゲレンデから、月200万円の小遣い、高額なクロムハーツやロレックスなど、総額1億円以上をRちゃんに貢がせていたと報じられました。記事によれば2人の交際開始は2021年冬。2022年12月に婚約したものの、2024年2月に破局。その後、趣里との交際が始まったようです」(スポーツ紙芸能担当記者)
5月24・25日配信の「文春電子版」では三山はインタビューに答え、「結婚を想定して、真剣に向き合っていました。ただ、お金を騙(だま)し取ったことはありません。まして結婚詐欺の意図は全くありませんでした」と“懺悔告白”。
しかし同5月31日の配信記事では、それに対するRちゃんの“反論手記”が掲載された。
そこでは、「お金ではない。返して欲しいのは、わたしの心です」などとしながらも、資金援助や婚約破棄に関する齟齬(そご)についての詳細がしたためられている。
前出の芸能担当記者が続ける。

「トラブルの代償は大きく、三山は7月5日のシンガポール公演をもって、『BE:FIRST』の活動を停止すると発表。5月に予定していたとされる三山と趣里の婚約発表も7月に延期されたと報じられました。一方、趣里の父である水谷豊は、三山に対する不信感から結婚に困惑し反対していると報じられています。しかし、結局のところ、女性側が民事訴訟の提起や刑事告訴といった法的措置をとるには至っていないし、現状報道されている内容からは、果たして『結婚詐欺』と言えるような事実があったかどうかすらわかりません」

結婚詐欺はどんな場合に成立するか

なんとも釈然としない状態が続いているのだが、三山の行為が結婚詐欺に該当するかはともかく、そもそも一般的に「結婚詐欺」とは何なのか。ある法律事務所関係者はこう解説した。
「結婚詐欺は、“結婚の意思がないのに、あるかのように装って相手から金品や財産をだまし取る行為”を指します。民事上は不法行為(民法709条)として損害賠償請求の対象となるのに加え、刑法上は刑法246条1項の『詐欺罪』に該当し、10年以下の拘禁刑に処せられます」
刑法246条1項は「人を欺いて財物を交付させた者は…」と規定している。つまり、「欺く行為(詐欺行為)」により相手方を錯誤に陥れ、それに基づいて財物を交付させ、財産上の損害を生じさせる犯罪である。
「詐欺罪は、最初から騙すつもりだったかどうかを証明する必要があるため、立証が難しい犯罪だと言われています。
『最初は本当に結婚するつもりだったが、途中で気持ちが変わったから破談になった』などの言い訳をしやすいからです。
詐欺師は『結婚資金が必要』『借金を返済してから結婚したい』『親が病気になってしまい結婚する前に治療費が必要』などと、結婚を匂わせつつ、あの手この手で口実をつけて金品を要求してきますから、見極めが難しいのです」(同前)
近年は、婚活サイトやマッチングアプリの普及に伴い、全く面識のない男女がインターネットをきっかけに知り合う機会も増えたため、この手のトラブルは増えているという。交際を匂わせる「恋愛詐欺」や、外国人から金品を要求される「国際ロマンス詐欺」なども、同タイプの詐欺である。

だまされたと分かった場合は

それでは、相手方に金品を渡してしまった後になって、だまされていたことが判明した場合は、どういう対処法が考えられるのか。

「民事責任の追及として、被害額や精神的損害(慰謝料)について損害賠償請求をすることが考えられます。
話し合いで解決できなければ、訴訟を提起します。相手の財産を保全するため、仮差押え・仮処分をかけることも必要です。
加えて、警察に被害届を提出し、刑事告訴をすれば、相手に対し、起訴・処罰を避けるため被害弁償等をするよう圧力をかける効果も期待できるでしょう」(同前)
ただし、いずれにしても、前述したとおり、詐欺の事実を立証することは困難とされている。
「できるだけ素早く、有力な証拠を集め、保全する必要性があります。また、『国際ロマンス詐欺』の場合、法的責任の追及はさらに困難をきわめます。まずは弁護士に相談することをおすすめします」(同前)
最近では「頂き女子りりちゃん」を名乗っていた女性(逮捕当時25歳)が、ネット上で知り合った男性に恋愛感情をいだかせ、1億5000万円をだまし取ったとして、2025年1月に、懲役8年6月、罰金800万円の刑が確定したニュースも記憶に新しい。
交際期間の長短にかかわらず、やたらと金品を要求してくる相手や、金銭的に依存してくる相手は、問答無用で「切る」と決めておいた方がよさそうだ。


■ 中原慶一
某大手ニュースサイト編集者。事件、社会、芸能、街ネタなどが守備範囲。実話誌やビジネス誌を経て現職。マスコミ関係者に幅広いネットワークを持つ。



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