セブン&アイ・ホールディングスは、コンビニエンスストア事業に経営資源を集中させるため、業績不振が続くイトーヨーカ堂などの非中核事業を傘下に置く中間持ち株会社のヨーク・ホールディングス(東京都千代田区)を米投資ファンドのベインキャピタルに売却する。

ベインが設立する買収目的会社に対し、セブンが35.07%、創業家が4.93%を再出資することになっており、ベインの保有割合は最終的に60%となる。

ヨーク・HDは昨年10月に設立し、イトーヨーカ堂、ヨークベニマル、ロフト、赤ちゃん本舗など、スーパー・専門店・その他事業の31社を束ねる。

セブンはカナダの小売大手、アリマンタシォン・クシュタールから買収提案を受けている。対抗策として、創業家主導でMBO(経営陣が参加する買収)を通じた株式の非公開化を模索したが、資金調達のめどが立たず、これを断念。収益源のコンビニ事業に専念し、単独での成長路線を目指す。

ベインへの譲渡価額は8147億円を見込む。一連の取引は2025年9月1日に完了させる予定。

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