脱エレで生き残りを賭けるソニーグループ、再び世界を驚かせるか?|ビジネスパーソンのための占星術

こんにちは、柳川隆洸です。

新月のタイミングに合わせて毎月1回、「ビジネス×占星術」の内容で連載をしています。

まず、4月28日の新月からの約1か月間を振り返ってみたいと思います。

前回の記事で、「4月いっぱいは政治・外交面でのパワーゲームや衝突が起きやすい傾向がある」とお伝えしていましたが、実際にカシミール襲撃を契機にインド・パキスタンが核衝突寸前かと噂されるまでに緊迫した状況が続きました。

一方で「5月5日頃から15日頃まで紛争や交渉事において新しい提案が出やすくなる」とお伝えしていましたが、5月上旬、インド・パキスタン停戦とフーシ派停戦がほぼ同時に成立し、ひとまずの平和な雰囲気が漂っています。

このようにこれまでの流れは概ね予測通りだったのではないかと思います。

突発的な事件や意見の衝突が起こるリスクが…

そんな中での5月新月からの星の影響を見てみましょう。

新月は5月27日12時02分に起こります。6月は制限を象徴する土星と、理想や混沌を表す海王星の影響がまだ強く、人々の不安や社会的な対立が起きやすい配置が続きますが、それでも柔軟な姿勢で対話に向かう余地が少しずつ広がっていきそうです。

特に、拡大をもたらす木星の影響で、経済や技術革新に向けた可能性が押し広げられ、新しい事業や協力関係を模索する動きが活発になっていくでしょう。

とはいえ、6月前半は、攻撃性の火星が革命の天王星と衝突しやすい配置になっており、突発的な事件や意見の衝突が起こるリスクがあります。これは軍事的な行動やテロの脅威にとどまらず、予想外の暴露やスキャンダルが社会を揺るがす可能性もあるでしょう。

また、この時期に起こる経済面での投機的な動きについても、海王星の作用により理想と現実のギャップが広がり、過大評価や混乱を招きやすい配置になっています。

一方で、6月中頃から拡大の木星が太陽とつながり、将来に対する発展の可能性が期待できます。木星は大規模プロジェクトを後押しするため、技術革新やインフラ整備といった未来志向の取り組みにとっては明るい材料となるでしょう。

このように、5月末からの1か月間は、混沌とした状況が残る一方で、希望を感じさせる動きも徐々に増えていきそうです。問題を乗り越えるには慎重さと柔軟性が問われそうですが、それらを意識すれば、次第に安定と成長に向かう流れとなるでしょう。

【企業ピックアップ】ソニーグループ

毎月気になる企業をピックアップし、その企業を占星術的な視点から分析し、ポイントをお伝えしています。

今回はソニーグループ<6758>(1946年5月7日設立)を取り上げます。

同社は、かつてウォークマンやハンディカム、VAIOなど画期的なエレクトロニクス製品を世に送り出しながら、近年はゲームや音楽、映画、金融といった分野に軸足を移しつつ、ホンダとの協業による電気自動車「AFEELA」の開発にも乗り出しています。市場環境や技術の変化に柔軟に対応する姿が特徴的で、「脱エレクトロニクス」の方向性が国内外でも大きな注目を集めています。

そこで今回は、ソニーグループの今後の行方と課題を占星術の観点から見ていこうと思います。

「安定収益力」と「イノベーション力」の両立

まず、ソニーグループのホロスコープでは、企業の推進力を意味する太陽が牡牛座にあります。牡牛座は職人技術などのモノづくりや金融関係、安定性を意味しますが、ウォークマンやハンディカムなどの高い評価を得たプロダクトだけでなく、金融事業やゲームプラットフォームといった安定収益を生む領域にリソースを振り向けている姿勢は、牡牛座特有の実利的な考え方と一致しています。

その他にも、獅子座に月・火星・冥王星が集まっており、獅子座は新しいアイデアや強い発信力を意味します。これらの天体が重なっていることで、世の中にインパクトを与える製品・サービスを打ち出す能力が高い企業であることが分かります。従来のエレクトロニクス市場における革新的提案に加えて、エンターテインメント分野でも独自色を打ち出してきた同社の特長を考えると、獅子座のエネルギーが功を奏したと思われます。

一方、金星と天王星が双子座で重なっており、それに対して木星が援助するように繋がっています。双子座と天秤座という風のサインは情報・コミュニケーション面での強みを示し、デジタル配信やネットワークサービスを含む事業拡大に関係する配置です。

実際、ゲームや映像・音楽配信など、同社が培ってきたコンテンツとテクノロジーの融合は、この風サインの特長を活かした事業展開の一例といえるでしょう。

こうした星の配置からは、ソニーグループが持つ「安定収益を確保する力」と「新領域でイノベーションを起こす潜在力」の両立が読み取れます。特に獅子座の自己表現力と牡牛座の安定性に加え、風のサインによる柔軟性が組み合わさることで、多様な事業領域で発言力を高める素質として表現されており、モノづくりが失速しても他事業で盛り返すだけのポテンシャルがあることを物語るホロスコープです。

だからこそ、ホンダとの電気自動車(EV)「AFEELA(アフィーラ)1」の発表は、ソニーグループの良さを最大限発揮できる展開ですし、日本のモノづくりの未来をポジティブに照らしてくれる要素になると期待が持てる流れだといえるのではないでしょうか。

サターンリターンで大きな試練

では次に、ソニーグループの過去の特徴と将来の展望を、占星術的視点から見ていこうと思います。

まず注目すべきは同社の二度のサターンリターンです。サターンリターンはこれまで何度も出ている天体現象ですが、概ねその企業にとっての試練といえるイベントがこの時期に発生しやすくなります。

1回目は1975~76年に発生しており、この頃はちょうど家庭用VTR「ベータマックス」を投入した直後であり、サターンリターンと同時に木星とハードな繋がりもありました。これは「長期投資の負担」と「拡大への野心」が衝突した配置で、のちのVHS敗北の種が蒔かれた時期と重なります。

2回目は2003~05年に発生しており、この頃はいわゆる“ソニーショック”で業績が急落したタイミングとかさなり、大規模な財務構造の見直しを迫られました。

一方、2000年のPlayStation 2では、発明の天王星が拡大の木星とポジティブに影響したことで、結果、史上最多の1.5億台というメガヒットを達成しています。また、現在も2022~23年に天王星が同社の太陽にポジティブに影響し、新ブランド「AFEELA」が発表されましたが、これは「企業アイデンティティの刷新」を象徴する配置です。2024~25年には木星が太陽に重なり、同プロジェクトの市場拡大に追い風が吹きそうです。

このように、ソニーは土星が影響するたびに痛みを伴う改革を経験しつつ、木星・天王星が刺激されるタイミングで世界を驚かすイノベーションを創出してきました。2020年代半ばの今は、まさに拡大フェーズと次なる試練の狭間に立つ重要な節目と言えるでしょう。

2030年代半ば以降に再び世界を驚かす

では、今後の展望はどうなっていくのでしょうか。

2028年末から2031年にかけて、木星と天王星がポジティブに繋がり、“第二のウォークマン期”のような追い風が吹きそうです。AFEELAやクラウドセンシングは業界標準を狙える好機となり、次世代PSも成長軌道に乗りやすいのではないでしょうか。

一方で、先行投資が膨らむ2026~2027年は木星と土星が太陽へハードに作用し、コスト超過や供給遅延が表面化しやすい時期になりそうです。財務と生産体制の引き締めが求められるかもしれません。

さらに2033~2034年には三度目のサターンリターンに冥王星と太陽がネガティブに繋がり、2003年のソニーショックを彷彿とさせる再来も想定されます。とはいえ、2035~2036年に木星が再び太陽と繋がり、冥王星が木星とポジティブになるので、改革後の新基盤は急拡大フェーズへ移行するでしょう。

要するに、2026~2027年と2033~2034年の試練を乗り越えれば、ソニーは2030年代半ば以降、再び世界を驚かす革新を打ち出す可能性が高いのではないかと期待が膨らみます。今後10年間はソニーグループのさらなる進化に目が離せない状態が続きそうです。

*次回公開予定は6月24日です。


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