宝くじ“高額当せん”確率が高いのは「双子座」「Y.Kさん」? 年末ジャンボ抽せん日、幸運は誰の手に
本日12月31日、東京・新宿の東京オペラシティ コンサートホールで「年末ジャンボ宝くじ」の抽せん会が行われ、当せん番号が発表される。1等・前後賞合わせて10億円という、まさに人生を劇的に変え得る権利が誰かの手に渡る瞬間だ。

ところで、この宝くじというシステム、法律的にはどのような位置づけにあるかご存じだろうか。本来、日本では刑法185条によって「賭博」が禁じられている。しかし、宝くじは「当せん金付証票法」という特別法により、「地方財政の健全化」という公共の目的のために、あくまで例外として認められており、法的な根拠に基づいて運営されている。
そんな「法に守られた夢」を手にするのは、一体どのような人たちなのか――。
本記事では、2024年度の「宝くじ長者白書」(同年度中に1000万円以上の当せん金を受け取った人を対象としたアンケート、回答数540人)を紐解き、高額当せん者の職業や星座、イニシャル、気になる「当せん金の使い道」など、リアルな実像に迫る。

どんな人が「高額当せん」している?

「高額当せん」と聞くと、それを期待して宝くじを購入した人でも、どこか現実離れした世界の出来事のように感じがちだろう。しかし、白書が映し出すのは、意外にも「身近にいる誰か」あるいは「自分自身」と共通する人物像かもしれない。
2024年度の白書によると、当せん者のプロファイルは以下の通り(小数点以下は四捨五入)。厳密には各属性の購入者の母数が反映された結果という側面もあるだろうが、高額当せん者の「共通項」として参考にしていただければ幸いだ。
【性別・年代】
男性が65%、女性が35%。年代別では「60歳以上」が52%と過半数を占め、次いで50代(25%)となっている。
【血液型・職業】
血液型はA型(39%)が最多。職業別では「会社員」が42%でトップ、次いで「無職(年金生活者等含む)」が23%と続く。

【名前・星座】
イニシャルは男女ともに「Y.K」さんが1位。星座では「双子座」が12%でもっともラッキーという結果であった。
気になる当せんの秘訣について、45%が「運」と回答しているが、注目すべきは第2位の「継続(25%)」だ。希望を捨てずに宝くじを購入し続けた執念が、勝利を引き寄せたといえるだろう。
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宝くじ公式サイトより

受け取りには「時効」があるため注意

もし高額当せんを確認したら、次に待っているのは「換金手続き」だ。
白書によると、当せん確認から換金までの期間は、全体の73%が「1か月未満」と回答している。早めに換金して安心したい人が多いとみられる一方、1か月以上経過してから受け取ったという人も22%いた。
しかし、当せん金は、支払開始日(抽せん日の翌日)から1年で時効となるため、のんびりしすぎるのには注意が必要だ。当せん金が100万円を超える場合は本人確認書類が必要になるほか、手続きの都合上、受け取りまでに1週間程度かかるとされているため、余裕を持った行動が推奨される。
なお、一般的に何らかの経済的利益を得た場合は所得税の課税対象となるが、宝くじの当せん金においては、当せん金付証票法13条(※)により非課税とされている。
※当せん金付証票法13条「当せん金付証票の当せん金品については、所得税を課さない」

当せん金の「使い道」は?

高額当せんの幸運を手にした人たちは、当せん金をどのように使っているのか。白書からは、夢を叶えつつも将来を見据える人々の姿が浮かび上がる(複数回答)。
使い道としてもっとも多く選ばれているのは「貯蓄(47%)」であり、約半数の人がまずは資産として手元に残す選択をしている。
それに続くのが「旅行(17%)」や「家族サービス・親孝行(14%)」といった、身近な人との思い出づくりや恩返しだ。
さらに項目を詳しく見ると、より現実的な活用法も目立つ。
【負債の解消と生活基盤】
「借入金の返済(12%)」や「土地・住宅の改築や購入(10%)」など、負債を清算したり、住環境を整えたりするケース。
【新たな資産形成】
「車の購入(11%)」や「投資(9%)」といった、生活の利便性向上や将来の資産運用への充当。
【自己研さんと社会貢献】
「趣味の充実(7%)」や「子供の教育・養育費(7%)」のほか、少数ながら「寄付等社会貢献(2%)」という形で社会に還元する人も存在している。
宝くじ“高額当せん”確率が高いのは「双子座」「Y.Kさん」? 年末ジャンボ抽せん日、幸運は誰の手に

宝くじ公式サイトより

なお、3位の「家族サービス・親孝行」などの際に「贈与税」の問題が生じるケースもある。前述のように、宝くじの当せん金に対する所得税は非課税だが、受け取った当せん金をそのまま家族に渡すなどした場合、税務上の「贈与」と判断される場合もあることには留意が必要だ。
宝くじの当せんは、単なるラッキーではなく、莫大な資産に関する「権利と義務」が発生する瞬間でもある。
仮に今年の年末ジャンボでめでたく幸運をつかんだ場合も、まずは冷静に「時効」や「贈与税」など、ルールを再確認してほしい。それこそが、最高のお年玉を「一生の宝」にするための、もっとも重要な秘訣といえるだろう。


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