ケミカルリサイクル事業を本格化「リファインバースグループ」 筆頭株主の三菱ケミカルとの連携を強化

タイルカーペットのリサイクル事業(廃棄されるカーペットを再び資源として循環させる取り組み)を主力とする中堅のリファインバースグループ<7375>は、同事業を成長の軸に据えながら、ケミカルリサイクル(廃プラスチックを焼却せずに原料として再生する手法)技術で他社と差別化し、成長を加速する。

タイルカーペットのリサイクルについては、M&Aによって中間処理工場を取得し、処理能力を高める。

一方、ケミカルリサイクルでは、筆頭株主である三菱ケミカルとの連携を深め、次の成長分野として育成する。

M&Aと資本関係を活かし、成長基盤を強化する戦略だ。

M&Aで処理能力を拡大

リファインバースグループは、廃棄物を埋め立て処分する従来型のビジネスではなく、廃棄物を資源として回収して再生原料に加工し、販売するところまでを自社で一貫して手がけている。

タイルカーペットや漁網、エアバッグ基布、自動車内装材といった従来はリサイクルが難しかった未利用資源を、独自技術で再資源化しているのが強みだ。

成長戦略として、企業のサーキュラー化(廃棄物を減らし、資源を循環させる取り組み)に対する需要の高まりを背景に、タイルカーペットのリサイクルを事業の中心に据える。

あわせて、廃プラスチックを化学的に再生するケミカルリサイクル技術を武器に、関連分野へと事業領域を広げる。

タイルカーペットのリサイクル事業については、受注件数の増加に伴う廃棄物処理量拡大に対応し、中間処理工場を保有する事業者のM&Aを実施する。

2026年6月期から2028年6月期までの3年間に13億円の成長投資を計画しており、このうちの10億円をM&Aに投じる。

ケミカルリサイクルでは、他のリサイクル事業で培ってきた独自の分離・精製技術を活かし、ケミカルリサイクル向けの高品質原料を安定的に生産するプロセスを確立する。

同時に廃プラスチックを継続的に確保できる回収体制の構築も進める。

2030年代にはケミカルリサイクル需要の本格的な拡大が見込まれており、同社はこのタイミングで売上高100億円規模のコア事業へと育成する方針だ。

三菱ケミカルとは、同社の油化ケミカルリサイクル設備の稼働に伴い、高品質な油化ケミカルリサイクル原料、マテリアルリサイクル原料を供給し、取引量の拡大につなげる。

これまで主流だった廃プラスチックを燃やしてエネルギーとして使う方法から、原料として再利用する仕組みに切り替え、二酸化炭素の排出削減に貢献する。

タイルカーペットリサイクルは、オフィスビルの環境性能評価が重視されるようになり、需要は拡大傾向にある。

ケミカルリサイクルについても、処理量が2020年に年間29万トンだったのが、2050年には年間約250万トン拡大するとみられており、今後市場環境は大きく変わることが予想される。

こうした廃棄物や再生資源をあわせた市場規模は約20兆円にのぼり、同社ではこの分野で継続的な成長が見込めると分析する。

3年後に現在の2倍超の売上高100億円へ

リファインバースグループは、1983年に御美商(現 ジーエムエス)を設立し、建設系廃棄物の収集運搬業を開始したのが始まり。

2003年に再生樹脂の製造販売事業を本格化させることを目的に、御美商、ベスト、ライザエンジニアリングの3社が共同でリファインバースを設立。

2021年の持株会社体制移行に伴い、リファインバースグループが発足した。

2022年に、プラスチックケミカルリサイクル事業の拠点として活用することを目的に、産業廃棄物の収集運搬・中間処理を手がけるコネクションを子会社化。

2024年には三菱ケミカルと資本業務提携し、廃プラスチックケミカルリサイクル事業の本格化に向けた体制を整えた。

現在は、タイルカーペットをはじめ自動車エアバッグの基布や廃棄漁網などの廃棄物を回収・分別・処理する資源ビジネス(売上高構成比68.8%)と、回収した廃棄物を再生素材に加工し、原料として販売する素材ビジネス(同31.2%)の二つで構成する。

ケミカルリサイクル事業を本格化「リファインバースグループ」 筆頭株主の三菱ケミカルとの連携を強化
リファインバースグループの売上高構成比

2025年6月期は売上高40億7000万円(前年度比5.7%増)、営業利益1億8200万円(同5.57倍)の増収営業増益を見込む。

2026年6月期は売上高17.9%増、営業利益2.08倍と大幅な増収増益を予想する。さらに2028年6月期には売上高100億円(営業利益は未公表)を計画している。

M&Aを活用した事業基盤の拡充と新領域の育成が進めば、資源循環市場での存在感は一段と高まりそうだ。

ケミカルリサイクル事業を本格化「リファインバースグループ」 筆頭株主の三菱ケミカルとの連携を強化
リファインバースグループの業績推移

文:M&A Online記者 松本亮一

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