小田急電鉄は、東京・西新宿のシティーホテル「ハイアットリージェンシー東京」(746室)を運営する子会社のホテル小田急(東京都新宿区。売上高23億6000万円、営業利益△15億8000万円、純資産△5億3700万円)の全株式を、米投資ファンドKKR(コールバーグ・クラビス・ロバーツ)の傘下企業に6月30日付で譲渡することを決めた。
小田急電鉄は新宿中央公園の隣接地にオフィス用途の小田急第一生命ビルとホテル用途の小田急センチュリービルを所有し、地上と地下部分を共用するツインビルとして1980年に稼働した。
このうち小田急センチュリービルは子会社のホテル小田急に賃貸し、日本初のハイアットホテルとして開業したハイアットリージェンシー東京の運営を委ねていた。しかし、シティーホテルを取り巻く事業環境の変化にコロナ禍による宿泊需要の落ち込みが重なり、業績が悪化。2022年3月期は債務超過に陥った。
所有不動産についてはオフィス棟の小田急第一生命ビルを3月31日付で第一生命保険など国内投資家に、ホテル棟の小田急センチュリービルを6月30日付でKKRグループに、それぞれ譲渡する。2棟を合わせて約855億円の譲渡益を見込む。

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