サッポロ・ホールディングスは、大型複合施設「恵比寿ガーデンプレイス」(東京都渋谷区)などの不動産事業を外資系投資ファンドに譲渡し、ビールなどの酒類事業に経営資源を集中する。グループ内で不動産事業を担うサッポロ不動産開発(東京都渋谷区)の株式51%を2026年6月1日に譲渡し、連結子会社から外す。

続いて残る株式について28年6月に20%、29年6月に29%を段階的に譲渡する。譲渡先は香港PAGと米国KKRの外資系ファンド連合。

サッポロHDは不動産事業で得た資金を酒類事業の成長のために投下し、グループの中長期な企業価値の向上を目指す。

サッポロ不動産開発が保有する物件のうち、恵比寿ガーデンプレイスの30%やサッポロガーデンパーク(札幌市)、銀座プレイス(東京都中央区)の一部は譲渡対象から除く。

サッポロHDをめぐっては不動産事業が生み出す利益が酒類事業の不振を補い、必要な経営改革が行われていないとして、シンガポール投資ファンドの3Dインベストメント・パートナーズなどが不動産事業の売却し、本業の酒類事業への集中を求めていた。

譲渡価額は4770億円(企業価値ベース)。

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