またも後れを取った日本企業「ファイザー」がオミクロン対応ワクチンを投入

米国の大手製薬会社ファイザーとドイツのバイオ企業ビオンテックが開発した新型コロナウイルスオミクロン株対応のワクチン「コミナティ」が日本でも使用できるようなった。

2022年8月8日に厚生労働省に追加接種の承認を申請していたもので、9月12日に承認を取得した。

新型コロナウイルスの治療薬については、2022年9月16日から医師が必要と判断すれば、誰でも米国の大手製薬会社メルクが開発した飲み薬モルヌピラビルを服用できるようなる。

ワクチン、治療薬ともに出遅れてしまった日本企業はいつごろ、海外企業に追いつくことができるだろうか。

2種類のmRNAを含むワクチン

コミナティはビオンテックが持つmRNAワクチン技術に基づいて、ビオンテックとファイザーが共同開発した。新型コロナウイルスの起源株とオミクロン株の両方に効果があり、両株のスパイクたんぱく質を作り出す2種類のメッセンジャーRNA(mRNA)を含んでいる。

ビオンテックは、創薬にAI(人工知能)を利用するとともに、治療薬開発のための技術基盤を幅広く活用し、新たなバイオ医薬品の開発に取り組んでいる。がんやその他の重篤な疾患に対する先駆的な治療薬のほか、さまざまな感染症を対象とするmRNAワクチンなどを手がけている。

今回のコミナティは米国、EU(欧州連合)、英国、カナダで製造販売承認を、またその他の国で製造販売承認申請に先立つ緊急使用許可などを取得している。

苦しい日本企業

日本企業が開発を進めている新型コロナウイルス治療薬については、富士フイルム富山化学(東京都中央区)が、アビガンの臨床試験を事実上取り止めたほか、塩野義製薬<4507>のゾコーバについても、厚生労働省が2022年7月に承認を見送った。

ワクチンは、大阪大学発の創薬ベンチャーであるアンジェス<4563>が2022年9月7日に、DNAワクチンの開発を取り止めた。

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文:M&A Online編集部

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