建築資材販売大手の「JKホールディングス」地方建材店などを相次いで傘下に 

建築資材の販売を主力とするJKホールディングス<9896>は2026年2月17日に、山形県を地盤とする建材販売会社の荒木建材店(山形県河北町)を子会社化することを決めた。

同社はグループ企業60社、全国約300拠点で地域密着型の事業を展開しており、こうした全国に広がる販売網の強化が狙い。

2026年3月期~2028年3月期の中期経営計画では「M&Aを通じた拠点整備による基盤事業の強化」を掲げており、今後も地域に根差した企業の取り込みが続きそうだ。

3年間に10件の子会社化や事業譲受を実施

荒木建材は山形県を中心に木材や建築資材の販売を手がける。2025年3月期の売上高は9億6100万円(前年度比19.5%減)、営業損益は500万円の赤字(前年度は400万円の黒字)だった。

同社を傘下に収めることで、東北エリアでの基盤を厚くし、同地区でのサービス提供力を高める考えだ。

JKホールディングスが2010年以降に適時開示したM&Aは9件で、2021年に岩手県で建築資材卸売を手がける坂田建材を子会社化して以降、適時開示案件はない。

一方で、適時開示に至らない案件も含めるとM&Aは継続している。2023年3月期~2025年3月期の3年間に太平洋建材や前橋銘木、協和など10件の子会社化や事業譲受を実施した。

その後も、2025年5月に北海道を拠点とする増田木材の事業の取得を、同年7月には茨城県で事業を展開する潮田木材店の事業の取得を発表。

さらに同年9月には、民事再生手続きを申し立てた埼玉県の企業からポリ合板の加工・販売事業を取得することを公表した。

直近1年間のM&Aは今回を含め4件となり、過去3年間のペースを上回る水準にある。

建築資材販売大手の「JKホールディングス」地方建材店などを相次いで傘下に 
2010年以降に適時開示されたJKホールディングス関連のM&A

4期ぶりの増収営業増益に

JKホールディングスは1937年に創業者がベニヤ板を得意先の要望に合わせてカットし販売・配送したのが始まりだ。

1949年に各種合板の仕入れと販売を目的に、東京都内に丸商店を設立。1963年には丸に社名を変更するとともに、合板に加え新建材の販売を開始した。

2006年に持株会社体制へ移行し、社名を現在のJKホールディングスに変更した。

建材の卸売を中核に、製造、小売り、建設まで展開する事業構成が強みとなっている。

現在は、合板、建材、住宅設備機器の卸売を手がける総合建材卸売事業が売上高の82.5%を占め、次いで合板、建材、住宅設備機器の小売りなどの総合建材小売り事業が13.4%を占める。

このほかに、合板、単板積層材、集成材などの製造、加工、販売などの合板製造・木材加工事業(売上高構成比3.0%)、建設工事、物流、不動産、フランチャイズ事業などを含むその他(同1.0%)で事業を構成する。

建築資材販売大手の「JKホールディングス」地方建材店などを相次いで傘下に 
JKホールディングスの売上構成比

2025年3月期は売上高3932億5800万円(前年度比1.1%増)、営業利益73億5800万円(同6.5%減)の増収営業減益だった。

在庫の適正化や高付加価値商材の提案などで増収となったものの、合板製造や木材加工事業が大幅な赤字となったことから、3期連続の営業減益を避けられなかった。

2026年3月期は売上高4050億円(同3.0%増)、営業利益80億円(同8.7%増)と、2022年3月期以来4期ぶりの増収営業増益を見込む。

中期経営計画最終年の2028年3月期は売上高4200億円(2025年3月期比6.8%増)、営業利益100億円(同35.9%増)を計画する。

M&Aが過去3年間を上回るペースで進む中、収益力の回復が中期経営計画の成否を左右しそうだ。

文:M&A Online記者 松本亮一

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