NTTは子会社のNTTドコモ(東京都千代田区)を通じて、CARTA HOLDINGSをTOB(株式公開買い付け)により子会社化し、電通グループとの合弁会社である広告運用のD2C(東京都港区)をCARTAの傘下に置く。非通信分野であるデジタルマーケティング領域の事業拡大が狙いで、広告配信戦略の立案から施策の実行、効果検証など一貫した支援を実現するほか、販売チャネルの拡大や広告配信における精度・スピードの向上などの相乗効果を見込む。
買付代金は約249億円。買付価格は1株につき2100円で、公表前営業日の終値1537円に対して36.63%のプレミアムを加えた。買付予定数は1192万8855株で、下限は所有割合14%にあたる342万5400株。TOBは2025年8月下旬に実施予定。公開買付代理人はみずほ証券。CARTA はTOBに賛同し、株主に応募を推奨している。
NTTドコモがTOBで電通グループ以外が保有するCARTAの全株式を取得後、CARTAによる自己株式取得を経て、CARTA株の保有割合をNTTドコモ50.01%以上・電通グループ49.99%以下とする。
その後、CARTAがD2Cを株式交換により傘下に収め、最終的にCARTA株の保有割合をNTTドコモ51.00%以上66.67%未満・電通グループ33.33%超49.00%以下とする予定。