業務用冷凍・冷蔵ショーケースを手がける中野冷機は、三菱商事傘下の国内投資ファンド、丸の内キャピタル(東京都千代田区)のTOB(株式公開買い付け)を受け入れて株式を非公開化する。人口減少や高齢化により国内の冷凍・冷蔵ショーケース市場が成熟市場にある中、三菱商事グループの経営ノウハウや投資実績を活用し、国内における営業力の強化や生産性の向上、新規事業の開拓などを進める狙い。

買付代金は約264億円。買付価格は1株につき7900円で、公表前営業日の終値5850円に対して35.04%のプレミアムを加えた。買付予定数は334万7064株で、下限は所有割合33.48%にあたる167万7200株。買付期間は2025年6月17日から7月29日までの30営業日。決済の開始日は8月5日。公開買付代理人はSMBC日興証券。中野冷機はTOBへの賛同を表明し、株主に応募を推奨している。

買付主体は丸の内キャピタル傘下の買収目的会社エムキャップ十五号(東京都千代田区)。現在、株式33.19%を保有する筆頭株主のアイング(東京都千代田区)はTOBに応募せず、TOB成立後に中野冷機はアイング保有分を自己株式として取得する。アイングはその対価を原資としてエムキャップ十五号に出資する。アイングの中野冷機に対する間接的な議決権割合は最大で49.90%となる見込み。

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