マダニ感染症は致死率が高いとも言われていますが、これまで亡くなった方はどんな状況だったのでしょうか?
身近にいるイメージのマダニですが、ウイルスを持ったマダニに刺されると死に至るケースもあります。
今年5月に三重県の獣医師の男性が死亡したケースでは「SFTS」に感染した猫を治療していたことが分かっています。
ただ、女性はマダニが生息していたとみられる草むらで除草作業をしていましたが、男性は草むらなどでの行動歴はありませんでした。感染ルートが明確な場合とそうでない場合もあるようです。
では、感染するとどんな症状が出るのか?
症状や予防策など 正しい知識をもって対応を
▼症状
発熱や倦怠感、嘔吐や下痢などの症状が出たら疑ってください。「痒み」がない場合も感染している恐れがあるので注意が必要です。“マダニにかまれた”という実感がないケースがあります。
患者の9割が60歳以上で、高齢者は重症化しやすいというデータも出ています。愛知医科大学医学部の角坂照貴先生は「マダニにかまれたら自分で処置をせず、すぐ病院に行き取り除く。2週間くらいは症状がないか自己観察してほしい」としています。

感染リスクがある場所と予防策を確認しましょう。
▼感染リスクのある場所
マダニが生息しているのは山や草むらですが、そこから人などにくっついて移動してくる可能性もあります。そのため公園にペットと散歩に行く時も注意してください。
▼予防策
熱中症に気をつけながら、長袖や長ズボンを着るなど肌の露出を避ける。また、帰宅したら石けんなどでしっかりと体を洗い、ペットも草むらなどに入った場合は、念のためシャンプーをしてあげるようにしてください。
ことさら恐れる必要はありませんが、正しい知識をもって予防と対応をなさってください。
