【10月M&Aサマリー】単月で過去最多の117件、取引金額は前年同月比で約3倍

2025年10月のM&A件数(適時開示ベース)は前年同月比26件増の117件、取引総額は1兆8959億円で前年同月比約3倍増となった。件数は10月として過去最多を記録し、金額も高水準で推移。

2025年の累計取引総額は17兆3514億円に達し、集計を始めた2008年以降、2番目の規模となった。上場企業の適時開示情報のうち、経営権の移転を伴うM&A(グループ内再編は除く)について、M&A Onlineが集計した。

【10月M&Aサマリー】単月で過去最多の117件、取引金額は前年同月比で約3倍

件数は10月単月で過去最多、取引総額は前年同月比約3倍

2025年10月のM&A件数は117件となり、前年同月の91件から28.6%増加した。これは10月としては、統計開始以降、最も多い件数となる。前月(2025年9月)の132件に続き、M&A市場が依然として活発であることを示している。

取引総額は1兆8959億円となり、前年同月比で約3倍もの増加となった。

金額上位は海外案件が続出、国内は旺盛なDX需要反映

金額首位は、ソフトバンクグループ<9984>がスイスの重電メーカーABBのロボティクス事業を約8187億円で買収すると発表した案件。幅広い顧客基盤を持つABBの顧客基盤と技術、人材を取り込み、ソフトバンクグループのAIロボット事業を強化する。

そのほか、日本電気(NEC)<6701>がテレコム事業者向けソフト開発の米CSG Systems Internationalを子会社化、太平洋セメントが米Vulcan Materialsから生コン工場・セメントターミナルを取得、パーソルホールディングスが人材派遣プラットフォーム運営のフランス Gojobを子会社化、中外製薬が国内バイオベンチャーのレナリスファーマを子会社化すると発表。金額上位では海外に積極的に投資する案件が並んだ。

国内では旺盛なDX需要を背景に、AI、データセンター関連のM&A案件が目立った。

大和ハウス工業はデータセンター・半導体工場の建設開発を重要領域とし、住友電設をTOBで子会社化する。サブコン需給がひっ迫しており、工事体制の安定・強化を図る。

オリックスはデータセンターの開発・運用を手がけるアイネットをTOBで子会社化する。AIインフラ事業、DXなどへの投資を強化しているオリックスは、グループの事業ノウハウ・基盤を生かしつつ、アイネットの企業価値向上を目指す。

富士通はデジタル技術で社会課題の解決を目指す事業モデル「Uvance」を推進。AIやデータ分析に強みを持つブレインパッドの人材を取り込み、事業の強化を図る。

社名 内容 金額(億円) 1 ソフトバンクグループ ソフトバンクグループ<9984>、スイスABBからロボティクス事業を取得 8187 2 日本電気 日本電気<6701>、テレコム事業者向けソフト開発の米CSG Systems Internationalを子会社化 4447 3 大和ハウス工業 大和ハウス工業<1925>、住友電設<1949>をTOBで子会社化 2920 4 太平洋セメント 太平洋セメント<5233>、米Vulcan Materialsから生コン工場・セメントターミナルを取得 1088 5 富士通 富士通<6702>、ブレインパッド<3655>をTOBで完全子会社化 565 6 オリックス オリックス<8591>、ITサービスのアイネット<9600>をTOBで子会社化 386 7 SilverCape Investments Limited 投資会社のSilverCape Investments、デジタルホールディングス<2389>にTOB|博報堂に対抗提案 380 8 パーソルホールディングス パーソルホールディングス<2181>、人材派遣プラットフォーム運営のフランスGojobを子会社化 223 9 中外製薬 中外製薬<4519>、国内バイオベンチャーのレナリスファーマを子会社化 150 10 YAHO ヤスハラケミカル<4957>、MBOで株式を非公開化

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