ついにソニーが!過去最大の第7波襲来でも消える「コロナ特需」

ついにソニーも脱落か?ソニーグループ<6758>が7月29日、2023年3月期の業績予想を下方修正し、連結営業利益を前期比8%減の1兆1100億円と従来予想から500億円ほど引き下げた。理由は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行拡大に伴う「巣ごもり需要」で売り上げを伸ばしたゲーム市場の縮小だ。

ゲーム、料理配送、ホームセンターで「特需消滅」

営業減益の要因はゲーム事業の不振。同事業の営業利益予想は同26%減の2550億円と、従来予想を500億円下回る見通し。2022年4~6月期のゲームソフト販売は同26%減の4710万本。同期の家庭用ゲーム機「プレイステーション5」の販売台数は240万台と、1年の4分の1(25%)を過ぎた時点にもかかわらず、年間販売計画(1800万台)の約13%に留まった。

同期で気を吐いたのは音楽部門と映画部門で、いずれも増収増益となった。しかし、全世界でインフレによる景気低迷が鮮明になっており、スマートフォンの買い替え需要が減退すれば稼ぎ頭の一つである内蔵カメラ用イメージセンサー部門の収益が落ち込む可能性もある。

コロナ禍に伴う外出制限や飲食店の休業で注目された料理宅配代行サービスの出前館<2484>は、2022年8月期第3四半期に295億3600万円の純損失を計上した。宣伝広告費やコロナ自粛からの経済回復のあおりを受けた人手不足に伴う配達員の業務委託費の増加で損失が膨らんでいる。同業のウーバーイーツも利用者が減少しているという。

海外でも「コロナ特需」銘柄は株価下落

ホームセンター業界でも「コロナ特需」が消滅している。2021年度決算では大手6社のうち4社の売上高が減少に転じた。業界首位のカインズは同2%の増収を維持したものの、最終利益は10%の減益となっている。

米国でもリモート会議需要で業績が成長した米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズの時価総額が約305億3800万ドル(約4兆円)と、ピーク時から81%も減少した。

日本では新型コロナ感染の第7波が来襲し、感染者数は過去最高を記録している。しかし、政府による行動制限はなく、多くの企業が通常勤務を継続しており、コロナ特需を支えた「巣ごもり需要」が復調する動きは見えない。

最近の物価高による需要の減少が追い打ちをかける懸念もあり、「コロナ特需」で潤った企業にさらに逆風が吹き荒れそうだ。生き残りのための経営統合やM&Aなどの業界再編も十分にありうるだろう。

文:M&A Online編集部

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