財務省が昨年11月に発表した資料によると、「自国民が税財源として負担している国費相当分を、インバウンド客を対象として入場料に反映」することで、博物館・美術館のコレクションを後世に残す持続可能な仕組みを実現していくのが狙いであるという。
同資料では、全国の各施設について経常費用を入場料収入で賄うために、外国人料金を一般料金のおよそ2~3倍に設定する必要があるとしている。
たとえば東京国立博物館は一般料金1300円のところ外国人料金は3100円、京都国立近代美術館は一般料金2000円のところ外国人料金は5800円と試算されている。
背景には、訪日外国人観光客の増加にともない、音声ガイドや多言語解説パネルの整備などの対応にかかるコストも増しているという問題がある。しかし、日本人と外国人とで異なる料金を設定することは、「差別」として法的な問題にならないのだろうか。
「合理的な理由」があれば認められるが…
憲法14条は「法の下の平等」を定めている。そもそも、国立の博物館・美術館(運営は独立行政法人)が、日本人か外国人かによって料金を変更するという制度を実施することは、憲法14条に違反しないのだろうか。憲法に詳しい杉山大介弁護士によると、14条違反となるかの判断にあたっては、単に「扱いの差異」があるか否かだけでなく、その差異を設けるにあたって「合理的な理由」が存在するかが問われるという。
本件に関しては、人々が美術館や博物館を現状の値段で利用できているのは、「文化的価値を皆が享受できるようにする」という目的から、入場料金だけでなく税金による補助も行われているという点を考慮する必要がある。
具体的には、東京国立博物館や九州国立博物館などは独立行政法人「国立文化財機構」が、東京国立新美術館や京都国立近代美術館は独立行政法人「国立美術館」が運営している。そして、これらの独立行政法人の主な予算は国民から徴収された税金(「運営費交付金」)である。
「(日本に居住せず、日本の税負担を行っていない)訪日外国人は税金という形での共同での拠出に参加していないため、一般料金で利用できないことにも理由がある、という説明にはそれなりの論理性があると思います」(杉山弁護士)
つまり、現在の「一般料金」はそもそも税金の補助を前提とした割安の金額であり、「外国人料金」のほうが通常の金額である、という考え方になる。
「このような論を立てると、税負担を行っていない人々にどこまで文化的享受を受けさせるかについて、政策的な裁量も広く認められるようになり、合憲との評価を得やすくなるかもしれません。
ただし、外国人であることを理由に施設の利用自体を不可能にする、あるいは実質的に利用を拒否しているかのような高額な料金設定までいくと、さすがに不合理ということになると思います」(杉山弁護士)
地方自治体が運営する博物館・美術館は?
では、国税ではなく地方税によって運営されている地方自治体の施設ではどうだろうか。地方自治体が運営する美術館や博物館の場合、その主な原資は「地方税」である。
日本に住んでいる外国人は地方税を納税している一方で、日本国籍があっても海外に住んでいる人はその自治体に納税していない。つまり、「日本人か外国人か」という区分は、必ずしも「税負担の有無」と直結しないのである。
そのため、単純に「外国人であること」を理由に一律に料金を分けるのは、税負担の公平性という観点からは不合理との評価を受けやすくなる。
一方で、国籍に関わらず「施設のある自治体に住む住民か否か」で料金を分けるのであれば、納税者への還元という明確な理由があるため、合理的であるといえるだろう。
なお、私立の施設の場合、基本的には、公共的なものよりも料金や利用方法の設定に関する裁量は広くなる。ただし、私人が運営する施設であっても、相手が外国人であることを理由に利用を拒否することは、不法行為として違法となる。同様に、実質的に利用が不可能になるような価格を設定することも違法となる。
「訪日」ではなく「日本在住」の外国人は?
訪日外国人のみならず、数年~数十年間や生涯にわたって日本に在住する外国人も、多数存在している。文化庁の資料などではあくまで「訪日」外国人を対象にした料金設定を検討しているが、在留カードやマイナンバーカードを用いて日本在住を確認するか否かなど、具体的な運用についてはまだ発表や検討が行われていないようだ。
杉山弁護士によると、国立の博物館・美術館については、税負担の観点から、日本への「在住」ではなく「国籍」の有無で一般料金または外国人料金の適用を判断することも、考え方としてはあり得るという。
「ただし、消費税などの国税は、日本に暮らすなかで外国人も負担していることから、微妙なラインになってきます。
私が昔、パリに留学した際には、パリ現地の学生証があればルーブル美術館などに無料で自由に入ることができました。フランスに学びに来ている者に対しては、『偉大なフランスの文化も盛大に享受していけ』という心意気を感じました。
日本人・外国人といった杓子(しゃくし)定規な分け方ではなく、制度設計にはいろいろ議論があってもよいと思いますね」(杉山弁護士)

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