【12月資本提携サマリー】SBI、カプセルホテルの「ナインアワーズ」など3社を持ち分法適用関連会社に

2025年12月を振り返ると、インターネット金融大手のSBIホールディングスによる資本提携関連の動きが目立った。新規出資や追加出資などで上場企業1社を含む3社を持ち分法適用関連会社化した。

SBI、不動産金融事業拡大の一環

そのうちの一つがカプセルホテル事業を展開するナインアワーズ(東京都千代田区)。SBIは既存株主から34.8%の株式を取得し、持ち分法適用関連会社とした。宿泊需要の堅調な推移が見込まれるホテルへの投資を通じて、SBIグループの不動産金融事業の拡大につなげる。

ナインアワーズは東京を中心に、大阪、名古屋、福岡、仙台などに13のカプセルホテルを持つ。一部店舗では睡眠解析サービス「9n sleep checkup」を提供。睡眠状態を測定し、宿泊者の健康状態を可視化する取り組みで知られる。ナインアワーズは成田国際空港内で唯一の宿泊施設(第2ターミタルの一般区域)も運営する。

【12月資本提携サマリー】SBI、カプセルホテルの「ナインアワーズ」など3社を持ち分法適用関連会社に
ナインアワーズが運営するカプセルホテル(東京・水道橋)

「フォーブスジャパン」発行元も持ち分法会社化

このほか、SBIは東証グロース上場で不動産クラウドファンディング事業を手がけるクリアルと、経済誌「フォーブスジャパン」を発行するリンクタイズホールディングス(東京都港区)の持ち分法適用関連会社化を発表した。

クリアルについては第三者割当増資引き受けで所有割合を従来の19.29%から20.67%に高めた。こちらもSBIグループの不動産金融事業拡大の一環だ。リンクタイズへの出資比率は公表していない。

リンクタイズは「フォーブスジャパン」をはじめ、ライフスタイルメディア「OCEANS」、高級時計専門誌「クロノス日本版」などを発行し、良質な読者コミュニティーを持つ。SBIは金融、IT、メディア、エンターテインメントを融合した新たな“生態系”(エコシステム)づくりを進めており、各種IP(知的財産)の価値創出などで相乗効果を見込む。

一方、SBIホールディングスは12月末、筑邦銀行(福岡県久留米市)との資本業務提携の終了を発表した。

SBIが進める「第4のメガバンク構想」から初の離脱で、これにより地銀連合への参加は10行から9行に減る。

鎌倉新書、SOMPOホールディングスから10%出資

葬儀や仏壇、墓など終活関連事業の鎌倉新書は、第三者割当増資と自己株処分でSOMPOホールディングスから10%の出資を受け入れると発表。SOMPOグループが展開する介護や生命保険の顧客を対象に終活情報の提供や相談、紹介などのサービスを提供する。

食品スーパー「ロピア」などを傘下に持つ流通企業のOICグループ(川崎市)から出資を受け入れたのは、飲食業界に特化した人材情報サービスを手がけるクックビズ。OICはクックビズ社長の薮ノ賢次氏が保有する株式の一部(5.02%)を取得した。ロピアにおける年間採用の強化などが狙いだ。

再生医療のサイフューズは第三者割当増資を引き受けるクラレから3.53%の出資を受け入れることになった。再生医療製品の実用化を推し進める狙い。クラレとは細胞の大量培養技術などで協働してきた関係にある。

テノックス、地盤調査のJHSに24億円出資

基礎工事大手のテノックスは、地盤調査・建物検査のジャパンホームシールド(JHS、東京都墨田区)に30%出資することを決めた。第三者割当増資の引き受けと、筆頭株主である投資ファンドのMCPキャピタル(東京都千代田区)からの株式取得によるもので、総額は24億1000万円。

JHSは戸建て住宅分野の地盤調査でトップシェアを持つという。地震被害の極小化が求められる中、耐震性の高い住宅基礎工法の開発や、両社が持つ基礎工事データと地盤調査データを掛け合わせた高度なデータベース構築などにつなげる。

エノモトは、LED(発光ダイオード)の世界的メーカーとして知られる日亜化学工業(徳島県阿南市)から2.94%(自己株式処分)の出資を得る。重要顧客の日亜化学との間で、エノモトの主力製品であるLEDリードフレームの安定的な供給体制の確保を実現することを狙いとする。

【12月資本提携サマリー】SBI、カプセルホテルの「ナインアワーズ」など3社を持ち分法適用関連会社に
12月発表:主な資本業務提携

文:M&A Online

関連記事はこちら
【12月アクティビストサマリー】フジ・メディアHDと旧村上系の攻防が「新段階」、米エリオットは豊田自動織機を5%超保有
【11月資本提携サマリー】松井証券、保険代理店のエージェントIGの筆頭株主に

【M&A速報、コラムを日々配信!】
X(旧Twitter)で情報を受け取るにはここをクリック

【M&A Online 無料会員登録のご案内】
6000本超のM&A関連コラム読み放題!! M&Aデータベースが使い放題!!
登録無料、会員登録はここをクリック

編集部おすすめ