NECは20日、上場子会社のNECネッツエスアイに対して完全子会社化を目的に実施中のTOB（株式公開買い付け）に関し、1株3250円の買付価格を50円引き上げて3300円にすると発表した。併せて、買付予定数の下限を変更し、所有割合15.27％にあたる2275万株から、同6.82％の1015万株に引き下げた。

25日までだった買付期間も2025年1月10日まで7営業日延長した。買付価格の変更は初めて、買付期間の延長は2度目となる。一連の条件変更はTOB成立の確度を高めるのが狙い。

NECはNECネッツエスアイの株式51.49％を保有する。NECは変更後の買付価格を最終的なものとし、今後、一切変更しない方針としている。ただ、20日のNECネッツエスアイ株の終値は3310円（前日比25円安）で、なお市場価格が買付価格を上回る水準にある。

NECネッツエスアイをめぐっては、10月30日のTOB開始直後からアクティビスト（物言う株主）として知られる香港投資ファンドのオアシス・マネジメントが株式取得を進め、保有比率が13％超に達することが明らかになっている。

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