浜岡原子力発電所の再稼働審査で、中部電力が地震の揺れを小さく見せていた疑いがあることが分かり、再稼働をめぐる審査は停止されました。

“データ不正”は、原子力規制庁の担当者が「耐震を確保する上で最も重要」だと話す審査項目で行われていました。

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(中部電力 林欣吾社長 名古屋・東区5日)
「原子力事業に対する信頼を失墜させ、根幹を揺るがしかねない事案である」

5日緊急会見を開き、謝罪した中部電力の林社長。静岡県御前崎市にある浜岡原発の3号機と4号機の再稼働審査の際、耐震設計の「基準地震動」について中部電力がデータを操作。意図的に地震の揺れを小さく見せていた疑いがあるということです。

中部電力“データ不正”は「耐震性を確保する上で最も重要」な審査項目 福島第一原発の事故後に“安全性”厳格化も…なぜ? 浜岡原発の再稼働審査は停止【大石邦彦解説】
CBC

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原子力規制庁によりますと、去年2月に外部から情報提供があり、中部電力に調査の協力を要請していました。

地元住民「あってはいけないことすぎて…」

浜岡原発の地元では…。

(御前崎市民・50代)
「安全第一ですから、あってはいけないことすぎて残念」
(御前崎市民・30代)
「この地域は原発も海もあって、地震となると皆さん不安なので、そこで不正があるとちょっと心配になる」

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また、御前崎市の下村勝市長は…

(静岡・御前崎市 下村勝市長)
「安全性に影響を与える、極めて深刻な事態と認識している」

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中部電力が目指す“早期再稼働”が遅れるのは必至

問題の発覚を受け、原子力規制庁は去年12月22日以降、3号機と4号機の審査を停止していて、中部電力が目指す早期再稼働が遅れるのは必至です。

(中部電力 林欣吾社長)
「原子力部門の解体的な再構築も含めて、覚悟を持って自ら変えていくことが大事だと思っている」

中部電力は第三者委員会を設置し、詳しく調査する方針です。

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今回のデータ不正 ポイントは? 

(大石邦彦アンカーマン)
原発の安全性に関わる、あってはならない問題が起きてしまいました。中部電力が浜岡原発の再稼働を早めるために、“データを有利に操作していた”と受けとられても致し方ないと思います。

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浜岡原発は静岡県御前崎市にあります。2011年の福島第一原発事故を受けて稼働を停止していましたが、2014年以降再稼働に向けて4号機・3号機の審査を原子力規制委員会に申請していました。この審査の過程で、想定される地震の揺れを“意図的に小さく見せていた”疑いがある…というのがポイントです。

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最も重要な審査項目「基準地震動」で起きた不正行為

(若狭敬一アナウンサー)
原発の耐震性の評価に関わってきますよね。

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(大石)
はい。

再稼働に向けた審査は3つです。
(1)設置変更許可
(2)設計・工事計画
(3)保安規定

不正があったのは1つ目の「設置変更許可」の審査過程。福島の事故を踏まえて基準を強化・新設し、科学的な安全性がより厳しくなった中、想定される地震の揺れ「基準地震動」で問題が発覚しました。

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原子力規制庁の担当者は「『基準地震動』は耐震を確保する上で、最も重要な審査項目。不正行為が行われたのは遺憾」とコメントしています。

福島原発の事故から15年。再稼働への焦りがあったのか。このデータ不正は地元への裏切り行為であり、全ての原子力事業の信頼を揺るがす事態といえます。

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