自動車が盗まれる被害が去年全国ワーストの愛知県。ことしは去年を上回るペースですが、犯行の様子を防犯カメラが捉えていました。
名古屋市中川区にある自動車販売店の防犯カメラの映像。
今月1日の午前3時すぎ。帽子とマスクで顔を隠した2人組が現れ、他の車には目もくれず白い車に近づきます。狙われたのはトヨタの高級車ランドクルーザーです。
1人が助手席のドアに工具のようなものを押し当て、もう1人は車の周りをうろうろ。防犯カメラを気にしつつ作業を続けること約8分。通行人に気付かれたのでしょうか。慌てて逃げていきました。
2人はいったい何をしていたのか…

手口はCANインベーダーか
(G-STYLE ゴンサルべス・アンドレ社長)
「ハサミのようなもので切られて、配線もちぎられていて…」
助手席のドアに開けられた四角い穴。配線がむき出しになり1本が切断されています。


(アンドレ社長)
「最新のやり方らしくてCANインベーダーという方法」
CANインベーダーとは、車を制御するシステムに侵入してロックの解除やエンジンの始動をはかる装置です。これまでの車種は、CANインベーダーを接続する配線が細工しやすい位置にあったため、最新車種では配線を隠すなど対策が進んでいます。

“自動車盗難”全国ワーストの愛知 今年は?
今回の犯行では、車体に穴をあけて無理やり配線に接続しようとしたとみられています。
(アンドレ社長)
「車が盗まれなかったのは安心したが、被害が大きいので悔しかった」

愛知県内では、ことし6月末時点で未遂も含めて自動車が盗まれる被害が639件確認されています。
これは全国ワーストだった去年の1.5倍のペースで、警察は二重三重の防犯対策を呼びかけています。
