同大によると、先月24日に部員が違法薬物を使用している可能性があるとの通報があったという。
そこで同大がさらなる調査を進め、当該学生を含む違法薬物を使用したと認めた学生計5人について2月27日に茨城県警に相談。任意の事情聴取も行い、2月28日未明に令状に基づき、男子サッカー部寮への家宅捜索が実施されたという。
大学側は捜査に全面協力
同大は、2月27日から28日に男子サッカー部監督をはじめ、スタッフにも聴取を実施。学生5人に対する調査も実施し、茨城県警の捜査に全面協力している。事態を受け、同大は、男子サッカー部および監督の業務を一時停止とした。
同大は「全容の解明を進めていくとともに、学生に対する指導の徹底と不安を抱く学生に対するケアに努めてまいります。あわせて、本事案の徹底検証に基づく再発防止策を速やかに策定の上実行し、信頼の回復に全力で取り組んでまいります」としている。
部員らは今後、どのような法的手続きを経て、サッカー部にはどのような影響が生じるのか。
所持だけでも重い処罰の対象に
大麻や覚せい剤などの違法薬物は、少量の所持でも犯罪となる。大麻については、特別な許可がある場合を除き、所持・栽培・譲り受け・譲り渡しが禁止されており、個人の嗜好目的でも違法だ。営利目的でない所持でも拘禁刑が科され、覚せい剤など、より危険性が高い薬物では、さらに重い刑罰が規定されている。
逮捕後の流れと社会的影響
薬物事件では、逮捕後の身柄拘束が長期化しやすい。5人の年齢は明かされていないが、20歳以上の「成人」と20歳未満の「少年」とで扱いが異なる。まず、成人の場合、逮捕後、48時間以内に釈放されなければ検察官へ送致される。
次に、20歳未満の「少年」がいた場合、逮捕後、まずは最大72時間身柄が拘束される。その後、検察官は原則として「勾留に代わる措置」を請求しなければならない(少年法43条1項)。
これが認められると少年は警察署ではなく「少年鑑別所」に収容される。少年の性格や生活環境などを専門家が調査・鑑別するための施設だ。
身体拘束期間は原則10日間で、延長は認められていない(少年法44条3項)。その後、事件は原則として家庭裁判所に送致される(全件送致主義)。
家庭裁判所は、さらに詳しい調査が必要と判断した場合、「観護措置」をとることがある(※)。この場合、少年は引き続き少年鑑別所に収容され、原則2週間、必要があればさらに2週間延長されることがある(最大4週間)。
※家庭裁判所が審判の準備として少年の身柄を確保し、調査官による生活環境や更生可能性の調査を行うための措置。
流通経済大サッカー部は関東大学サッカーリーグの名門で、多数のJリーガーを輩出。同大サッカー部公式ホームページによると2026年の部員数は248人の大所帯だ。
活動停止の余波は計り知れないが、大学運動部による違法薬物使用はここ最近、続いている。
昨年9月は専修大アイスホッケー部員3人が麻薬取締法違反容疑で書類送検、同年6月には天理大学ラグビー部、国士舘大学男子柔道部部員の大麻所持容疑による逮捕、学生アメフトの名門・日大アメフト部部員の大麻使用(2023年)も記憶に新しいところだ。
依存と再起に向けた支援は
薬物には強い依存性があり、使用を開始すると自力での中止が困難になるとされている。刑罰だけでは根本的な解決にならず、治療や支援体制がなければ再犯のリスクが高い。刑事処分後は、専門機関での治療、家族や周囲のサポート体制を整えることが、依存からの回復と社会復帰に不可欠とされているが、大学運動部をめぐる“薬物汚染”の根源を絶つことも早急に求められそうだ。

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