転職サービス「doda」を運営するパーソルキャリア株式会社は、過去3年以内に転職経験があり、転職理由の一つとして「上司との人間関係」を挙げた会社員324人を対象に、上司との関係性に関するアンケートを実施。「上司に対して最も失望した行動や言動」「上司に失望してから転職を決意するまでにかかった期間」など、転職希望者の本音をデータで明らかにしました。

今回の調査で、7割以上の転職希望者が「上司の対応次第では転職を思いとどまった」と回答しています。一方で、その最大要因である「成果や努力の正当な評価」が前職では実現されておらず、防げたはずの離職が多発していることがわかりました。

上司に失望した理由は「ミスや失敗の責任を押し付けられた」がトップに

転職前の職場で、上司に対して最も失望した行動や言動について尋ねたところ、「ミスや失敗の責任を押し付けられた」と回答した人が48.1%で最多となり、責任転嫁が離職の引き金になっていることがわかりました(上位3つまで回答可)。

離職の7割は防げた!?「上司が原因」で転職した人のリアルからわかった“部下が上司に求めていること”

次いで「相談や報告をしても真剣に聞いてもらえなかった」(32.4%)、「成長できる仕事や挑戦の機会を与えてもらえなかった」(31.2%)となっています。上位項目からは、一般的な人間関係の問題というよりも、「責任の取り方」「話を聞く姿勢」「育成への関心」といったマネジメントの基本行動が、離職判断に影響していることがうかがえます。

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3割以上の転職希望者が、上司への失望から「1カ月以上~3カ月未満」に転職を決意

上司に失望してから実際に転職を決意するまでの期間について聞いたところ、「1カ月以上~3カ月未満」が31.8%で最多となりました。

離職の7割は防げた!?「上司が原因」で転職した人のリアルからわかった“部下が上司に求めていること”

次いで「3カ月以上~6カ月未満」(29.6%)、「6カ月以上~1年未満」(18.8%)と、約8割の転職希望者が上司に失望してから1カ月~1年未満に転職を決意していることが明らかになりました。

多くの転職希望者が、失望から長期間悩み続けるのではなく、比較的短期間で転職を決意している点は注目に値します。早期の関係改善や対話が、離職防止のカギになる可能性があります。

「成果や努力を正当に評価してくれていたら」転職を思いとどまれた可能性があった

「上司がどのような対応をしてくれていたら、転職を思いとどまった可能性があると思うか(複数回答)」と尋ねたところ、「成果や努力を正当に評価してくれていたら」が68.7%で最多となりました。

離職の7割は防げた!?「上司が原因」で転職した人のリアルからわかった“部下が上司に求めていること”

次いで「自分の意見や提案を真剣に聞いてくれていたら」(39.4%)、「感情的にならず、冷静に接してくれていたら」(36.6%)と、多くの転職希望者は上司の対応の改善により転職を思いとどまった可能性があることが示されています。

つまり、離職は必ずしも避けられないものではなく、上司の関わり方次第で防げた可能性があるケースが少なくないことがわかります。

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上司の「正当な評価」と「傾聴姿勢」が部下の離職を防ぐ

上司への失望の最大要因は「ミスや失敗の責任を押し付けられた」が48.1%で最多であり、次いで「相談を真剣に聞いてもらえなかった」(32.4%)、「成長機会を与えてもらえなかった」(31.2%)となっていることからわかる通り、上司の責任感・傾聴姿勢・育成意識の欠如が転職の引き金になっていることが明らかになりました。

また、75.9%が「上司の対応次第では転職を思いとどまった」と回答しているにもかかわらず、その最大要因である「成果や努力の正当な評価」(68.7%)が前職では実現されておらず、防げたはずの離職が多発しています。

離職を防ぐためには、「正当な評価」と、1on1の質向上や傾聴スキル研修導入などによる「傾聴姿勢」が大切だといえるでしょう。本記事で紹介した内容は、調査結果の一部に過ぎません。下記資料には、部下を持つ管理職や人事担当者が、離職防止やマネジメント改善に活かせる実践的なヒントが多数含まれています。具体的な対策設計の参考として、ぜひご活用ください。

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【調査概要】
■実施時期:2025年12月12日~2025年12月13日
■サンプル数:324人
■対象:過去3年以内に転職経験があり、転職理由の一つとして「上司との人間関係」を挙げた会社員
■調査手法:Webアンケート調査
※構成比の合計は、四捨五入の関係で100%にならない場合があります。企画・編集/海野奈央(d’s JOURNAL編集部)、文・編集/岩田悠里(プレスラボ)
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