この週末から来週にかけて、災害級の大雨に加え、危険な暑さになる恐れがあります。まず、雨の情報です。
日本列島には梅雨前線による活発な雨雲がかかっています。南側の赤いエリアは、本格的な夏の暑さをもたらす太平洋高気圧です。週末に日本列島を覆うのは、”活発な雨雲”で、大雨になる所がある見込みです。


特に14日(土)は西日本中心に、警報級の大雨が予想されている他、15日(日)は東日本も警報級の大雨になるおそれがあり、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水などに注意・警戒が必要です。


その雨の後、日本列島を覆うのが夏の”太平洋高気圧”です。
来週は梅雨明けしたかのような天気に?







まるで梅雨明けしたかのように勢力の強い太平洋高気圧が、北日本にかけて覆う見込みです。この高気圧は暖かい空気を持っているため、梅雨の晴れ間が広がると、暑い空気になり、6月とは思えない記録的な暑さになるおそれがあります。
来週は名古屋で最高気温35℃の猛暑日予想
週間予報では17日(火)以降は広く厳しい暑さになり、18日(水)と19日(木)は、名古屋で、最高気温35℃と猛暑日を予想しています。

名古屋で猛暑日になれば、統計が始まった1891年以降で2番目に早く、記録的に”早い”猛暑日になる見込みです。
では、全国的に過去6月にはどれくらいまで気温が上がったことがあるのか。

気象庁の6月の最高気温ランキングを見てみると、過去40℃まで達したのは2022年6月25日に観測した群馬県伊勢崎市で、40.2℃まであがりました。この年は、伊勢崎市だけでなく各地で40℃に迫り、観測史上極端に暑い6月となりました。
この年の熱中症救急搬送者数を、消防庁の資料から見てみると、2022年の6月末に一気に患者が増えました。
例年梅雨明け直後に搬送者数が増える傾向にあり、この年の梅雨明けは関東甲信、東海、近畿で7月23日。
6月の梅雨時の猛暑は、梅雨明け直後よりも熱中症患者が増えることがあります。

これは、極端な暑さになったことに加え、6月というまだ暑さに体が慣れていない時季に猛烈な暑さがやってきたことも影響しているとみられます。
では、ことしはここまで極端な暑さになることがあるのか?
17日(火)は、40℃予想の所も…
上記の6月の最高気温ランキングで極端な暑さになった地点の予想を見てみると…。驚く数字が並んでいます。

17日(火)に群馬県伊勢崎市では40℃、埼玉県鳩山町と群馬県桐生市、栃木県佐野市では39℃などと、猛烈な暑さが予想されています。
まだ予測にぶれはあるものの、ことしは2022年のように6月としては記録的な暑さになるおそれがあります。
来週は、運動は控えるよう計画を変更することも必要になりそうです。また、冷房を使っていないという方は、この週末までに試運転を行ったり、ファン付きのベスト、帽子、ネッククーラーなど、暑さ対策グッズも確認したりしておくとよいでしょう。
【気象予報士・桜沢信司】