求人票は採用活動の入り口であり、企業の顔ともいえる重要なツールです。しかし、「何も特別なことをしていない」「PRするものがない」と感じ、自社の魅力をうまく表現できないと悩む人事・採用担当者も少なくありません。
数多くの企業への広報支援を手がける令和PR代表・小澤美佳さんは「人が集まっている以上、魅力のない会社など存在しない」と語ります。企業が自社の優位性を言語化するためには、特別な施策や制度だけでなく、日々コツコツと積み重ねてきた努力や現場ではたらく人々の思いに目を向けることが大切だといいます。
見過ごしてしまいがちな自社の本当の強みを知るには、どんなアクションを起こすべきなのでしょうか。
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第三者が見れば「それが魅力だ」と思えるものがたくさんある
──小澤さんが接する「自社の魅力を十分に訴求できていない」企業には、どのような悩みが見られますか。小澤氏:「うちは特別なことをやっていないので……」という声を聞くケースが多いですね。
給与は安くもないけど高くもない。福利厚生も普通。組織風土に尖った特徴があるわけでもない。そんなふうに「自社にはPRするものがない」と感じている人事・採用担当者が多いと感じます。こうした悩みは中小企業だけでなく、大手企業でも同様です。
小澤氏:他社と比べて尖ったものがないと思い込んでいる点です。面白い名前の制度がない、新しい技術を持っていないなど、広報でいうところの「プレスリリースのネタ」がないと思い込んでしまっているのではないでしょうか。
でも、第三者である私たちから見れば、企業が地道にコツコツ改善してきたことこそがニュースであり、強みでもあります。外部の目線から見ると「それが魅力だ」「外に発信すべきだ」と思えるものがたくさんあるんです。
企業は自社の魅力を見つけることをあきらめてはいけません。そこに人が集まっている限り、その会社には必ず魅力があります。
すでに当たり前になっているからこそ、自社では見過ごしてしまっている魅力もあるでしょう。
転職希望者が企業の魅力を感じる「5つの要素」
──採用市場で転職希望者が企業の魅力だと捉える情報には、どのようなものがありますか。小澤氏:主に5つの要素で考えられるのではないでしょうか。その中で、企業側では魅力と認識していなくても、転職希望者にとって価値となり得る情報もあります。
福利厚生を含む、報酬・待遇です。福利厚生は、現従業員が知らないことも多いです。
会社の将来性や新たな戦略など、未来に向かう要素です。社長の頭の中だけにあって、うまく言語化できていないこともあります。そんなときは外部の力を借りてヒアリングしてもらい、言語化してみてもいいかもしれません。
中小・ベンチャーでは特に重要ですし、スタートアップの場合は経営者の魅力=会社の魅力とも言えるでしょう。かっこいい部分だけでなく素の部分を見せることも大切。「V字回復のストーリー」には多くの人が魅力を感じます。つらかった時期、大変だった時期の情報も、転職希望者には魅力的に映るかもしれません。
「従業員数は少ないけど世界を変えられるような技術を持っている」などが当てはまります。社外の人から見れば「そんなことまでこだわってやっているんだ」と感心させられるような強みがあるかもしれません。従業員が持つ仕事への思いも魅力的なことが多いので、現場に話を聞きにいくべきだと思います。
特に中途採用では社風が魅力になります。
このように5つの要素に分解して考えていくと、「全てがない企業」は基本的にはありません。
現場にしか答えがない。可能な限り「従業員全員」に聞く
──5つの要素に基づいて自社ならではの強みを言語化するためには、どんなアクションを取るべきでしょうか。実践的な考え方を教えてください。小澤氏:もし自社が従業員数100人以下であれば、私であれば100人全員の話を聞きにいきます。また、50社程度の顧客にも話を聞きにいきます。
なぜなら、5つの観点の魅力は現場にしか答えがないと思っているからです。事業会社の広報時代、広報担当の新人が入社した際に、最初の3カ月のミッションは従業員100名と顧客に話を聞くことにしていました。もちろん、現場にも協力してもらいまました。
そうやってたくさんの人に聞くと共通項が見えてくるんです。営業部門や事務部門、開発部門などによって異なる魅力を感じていたり、マネジメント層とメンバー層で異なる魅力を感じていたり。
小澤氏:「その人がここではたらく理由」を聞くことが大切です。
なぜこの会社に入ったのか、今の仕事にどんなやりがいを感じているか、将来はどうなりたいか。仕事における過去・現在・未来を深掘りし、その従業員の「はたらき続けたい理由」を聞ければ、それこそが自社の魅力だと発見するはずです。
──顧客への聞き方のコツも知りたいです。小澤氏:顧客に対しても、過去・現在・未来で深掘りするという点では同様です。自社のサービスを入れる前はどうだったのか、なぜ導入してくれたのか、これからどんなことに挑戦したいかなどを聞いていきます。
大切なのは、事前に相手のバックグラウンドを把握し、準備を整えた上でインタビューに臨むことです。最近では生成AIも活用して、インタビューしたい相手の情報をインプットし、その人に合った質問内容を考えることも、インタビュー後の情報を整理する際に活用することもできます。
従業員へインタビューした内容をデータとして残していけば、社内の人材データベースとしても活用できるでしょう。たとえば「育休を取得したパパで取材協力してくれそうな人」なども見つけやすくなります。
現場で見つかった「自社ならではの魅力」
──ヒアリングを通じて見えてきた自社の魅力を言語化する際には、どんなことに気をつけるべきでしょうか。小澤氏:たとえばコーポレートサイトであれば、転職希望者だけでなく株主や取引先など、さまざまなステークホルダーが見るので、網羅的な情報にすべきです。
求人票や採用サイトの場合なら、その募集の対象となる人にとっての魅力を伝えるべきだと思います。営業職なら営業の業務について書くと思いますが、会社の魅力もそこに寄せて言語化していくと良いでしょう。
5つの観点を網羅的に出しながらも、「誰に向けて情報を届けたいか」を意識するべきなのです。マネジメント層を採用するなら経営者の思いが重要、若手なら社風の魅力が重要かもしれません。
ある企業のPR支援に入った際のエピソードを紹介させてください。その企業でも「自社には魅力がなくて……」という話を聞きましたが、現場を見てみると、前年新しく制定されたミッション/ビジョン/バリューが現場に浸透して社員が活き活きと働く姿があったり、前年度は採用人数が過去最高の数字を叩き出していたり……。そういった一つひとつが発信につながるストーリーでした。
どんな企業にも、転職希望者に響く魅力が眠っているはず。ぜひ現場の声を聞いて、自社ならではの魅力を言語化していただければと思います。
【取材後記】
「PRするものがない」と悩む企業に対し、広報のプロである小澤さんが「魅力のない会社はない」と力強く断言していたことが印象的でした。小澤さんがアドバイスする「従業員全員に聞く」方法は、中堅・中小企業だからこそ実践できるアクションだと言えるでしょう。
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企画・編集/森田大樹(d’s JOURNAL編集部)、岩田悠里(プレスラボ)、取材・文/多田慎介

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