「コシダカホールディングス」カラオケまねきねこ海外に活路 国内は寡占化が終盤に

カラオケ店まねきねこを展開するコシダカホールディングス<2157>が、海外展開を加速する。

人口減少や少子高齢化を背景に、国内のカラオケ利用者数の減少が見込まれる中、海外市場への進出を本格化させる。

2025年8月期にアジア全体で25店舗だった店舗数を2027年8月期までに東南アジアで100店舗を目指すとともに、2025年8月期にゼロだった米国でも5年程度で100店舗に拡充する。

同社は海外カラオケ事業の拡大に向け「M&Aに向けた実行機能も拡充し、体制が整備されてきている。戦略投資を推進する」としており、海外でのカラオケ店の買収をにじませている。

海外カラオケ事業を成長エンジンに

コシダカホールディングスは現在、韓国4店舗、タイ4店舗、マレーシア15店舗、インドネシア2店舗の合わせて25店舗を運営している。

2011年に韓国でカラオケまねきねこの海外1号店を開設し、15年ほどで現在の店舗数(2025年8月時点)に達した。

東南アジア各国は、若年層の人口が多く、経済成長に伴う所得増加も続いていることから、安定した拡大が見込まれる市場という。

一方、米国市場は余暇産業への需要が強く、客単価は日本の2.5倍から3倍程度になる可能性があるとみる。

こうした分析をもとに、2027年8月期までにマレーシア、タイ、インドネシアの3カ国で店舗をそれぞれ10店舗以上増やし、新たにフィリピンと米国で5店舗ずつを出店する。

この計画によって海外店舗は合計74店舗となるが、さらに上振れを計画しており、2027年8月期には東南アジアだけで100店舗体制を目指す。

米国については2027年8月期以降も積極的な出店に取り組み、5年ほどで100店舗規模に拡大する。

2、3年のうちに優勝劣敗が

国内のカラオケ市場は、人口減少や少子高齢化の影響により、今後カラオケ利用者数が減少するとみられている。

すでに利用者獲得を巡る競争は激化しており、経営が悪化した事業者の淘汰と、勝ち残った企業による市場の寡占化が進みつつある。

同社は現在の業界構造について、市場寡占化の最終局面に入ったとの認識を示しており「今後2、3年のうちに優勝劣敗が決し、市場競争は一旦落ち着く」との見方を示す。

この過程では業界再編につながるM&Aも進むとみられる。

同社は2025年11月にスタンダードのカラオケ事業を吸収分割で取得し「JOYSOUND」ブランドの店舗約70店を引き継いだ。

これに加え2026年8月期は100店舗の新規出店を目標とする。

同時に、国内ではカラオケルームを「プライベートエンターテインメントルーム(PER)」に進化させる取り組みを進める。

エンタメプラットフォーム「E-bo(イーボ)」を、カラオケだけでなく多様なコンテンツを楽しめる体験型オープンプラットフォームとして積極的に展開する。

カラオケの防音個室や大画面、高音質スピーカーといった店舗資産を生かし、カラオケボックスを多目的なエンタメボックスとして活用することで、新たな収益機会の創出を狙う。

「コシダカホールディングス」カラオケまねきねこ海外に活路 国内は寡占化が終盤に
カラオケまねきねこ「べびっきー」
2026年2月22日に登場した公式キャラクター「べびっきー」(コシダカホールディングスのニュースリリースより)

売上高3000億円のうち海外で1000億円を

コシダカホールディングスは、1990年にカラオケボックス1号店を開業して以来、事業拡大を続け、出店規模で国内トップの座を築いたとしている。

現在は主力のカラオケが売上高の約96.8%を占めており、このほかにアクエル前橋やMANEKI新橋ビルなどの管理を行う不動産管理が約1.9%、銀だこハイボール酒場などの飲食店舗運営のその他が約1.3%といった構成。

「コシダカホールディングス」カラオケまねきねこ海外に活路 国内は寡占化が終盤に
コシダカホールディングスの売上高構成比

3部門とも業績は好調で、2025年8月期は、売上高が過去最高となる693億8700万円(前期比9.7%増)に達した。

人件費や水道光熱費などの経費の増加を適正に管理した結果、営業利益は113億9200万円(同12.1%増)となり、こちらも過去最高を更新した。

2026年8月期は、スタンダードのカラオケ事業の寄与もあり、売上高825億4400万円(同19.0%増)、営業利益129億6600万円(同13.8%増)と、さらなる増収営業増益を見込む。

さらに10年後には、売上高3000億円を見込んでおり、国内カラオケ事業で1500億円、海外事業で1000億円、プライベートエンターテインメントルーム(PER)の開発による売り上げで500億円の計画を掲げる。

海外事業を成長エンジンとする中で、海外カラオケ事業者の買収を含めた戦略投資が今後の焦点となりそうだ。

「コシダカホールディングス」カラオケまねきねこ海外に活路 国内は寡占化が終盤に
コシダカホールディングスの業績推移

文:M&A Online記者 松本亮一

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