鹿児島県のトカラ列島で先月下旬から地震が相次いでいます。一体なぜなのか、この地方で心配される南海トラフ地震と関係しているのか。
きょう午前4時半ごろ、トカラ列島の悪石島で起きた震度5弱の地震。89人が暮らす、この島はおとといにも同じく震度5弱に見舞われています。
(住民)
「ずっと続いて揺れているから、眠るのが怖い」
「終わりが見えなくて、子どもだけでも(島外に)避難させるかどうか検討しないと」

九州の南、12の小さな島があるトカラ列島。先月21日から悪石島と小宝島の間で続いている地震は既に900回以上に上ります。トカラ列島には合わせて667人が 暮らしていますが、これまでに被害の情報は入っていません。
気象庁は今後も震度5弱程度の地震に注意するよう呼びかけていますが、一体なぜ地震が相次いでいるのか専門家に聞くと…
南海トラフ地震との関係は?

(鹿児島大学 井村隆介 准教授)
「私たちは地震の巣と呼んでいる。プレートの境界の地震ではなく、ある意味、島の真下で起こっている内陸直下の地震のタイプ。群発地震そのものも、よく分かっていないし、地下で起こっていることに対して、将来予測は難しい」
東海地方からは遠く離れてはいますが、トカラ列島の南側にある琉球海溝は、近い将来この地方で大きな地震が心配される南海トラフとつながっています。

今回相次いでいる地震が南海トラフ地震の前触れなのかを聞くと。
(鹿児島大学 井村隆介 准教授)
「(南海トラフとの関係は)ないと思う、はっきりない。距離が離れているのもあるし、メカニズムも全然違う。南海トラフ地震には、東海エリアの人たちは、備えておかなければいけない。
地震への備え、街の声は

街で皆さんに日頃の備えを聞きました。
(20代女性)
「防災リュックの中に着替えとか、おむつとか水とか食料とか入れたりして持っている」
(70代女性)
「段ボールでできたトイレを家族分そろえている」
「地震が、いろんな所であるから怖いと思っているけど、その割に(対策)できていない」
(40代女性)
「ペットボトルのお茶とかレトルト食品とかカップラーメンくらいは買いだめしている」
(20代女性)
「(トカラ列島での地震は)遠いから、そんなに危機は感じないけど、南海トラフは怖い。自分の部屋が荷物が出っぱなしになっているので、片付けないと地震来た時に逃げる道なくなってしまう」
(50代男性)
「寝ている近くの家具は固定しておきたい。怖い、いつ来るか分からないので、ひとごとではない」