レストランとブライダルを主力とするひらまつ、業績回復を受けM&Aを2年前倒しへ

高級レストランを基盤にブライダル事業などを展開するひらまつ<2764>は2026年4月1日に、イタリア・サルディーニャ料理レストラン「Tharros(タロス)」を運営するUNIVERSO(東京都渋谷区)を子会社化した。

M&Aについては2029年3月期からの実施を予定していたが、業績の回復を背景に2027年3月期に2年早める方針を固めていた。


M&Aの実行や買収後の支援を担う投資子会社の設立や、専任組織の新設を公表するなど、体制整備が進んでおり、今後M&Aが活発化しそうだ。

レストラン、食品製造、小売り、卸売などを買収

ひらまつは2025年1月に、2026年3月期~2031年3月期の6年間を対象とする中期経営計画を策定した。

その後、初年度の業績が当初想定を上回って推移していることから、2026年2月に2年目以降の3年間(2027年3月期~2029年3月期)の売上高と営業利益の数値目標を上方修正するとともに、M&A戦略も見直した。

オーガニックグロース(内部の経営資源を活用した成長)と外食産業を中心としたM&Aを組み合わせ、非連続的でスピーディーな成長の実現を目指す方針は維持する。

そのうえでM&Aについては、2026年3月期~2028年3月期を準備期間、実施は2029年3月期以降としていた当初計画を変更し、準備期間を2026年3月期に短縮し、2027年3月期からの実施に変更した。

2026年1月にM&Aの検討から実行、出資後に事業支援を行う事業投資子会社のHRMIの設立を決定しており、今後はHRMIがレストランや食品製造、小売り、卸売などを対象にM&A案件を検討し早期に実行に移す。

M&A実行後は、傘下に収めた企業の取り込みによる事業拡大や、シナジー効果によるグループ全体の成長を促進する。

また、本体内にHRMT事業部を新設し、2026年2月に開業した「HRMT STAGE」を起点とした新規出店や既存店のリニューアル前倒し、海外展開や知的財産ビジネスなどと並行して、M&Aを推進する。

今後、2031年3月期までの5年間でM&Aに30億円を投じる計画だ。

方針転換後の初のM&AとなるUNIVERSOは、サルディーニャ料理という独自性の高いコンセプトを持っており、ひらまつグループのブランドポートフォリオの拡充につながると判断した。

今後、多店舗展開や関連事業への展開なども検討していく。

2027年3月期は増収営業増益に反転

ひらまつは1982年に東京都内でフランス料理店「ひらまつ亭」を開業したのが始まり。

1994年にブライダル事業に本格進出し、2016年にホテル事業に本格参入するなど業容を拡大してきた。

コロナ禍の影響で業績が悪化し、2021年にマルハングループが第三者割当増資を引き受け、筆頭株主(2025年3月期の議決権割合は37.03%)となったほか、2024年7月には保有する6ホテルを譲渡し、ホテル事業の運営に特化した体制に転換した。

2025年3月期は、ホテルの譲渡で運営受託報酬のみとなったことから、売上高は106億6200万円(前年度比23.1%減)、営業利益は2億4900万円(同6.4%減)と減収営業減益となった。

2026年3月期もホテル事業の構造変更の影響が残り、売上高97億7100万円(同8.4%減)、営業利益1億8100万円(同27.1%減)と2期連続の減収営業減益を見込む。

ただ、業績は上向きで、主力であるレストラン事業とブライダル事業が想定を上回る水準で推移しており、2026年3月期の業績予想を2度上方修正した。

2027年3月期は増収営業増益に転じ、2029年3月期には売上高132億300万円、営業利益6億2400万円を見込む。

同社は、自社の強みを「業界最高レベルの料理人とサービススタッフの集団」としており、これらの計画は、M&Aなどを除く、強みを活かしたオーガニックグロースによる計画としている。

反転攻勢に出た同社の業績は、M&A次第では上振れする可能性がある。

レストランとブライダルを主力とするひらまつ、業績回復を受けM&Aを2年前倒しへ
ひらまつの業績推移

文:M&A Online記者 松本亮一

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