患者や医療関係者ら約150人(主催者発表)が参加し、2026年度予算案に盛り込まれた高額療養費制度の自己負担限度額引き上げと、同月13日に閣議決定された健康保険法等改正案のOTC類似薬(市販薬類似の処方薬)への追加負担に対し、「命に関わる負担増だ」と抗議の声を上げた。
一方、政府側は一連の見直しの正当性について「制度の持続可能性の確保」と「次世代への継承」を掲げている。
自己負担限度額の引き上げ、一度は凍結も…
高額療養費制度は、医療費の自己負担が月額上限を超えた場合に払い戻しを受けられる仕組みで、がんや難病など高額な治療を必要とする患者の「命綱」とされる。政府は2025年の通常国会で自己負担限度額の大幅引き上げを目指したが、患者団体の反対運動や世論の高まりを受け、同年3月に当時の石破政権が凍結を表明した経緯がある。その後、厚生労働省は社会保障審議会医療保険部会の下に「高額療養費制度の在り方に関する専門委員会」を設置。患者団体も委員として参画し、8回にわたる議論を経て「見直しの基本的な考え方」が取りまとめられた。
今回の改正案では、長期療養者への配慮として、多数回該当(年4回以上の利用)の上限額は原則据え置きとし、新たに年間上限(平均的な所得層で53万円)の仕組みが導入された。
一方で、年1回から年3回の利用者660万人は最大38%の限度額引き上げとなり、制度利用者の約8割が負担増になると試算されている。財務省の資料によると、見直しによる国費削減額は約300億円で、社会保障関係費全体の0.076%にとどまる。
上野賢一郎厚労相は3月6日の会見で「制度全体の持続可能性の確保と、年間上限の新設による長期療養者や低所得者へのセーフティネット機能の強化の両立を目指した」と説明。保険料削減効果については、加入者1人あたり年間約1400円を見込むとした。
「治療を続けられない人が必ず増える」
しかし集会では、数字の裏にある切実な現実が次々と語られた。4年前に乳がんの診断を受け、現在もホルモン療法で治療を続けているという参加者は「抗がん剤治療中は働きたくても休まざるを得ず、収入が激減した。高額療養費制度を利用しても、貯金を取り崩しながらの受診になった」と振り返り、「病気をしたら終わりという人生にならないよう、国が安心を提供するのが務めではないか」と訴えた。
大腸がんサバイバーの参加者は、一度は死を覚悟しながらも制度のおかげで治療を続けた経験を語ったうえで「日本人の2人に1人ががんになる。
さらに、今回の引き上げ案が受診抑制による医療費削減を見込んでいる点を問題視し、「国が制度を守るために、治療を断念する人を前提として考えている」と批判した。
この点について、上野厚労相は3月13日の会見で「長期療養や低所得に配慮しており、必要な受診が抑制されることは想定していない」と主張。一方、保団連は「想定していないのではなく、検討していないのではないか」と疑問を呈している。
花粉症患者の家庭「シーズン全体で約2万円の負担増に」
もう一つの焦点が、OTC類似薬への追加負担だ。政府が閣議決定した健康保険法等の改正案には、市販薬と成分が類似する処方薬77成分・約1100品目を対象に、薬剤費の25%を「特別料金」として通常の窓口負担とは別に徴収する「一部保険外療養」の創設が盛り込まれた。対象にはロキソニン(痛み止め)、アレグラ(花粉症治療薬)、ヒルドイド(保湿剤)など日常的に使われる薬が含まれ、3割負担の患者の場合、実質的な窓口負担は約47.5%に上る計算だ。2027年3月の施行が想定されている。
政府側の説明では、この制度は「OTC医薬品で対応している患者との公平性の確保」と「現役世代の保険料負担上昇の抑制」を目的としたもので、子ども(18歳未満)、がん患者や難病患者、低所得者、入院患者などは対象から除外される方向だ。薬剤自己負担の見直し全体で、加入者1人あたり年間約800円の保険料減少を見込むとしている。
集会で登壇した難病「魚鱗癬(※)」の息子を持つ大藤朋子さんは「息子が使う薬がすべてOTC類似薬の対象に入った。完治する治療法がない中、日常生活に複数の塗り薬と内服薬が欠かせない」と訴えた。難病患者は除外対象とされているが、大藤さんは「法案が通れば、対象の薬や負担割合がさらに拡大されるのではないか」と将来への不安を口にした。
※皮膚の表面の角層が異常に厚く硬くなり、魚のうろこのように剥がれ落ちる疾患
また、花粉症の当事者として登壇した新日本婦人の会の池田亮子さんは、自身の処方薬で試算した結果、自己負担が約1.6倍になり、「家族全員が花粉症の我が家では、シーズン全体で約2万円の負担増」と報告。上野厚労相が答弁で示した社会保険料の軽減効果が1人あたり年間約2200円(月額183円)であることに触れ、「家計の負担増はその額を軽く上回る」と指摘した。
「制度の持続可能性」と「セーフティネット」の狭間で
集会には共産党の山添拓参議院議員も駆けつけ、高額療養費とOTC類似薬の追加負担に共通する構図を「軽い病気の人にも重い病気の人にも『治したければ自分で金を払え』と迫る発想だ」と批判。参議院では与党が過半数を持たない状況に触れ、「必要な議論をもっとやるべきだ」と訴えた。一方、同改正案には、出産費用の現物給付化や全妊婦への現金給付の導入など、負担軽減を目指す施策も含まれており、上野厚労相は3月13日の会見で「必要な保険給付等を適切に行い、世代間や世代内での負担の公平性の確保を図るとともに、限られた財源及び医療資源を効率的に活用することを目的としている」と説明。
その上で、「法案審議に当たっては、改革の意義が国民の皆様に十分伝わるよう丁寧に取り組んでいきたい」と述べた。
「制度の持続可能性」と「セーフティネット」をどう両立させるのか。今後の国会審議が注目される。

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