ウェーブロックホールディングスは建設・住宅資材、農業資材などの化学製品を主力とするが、その多くが国内成熟市場に依拠することなどから、事業環境が今後一層厳しさを増すと判断し、投資ファンドのREVA(東京都千代田区)によるTOB(株式公開買い付け)で株式を非公開化して中長期の視点で経営改革を推し進める。

TOBはREVAとウェーブロックHD執行役員(アドバンストテクノロジー事業統括)の島田康太郎氏が連携して行うもので、TOB成立後は島田氏がウェーブロックHDの経営を主導する見通し。

TOB主体はREVA傘下のWHD(東京都千代田区)。ウェーブロックHD株の買付価格は1株につき921円で、TOB公表前日の終値724円に27.21%のプレミアムを加えた。買付予定数は844万5192株。下限は所有割合66.67%にあたる563万100株に設定した。買付代金は最大77億7800万円。

買付期間は11月4日~12月16日の30営業日。決済の開始日は12月23日。公開買付代理人はみずほ証券(復代理人は楽天証券)。

ウェーブロックHDはTOBに賛同し、株主に応募を推奨することを決めた。TOBが成立すれば、同社の東証スタンダード市場への上場は廃止となる。

ウェーブロックHDはプラスチックシート、フィルム、防虫ネットなどの建材、農業資材を主力製品とする。1964年に日商岩井(現双日)、日本カーバイド工業などの出資で設立。

株式の店頭登録を経て1996年に東証2部に上場した。2009年に上場を廃止した後、2017年に東証2部に再上場した(2022年4月に東証スタンダード市場に移行)。

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