先週金曜日から停電が続いていた岐阜市中央卸売市場。大部分が復旧し、あさってから全面的に営業を再開します。
けさの岐阜市中央卸売市場。規模を縮小した競りには、普段通りの照明が戻っていました。
(仲買人)
「色鮮やかによく見えたので本当に安心」
大きな混乱を招いた、停電。先週土曜日の競りは、異例のものになりました。

「マジで分からん!」
「何色やて、これ…」
「全然分からんわ」
暗がりでは「魚のプロ」も目利きの力を発揮できず…いつもより3割ほど安値でしか買い手がつかない業者もいました。

また、水槽に酸素を送る装置が止まり、競りに出す直前のタイ1000匹以上を廃棄した業者も。損害額は明らかになっていませんが、被害は広い範囲に広がりました。

(市場関係者・今月26日)
「コンピューターも止まっている。きょうは業務がなんともならん。何億円の損害じゃないか」
理由は…場内で起きた事故
原因は、場内で起きた車の事故です。大型トラックが、荷台の扉を開けたまま走行し、市場内の高架に衝突。高圧電線が損傷したのです。

事故を起こしたトラックには、荷台の扉が開いた状態で走ると警告音が鳴る装置がついていましたが、運転手は事故当時「装置のスイッチを切っていた」と話しているということです。
岐阜市は、再発防止のため市場内に出入りする業者に場内の交通ルールを守るよう呼びかけています。

そして…きのう午後、ついに卸売棟の電線が復旧。けさの競りでは明かりとともに活気も戻りました。
(岐阜魚介 武藤康裕 常務取締役)
「全然違うね!スムーズだし、いい値段で売れたので。こうじゃなくちゃあかんね。木曜日からはたくさん魚を捕って、お客さんの元に届くように頑張りたい」

止まっていた装置も動きだし、水槽の魚には問題なく酸素が送れるように。冷凍庫もマイナス30℃を保てるようになりました。
「溶けてしまうので、動いてありがたいです」
ピンチを乗り越えた岐阜の台所、あさってから全面的に営業を再開します。




