こんにちは、柳川隆洸です。
新月のタイミングに合わせて毎月1回、「ビジネス×占星術」の内容で連載をしています。
前回は「緊張は緩みつつも火星‐天王星絡みの突発的衝撃に注意」と書きましたが、米中は追加関税を凍結し対話再開へ動き、木星が象徴する協業拡大としてAI創薬や北米LNGプロジェクトが前進。
一方、火星はイスラエルの対イラン空爆に続き、22日未明の米軍によるイラン核施設攻撃という“アメリカ参戦”となって顕在化し、中東は一気に緊迫。市場では投資家心理も大きく揺れ動きました。このように概ね星の流れ通りに進んでいるかと思います。
社会的には波乱の兆し、試練と変化の月に
そんな中での6月新月からの星の影響を見てみましょう。新月は6月25日19:31です。
まずは新月早々、木星・土星・海王星・天王星といった社会天体が次々に緊張のアスペクトを形成し、世界情勢にも大きな揺さぶりが加わる可能性があります。
特に拡大と発展を象徴する木星が、制限と現実を意味する土星、そして幻想や曖昧さを象徴する海王星とネガティブに繋がることで、経済や金融、さらには天候を含む自然環境においても、過剰な期待と厳しい現実のギャップが表面化する恐れがあります。株式・暗号資産・不動産が一時的に過熱もしくは急落の可能性もあるので気をつけてください。
6月末は攻撃性の火星と突発的な天王星のネガティブな配置が残っており、イラン・イスラエル間の緊張、ウクライナ東部での消耗戦、台湾周辺での示威行動など、複数の火種に着火する可能性は捨てきれません。ただし火星が乙女座へ移る7月前半には、衝動的な攻撃よりも綿密な作戦や後方支援が重視され、局地的停戦や仲介の余地も残されそうです。
また、6月末から7月初旬にかけては、天候不安や自然災害の影響が強調される時期でもあります。
さらに7月中旬には、知性と通信を意味する水星と、秩序や責任を表す土星が共に逆行に転じることから、情報の混乱や誤解が増えやすく、外交や国際交渉における誤報・曲解が緊張を高める懸念があります。
このように、6月新月からの1ヶ月は社会的には波乱の兆しが多く見られ、試練と変化のひと月となりやすそうです。これらの影響は私たちの生活レベルにも同様の影響がありますので、注意して過ごしていただく必要がありそうです。
【企業ピックアップ】日本ペイントホールディングス
毎月気になる企業をピックアップし、その企業の占星術的な視点からポイントをお伝えしています。 今回は日本ペイントホールディングス(1898年3月14日設立)を取り上げます。
同社は国内最大手の塗料メーカーですが、5年前の2020年8月21日にシンガポールのWuthelam Holdings Limited(ウットラム)の子会社となる決断を発表し、自己資金をほとんど使わずにアジア事業を完全取り込みました。国内需要が縮小するなかで「自ら買われる」形を選び、グローバル市場に打って出た大胆さが業界を驚かせました。
そこで今回は、同社のグローバル戦略の行方と課題を占星術の観点から見ていこうと思います。
共感力でニーズを吸収、挑戦心で開拓、冷静さでリスク抑える
まず日本ペイントHDのホロスコープでは、企業の推進力を示す太陽が魚座に、水星・金星も同サインで重なっています。魚座は共感力や柔軟性、多様性、美的センスを司り、塗料から高機能コーティング、建材・船舶保護材、デジタル色彩サービスまで様々なプロダクトを扱うビジネスで強みを発揮する象徴です。
次に、月が射手座で土星・天王星が重なっており、射手座は海外志向と成長欲、そして天王星は革新、土星は統制を意味します。大胆な海外進出を図りつつも、財務規律とリスク管理を同時に整備できる体質が示唆されており、まさに「攻めと守りを両立する」同社の姿そのものです。
加えて木星が天秤座に位置し、月・土星・天王星とポジティブなつながりなので、国際パートナーシップを活用した拡大戦略がスムーズに進みやすい配置になっています。
さらには技術開発を意味する火星と理想を意味する海王星、美的センスの金星と独創性の天王星など、いくつかのポジティブな繋がりが目立ちます。これらはサステナブル塗料やスマートコーティングなど、次世代技術へのR&D投資とデジタル化推進といった領域で強みを発揮しそうです。
一方、射手座の土星と双子座の冥王星が対向する配置から、古い習慣の見直しと大胆な組織改革を常に繰り広げている企業であることがわかります。
魚座の共感力で世界各地の顧客ニーズを吸収し、射手座‐天王星の挑戦心で新領域を開拓しつつ、土星の冷静さでリスクを抑える。まさにウットラム傘下入りという決断を下した背景には、この星の組み合わせが後押ししたのではないでしょうか。
「選択と集中」を経て成長軌道に
では次に、日本ペイントHDの過去の特徴と将来の展望を、占星術的視点から見ていこうと思います。
2020年夏、発展を意味する木星が同社の木星と繋がっており、「既存ルートの限界を突破」という命題に対し、買い手ではなく買われ手としてグローバル化を選びました。木星同士の繋がりは拡大方向を強く変えるサインで、国内需要の収縮を一気に飛び越える驚きの選択としてとして“子会社化”に踏み切られたと予想されます。
統合が完了した2021年初頭には、安定の土星と発展の木星がそろって同社の木星にポジティブに繋がり、木星の影響が「資本の一体化と市場シェア拡大」を後押しし、土星の影響が「ガバナンスの骨組み」を固めたため、アジア事業の統合は想像以上にスムーズに滑り出しに成功したのではないかと思われます。
そして今年、2025年3月に安定と試練の土星が同社の企業発展の太陽に重なります。土星はウットラム体制の成果を検証し、不採算案件や肥大した組織をそぎ落とす調整時期に入っています。この時期は短期的には痛みを伴うかもしれませんが、10月に木星が太陽とポジティブに繋がるので、選択と集中が済んだあとは成長の可能性に期待ができそうです。
2045年に「30年間の成果」が問われる
中期的な追い風は2027年春から到来します。
このあと、2030年にも木星が再び同社の太陽とポジティブに繋がり、さらなる発展を期待できる時期になりそうです。このように、将来の展望を見ると益々の活躍となりそうで、非常に安心感のある星配置が続きます。
最後に注目したいのが、少し先になりますが2045年末に同社の五度目のサターンリターンが発生します。サタンリターンの時期はどの企業も試練や大きな方向転換の時期になりやすく、「30年分の総決算」が表面化する期間となります。
このときに同社のこれまでの施策が正しかったのかどうかが問われ、その結果が良くも悪くも、次の30年に向けた方向転換がなされるはずです。同社の節目である2045年にどのような結末となるかが見所になるでしょう。
*次回公開予定は7月24日です。
【M&A Online 無料会員登録のご案内】
6000本超のM&A関連コラム読み放題!! M&Aデータベースが使い放題!!
登録無料、会員登録はここをクリック