ホームセンター大手のコーナン商事が同業中堅のアレンザホールディングスにTOB(株式公開買い付け)を行い、株式の49.4%を取得し、持ち分法適用関連会社化する。アレンザは中部を地盤とする食品スーパー大手のバローホールディングスの傘下。
コーナン、アレンザを実質傘下に
コーナン商事は2月13日、1株1465円でアレンザホールディングスへのTOBを始めた(3月30日まで)。買付代金は最大218億円。バローホールディングスはTOB成立後も現行通りアレンザ株式の50.6%を保有し、親会社としての立場は変わらない。
TOB成立後の保有割合はバロー50.6%に対し、コーナン49.4%。コーナンとしては過半にわずかに及ばないものの、アレンザを実質的に傘下に置くことになる。アレンザは東証プライム市場への上場が廃止となるが、新体制下の取締役構成はバロー側から6人、コーナン側から5人とする。
気が早いが、注目されるのは将来的にコーナンが持ち株比率を高め、アレンザの子会社化に踏み込むのかどうか。この点に関し、コーナンは「対象者株式の追加取得について決定している事項はない」としている。
売上規模、カインズとDCMを上回る
ホームセンター業界でのポジションはコーナンが第3位、アレンザが第7位。2025年2月期の売上高はコーナンが5014億円、アレンザが1533億円。単純合計は6500億円超となり、1位のカインズ(埼玉県本庄市、5738億円=2025年2月期)、2位のDCMホールディングス(5446億円=同)を抜いてトップに立つ見通しだ。
ホームセンター各社は市場の成熟化が進む中、ドラッグストア、ディスカウントストア、スーパー、コンビニなど他業態との競争激化に加え、インフレ・円安によるコスト上昇、EC(電子商取引)利用の急増に見られる消費行動の変化といった様々な課題に直面。
こうした状況下、店舗運営の改革や仕入れ規模拡大による物流コスト低減に向けた合従連衡が経営上の重要な選択肢の一つになっている。
コーナンは関西、首都圏、九州を主力地盤とし、東北、中部、中国地区を中心とするアレンザとの地域補完を見込む。国内店舗数(2025年2月末)は623、アレンザが303。
協業体制を築き、物流・店内業務をはじめ各種業務の合理化や、PB(プライベートブランド)での連携を進め、相乗効果を引き出す。
例えば、利益率が高いとされるPBの売上比率はコーナンが35.5%に対し、アレンザは16.5%。アレンザは今後、PBの品ぞろえを充実させ、その比率をコーナンと同水準に引き上げることで粗利益率の改善につなげる。
◎ホームセンター大手・中堅各社の顔ぶれ
直近売上高 決算期 カインズ 5738億円 2025年2月期 DCMホールディングス 5446億円 〃 コーナン商事 5014億円 〃 コメリ 3791億円 2025年3月期 アークランズ 2552億円(部門売上高) 2025年2月期 ナフコ 1818億円 2025年3月期 アレンザホールディングス 1553億円 2025年2月期 ジョイフル本田 1335億円 2025年6月期 島忠 1195億円 2025年3月期2019年に240億円で「建デポ」を買収
大阪を発祥とするコーナンは積極的なM&Aをテコに、首都圏での事業拡大を推し進めてきた。
その一つが2019年、LIXIL系列のプロ向け総合建材店「建プロ」(東京都千代田区)の買収で、約240億円を投じた。建プロは現在、首都圏を主体に88店舗を運営し、建築職人などのプロ向け専門店として業界最大級を誇る。
2017年には小田急電鉄傘下で神奈川県を中心にホームセンターを展開するビーバードザン買収(2023年に吸収合併)した。
一方、アレンザは2016年、東北地盤のダイユーエイト(福島市)と中・四国地盤のリックコーポレーション(現タイム、岡山市)が経営統合して発足した。2019年にバローホールディングスが手がけるホームセンター事業との統合に伴い、バローの上場子会社となった。ホームセンター事業に加え、国内トップのペットショップ事業をもう一つの柱とし、総店舗の約4割を占める。
「コーナン・バロー」連合が誕生へ
今後の焦点となるのはコーナンと、アレンザ親会社であるバローの資本業務提携の行方。資本参加の割合などは今のところ未定だが、株式を相互に持ち合う見通しだ。
バローは中部地区を本拠とする食品スーパー大手で、足元の2026年3月期売上高は9020億円を見込む。
コーナンとバローは2023年以降、共同出店による店舗を名古屋、京都、大阪の3カ所に設けており、資本業務提携を機に協業関係をさらに発展させる。
コーナンとバローの“急接近”は同業各社を刺激するのは必至だ。とりわけ、ホームセンター勢にとっては業界順位の変動にも直結しかねないだけに、新たなM&Aの引き金になることが十分に考えられる。
活発化するホームセンターのM&A
実際、ホームセンター業界ではコロナ禍以降、M&Aが活発化している。最大手のカインズは2022年、生活提案の発信で知られた東急ハンズ(現ハンズ)を買収した。買収額は非公表。
2位のDCMホールディングス(「ホーマック」、「カーマ」、「ダイキ」を運営)は2024年、中堅のケーヨーをTOBなどで子会社化した後、吸収合併した。買収金額は約523億円。
また、「ムサシ」を展開するアークランズは2022年、同じく中堅のLIXILビバ(現ビバホーム)を総額約1080億円で傘下に収めた。
2021年初めには家具大手のニトリホールディングスが埼玉県地盤の島忠を子会社化した。
今回、アレンザはバローとコーナンによる共同経営に移行する。ホームセンターの枠にとどまらず、食品スーパー、ペットショップを含めた多軸再編の様相を呈するだけに、小売業全体への波及は決して少なくない。
文:M&A Online
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