転職理由としてあげられる項目であるほど、転職希望者は質問しにくい
「doda」では2025年2月、転職者への調査に基づいた記事『転職理由ランキング【最新版】 みんなの本音を調査!』を公開しました。
上記調査において2023年7月~2024年6月の1年間に転職した人を対象に、35の転職理由※の中から該当するものを複数選ぶアンケートを実施したところ、「給与が低い・昇給が見込めない」が33.6%で1位となりました。2位「人間関係が悪い/うまくいかない」(22.7%)、3位「社内の雰囲気が悪い」(21.1%)と、一緒にはたらく仲間や社内の雰囲気に関する項目も2つランクインしました。
※35の転職理由やランキングについては、こちらからご確認ください。
「転職理由ランキング【最新版】 みんなの本音を調査!(公開日:2025年2月17日)」より
選考や面接の場面において、「採用された場合の給与条件を教えてください」「昇給や評価制度について教えてください」など、転職理由の上位にあげられている項目について質問されることは少ないのではないでしょうか。面接の最後に転職希望者から質問できる場を設けても、質問は仕事内容や入社への意欲をアピールする内容などに偏りがちです。
給与や昇給などは、転職理由の上位にあげられている項目にもかかわらず、なぜ転職希望者から質問されることが少ないのでしょうか。給与や昇給に関する質問は「仕事の内容よりも報酬を重視している」などの評価を受けることもあり、転職希望者からは「マイナスな印象を避けるために質問をしていない」という声も聞かれます。
しかし、採用活動において大切なことは、転職希望者が実現したいことと自社が求める要件を合致させることです。スキルや経験はもちろん重要ですが、それは入社後に活躍してもらうための要素の一つに過ぎません。転職理由にネガティブな面があったとしても、その意図を正しく理解し、自社の場合はどうなのかを丁寧に伝えていくことが重要です。
入社してもらうために、自社のすべてを魅力的に伝える必要はありません。マイナス部分も含めて情報を開示し、納得して入社を決断してもらうこと。それが、長期的に自社で活躍する人材の採用につながります。
転職希望者が知りたいこと1:給与・昇給
「給与が低い・昇給が見込めない」が転職理由の1位にランクインしていることからもわかるように、「入社後の給与がどうなるのか」「昇給がどうなるのか」は転職希望者の大きな関心事です。一方で、給与や賞与など年収に関する質問は、マイナス評価につながるのではないかと不安に感じる転職希望者も少なくありません。そのため、「給与や昇給についての詳細を教えてください」「想定年収の賞与と実際に支給される賞与は評価によってどのくらい変わりますか」といった質問を面接の中で転職希望者からされることはほとんどないでしょう。
給与についてお互いの希望をすり合わせるために、まずは転職希望者自身の年収(その内訳)、どのような待遇・福利厚生を得ていたのか、その上でどのような理由から年収はいくらを希望するのか、ヒアリングすることが大切です。支給額を把握することに加え、給与以外の手当や福利厚生などについても確認しておくことが重要です。また昇給については、前職での評価制度やそれに対する転職希望者の納得感から、どのように評価されることを望んでいるのか、すり合わせるのがよいでしょう。
【転職希望者が本音を話しやすくなる質問例】
●現職(前職)の給与について教えてください。またそれを踏まえ、今回の転職ではどれくらいの年収を希望されますか?理由とあわせて教えてください。
●残業や休日出勤などの手当や、福利厚生はどのようなものがありましたか?
●前職の評価制度について教えてください。前職での評価について納得感はありましたか?
事実を押さえるとともに、本人が給与や評価に納得していたのか、不満があったとすれば何を不満に感じていたのか確認することが大切です。また上記にあげた質問から、仕事を選ぶ際に何を優先したいのか、どのようなことを成し遂げたいのかについて深掘りし理解することもポイントです。給与を上げたい人もいれば、労働時間やリモートワークの有無などはたらき方を重視する人もいます。
人事・採用担当者は入社後の年収をすり合わせるとともに、入社後どのくらいの頻度で給与が上がる機会があるのかについても伝えると、転職希望者は入社後の給与イメージを把握しやすくなります。
転職希望者が知りたいこと2:職場の人間関係
続いて転職理由ランキングの2位には、「人間関係が悪い/うまくいかない」がランクインしています。前の職場で人間関係に悩んだからこそ、次の職場での人間関係を事前に知っておきたい転職希望者は多いです。
面接の場で転職希望者から職場の人間関係について質問されることもあると思いますが、「人間関係がよい」といった抽象的な表現以上に言語化できなかったり、質問者が求めるリアルな情報を伝えられなかったりする人事・採用担当者も多いのではないでしょうか。
自社の人間関係について一番理解しているのは社員です。社員に日ごろからヒアリングし、自社の人間関係について自分の言葉で話せるようにしておくとよいでしょう。「どんな情報を入社前に知っておきたかったか」も社員にヒアリングすると、より転職希望者に近い目線で情報を伝えることができます。
【転職希望者が本音を話しやすくなる質問例】
●〇〇さんが一緒にはたらきたいのはどんな方ですか。一方でどんな方と一緒に仕事をするのは難しいと感じますか?
●上司や同僚とのコミュニケーションではどんなことを大切にしていましたか?
●前職(現職)の業務の中で大変だったこと、やり取りに苦労したことはありますか?
また、配属先のメンバーと転職希望者がざっくばらんに話せる機会を、対面やオンラインで用意することも効果的です。特に若年層の採用においてはカルチャーフィットが重要です。一緒にランチをしながら話をしたり、合否に直接関係のないカジュアル面談をしたり、複数の社員と入社前にコミュニケーションをとってもらう企業が増えています。必要に応じてこのような場を設けると、転職希望者も受け入れる側の社員も、入社後のイメージが湧きやすくなるでしょう。
転職希望者が知りたいこと3:社内の雰囲気
ランキング3位の「社内の雰囲気が悪い」という転職理由からもわかるように、職場の雰囲気は転職希望者の大きな関心事です。一方で、面接の場で転職希望者から社内の雰囲気について質問されても、「風通しがよい」「アットホームな雰囲気」といった抽象的な表現にとどまってしまい、社内の雰囲気を具体的に言語化できる面接官は少ないのではないでしょうか。
転職希望者が本当に知りたいのは、より詳細な情報です。たとえば「意見を言いやすい環境か」「上司や社員の仲の良さ(ウェットなコミュニケーションが多いのか、ドライなのか)」「子育てしやすい環境か(社内で子育てしている人がいるのか)」「リモートと出社の割合」「定時に帰りにくい雰囲気がないか」などです。
こうした情報を伝えるためにも、まずは転職希望者の希望をヒアリングすることが大切です。転職希望者の希望を聞き出し、それに応じて自社の情報を伝えていきましょう。以下のような質問を基に対話を深めるのもおすすめです。
【転職希望者が本音を話しやすくなる質問例】
●どんな職場に居心地のよさを感じますか?
●どんなコミュニケーションの取り方が理想ですか?
●社内の雰囲気で、事前に知っておきたいことはありますか?
●お子さんがいらっしゃるということですが、前職は子育てしやすい環境が整えられていましたか?
社内の人間関係の項目と同様に、普段から社員にヒアリングし、自社の雰囲気を言語化しておくことが重要です。また可能であれば、選考段階でカジュアルなイベントを見学してもらうなど、社内の雰囲気を体感してもらう機会を設けることも効果的でしょう。
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【編集後記】
人材の採用競争が厳しくなっている中、採用したい人材に十分な情報が提供できずに辞退されてしまうのは避けたいところです。「疑問点について聞きたいけれど、聞ける雰囲気ではない」「給与や昇給などの質問は切り出しにくい」と感じている転職希望者は少なくありません。
今回取り上げた3つの項目について、転職希望者と人事・採用担当者、配属先の上司となる社員がオープンに会話ができる環境をつくること。それが、入社への意向を高め、転職希望者に安心して入社を決めてもらうことにつながるでしょう。
編集/海野奈央(d’s JOURNAL編集部)、岩田悠里(プレスラボ)

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