激戦を制した県岐商ですが、春夏連覇を目指していた横浜のキャプテンも愛知の少年野球チーム出身なんです。今回の大会に6人の選手を輩出したチームの秘密を取材しました。
豊橋から74年ぶりの甲子園出場を果たし、地元を大いに盛り上げた豊橋中央。
(豊橋中央・髙橋大喜地投手)
「楽しく甲子園の舞台でみんなと野球できたのが良かった」
熱戦から約1週間がたった今月16日。
豊橋中央の選手らが訪れたのは、彼らが中学時代に所属していた野球チーム「愛知豊橋ボーイズ」の練習拠点です。
(豊橋中央・→松井蓮太朗選手)
「応援ありがとうございました。甲子園は自分が経験した中でも一番いい場所だったので、みなさんもそこに立てるようにこれから頑張ってください」
甲子園に出た先輩たちの話に中学生も興味津々!さっそく質問が飛び交います。

豊橋中央のエースの弟も… “どストレート”に質問!
(中学生)「外野の守備がうまくなる方法が知りたいです」
(髙橋投手)「外野の守備はとにかく…」
(監督)「おまえじゃないだろ!(笑)」
(髙橋投手)「捕ることが大事、捕って投げるまでの早さ、これが大事」


(中学生)「バッティングもお願いします!」
(砂田隆晴主将)「たくさん振ることが大事だから、しっかり数振って努力することが大事」
(後輩)「はい!」
実は豊橋中央のエース、髙橋大喜地投手の弟・栄喜地選手も愛知豊橋ボーイズに所属。ピッチャーである兄の攻略法について“どストレート”に質問しました!
(弟・栄喜地選手)「髙橋大喜地の打ち方を教えてください!」
(兄・大喜地投手)「お前はどうやったら(俺の球を)打てると思う?」

(弟・栄喜地選手)「ストレートをかちこむ」
(兄・大喜地投手)「何言ってんだ…蓮太朗教えてあげて」
(松井蓮太朗選手)「髙橋大喜地だけじゃないけど、背が低い投手は角度がないから、変化球は捨てていいからまっすぐ一本で練習する」
中学生たちも刺激をもらったようです。
(愛知豊橋ボーイズ 奥村快選手)
「ことし(甲子園に)行った選手たちが愛知豊橋ボーイズで野球をやっていたと考えると、すごいなと思うので自分も先輩たちと同様に頑張ろうと思いました」
(愛知豊橋ボーイズ 髙橋栄喜地選手)
「自分たちも甲子園に行きたいと思うようになりました」

“強さの秘密”は選手の言葉に…
「愛知豊橋ボーイズ」は、今回の夏の甲子園に6人の選手を輩出。普段、土日祝日だけ練習を行うなど練習量が多くはない中で、なぜ甲子園で活躍できる選手を輩出できたのか…その強さの秘密は豊橋中央の選手の言葉に隠されていました。
(豊橋中央・砂田主将)
「むちゃくちゃ楽しいところだったんですけど、一瞬で終わってしまった」
(豊橋中央・松井選手)
「あの舞台で野球ができて、野球ってこんなに楽しいんだって改めて思った」


「練習は厳しく、試合は楽しく」、これは10年以上愛知豊橋ボーイズの監督を務める中野監督が、昔からずっと教え続けてきたことだといいます。
(愛知豊橋ボーイズ 中野哲伸監督)
「練習は厳しいので、その分試合は楽しまないと、グラウンドでやるのは子どもたちなので。(試合の)緊張感の中で楽しめない部分もあると思いますけど、試合は楽しまなきゃ損だぞと言っているので。(練習と試合の)メリハリの付け方はできるようにと。

横浜のキャプテン、阿部葉太選手も愛知豊橋ボーイズ出身。
(中野監督)
「『この試合勝ちにいくよ』って、チームの雰囲気を作るとかチームを引っ張っていくところは中学校の時からあった」

愛知豊橋ボーイズでもキャプテンを務めていた阿部選手。チームを引っ張る求心力は当時から健在で、同じチームで3年間ともにプレーをした豊橋中央のメンバーからの信頼も厚いようです。
(豊橋中央・花井成次選手)
「プレーでチームを引っ張っていく主将だった」
(豊橋中央・松井選手)
「タフで、すごく真面目で、ずっとティーバッティングしていたイメージ」
(豊橋中央・髙橋投手)
「高校に行って活躍して、中学の時より成長したなと思う」

19日、ベスト4進出をかけて県岐商と対戦した横浜。阿部選手は延長10回にタイムリーヒットを放つ活躍を見せましたが、惜しくも敗れ、春夏連覇の夢はついえる形となりました。