きょう訪ねたのは、名古屋市が管理する約60ヘクタールの墓地公園。

(松本道弥アナウンサー)
「ここには墓石がないですが、線香が焚かれたり花も手向けられていますね。
(名古屋市みどりが丘公園事務所 山崎眞悟 所長)
「これは合葬式墓地といいます」
芝生の下に共同で遺骨を納める「合葬式墓地」が人気を集めているのです。

(松本アナウンサー)
「実際に申し込みもきている?」
(山崎所長)
「かなり多いです。募集の倍くらいの申し込みが令和5年度にはあった」
おととし募集を開始したときには、1500体の募集に対し約3000体の申し込みがあったといいます。
「掃除もしてくれるし後の心配がない」


この合葬式墓地には、それぞれの遺骨を袋に入れて納める「共同埋蔵墓」と、夫婦や家族単位で2体まで納められる「個別埋蔵墓」の2種類があります。これまでの一般的な墓にはない良さを伺うと…
(名古屋市みどりが丘公園事務所 山崎眞悟 所長)
「(一般型の墓は)子どもに負担をかけたくないとか、そういう課題がある。合葬式墓地は管理も不要なので、非常に利用しやすいお墓としてすごく人気が出ている」

使用料は「共同埋蔵墓」は、名古屋市民で1体12万円、市民以外は14万4000円、「個別埋蔵墓」は市民が1体20万円で市民以外は24万円。いずれも年間の管理料は不要です。この墓地公園には「一般型の墓」もありますが、使用料だけで最低でも48万円ほど必要です。
(70代女性)
「私の主人が入っている。主人の田舎の石川県に(墓は)ある。年齢がいくと、こうやって来られないから、名古屋で近い所がいいかなと思って」
(50代女性)
「管理の必要がないので、おまかせという感じ。掃除もしてくれるし後の心配がない」
「誰もみない大きな墓石のお墓ばかりが残っても悲しい」


(訪れた夫婦)
「子どもや孫が、みんな東京に住んでいて。後のことを考えると、誰もみないお墓になるのが不安なので。
ここ「みどりが丘公園」内の一般型の墓を返還する件数は年々増加傾向にあるといい、おととし返還した人の6割程度が合葬式墓地を新たに申し込んでいます。先祖を思う気持ちは変わらずとも、時代とともに墓のあり方は変化しています。