【リゾート気分で起業!3選㊦】「HOME/WORK VILLAGE」廃校活用の起業拠点で“非日常”も味わえる

リゾート気分で起業できるのは、離島だけではない。東京でも都心の喧騒(けんそう)を忘れさせてくれる、ゆとりの起業環境を提供するスポットがある。

世田谷区は東京23区で最も多い92万人の人口を抱え、面積は大田区に次ぐ。都心へのアクセスが良く、落ち着いた雰囲気の住宅街が広がる。

ここに7月24日、「働く」、「遊ぶ」、「学ぶ」の融合をコンセプトした複合施設「HOME/WORK VILLAGE(ホームワーク ヴィレッジ)」がグランドオープンした。ちょっとした非日常を味わえるのが魅力の一つだ。

廃校となった区立中学校の跡地が舞台

実は、2004年に廃校となった旧区立池尻中学校の跡地。かつての教室はコワーキングスペースやオフィスとして整備され、施設内には飲食・物販などの店舗も入る。目の前の校庭は誰でも自由に利用できる広場として開放されている。

【リゾート気分で起業!3選㊦】「HOME/WORK VILLAGE」廃校活用の起業拠点で“非日常”も味わえる
旧校舎2階にあるコワーキングスペース

元々は都内初の廃校活用事例として、創業・起業支援を目的とする「世田谷ものづくり学校」が運営されていたが、2022年に閉館。その後継施設として再出発したのが今回の「HOME/WORK VILLAGE」だ。

地域の住民や企業、スタートアップ、起業家の卵などが集うコミュニティー機能を基点に、ビジネスの創出はもちろん、子供たちの学びにつながる多様な場の提供を目指している。

施設は校舎棟、体育館棟、広場(校庭)の各エリアに分かれる。4月に一部を除いて部分開業し、この7月にグランドオープンの運びとなった。

オフィスフロアには15社が入居

棟校舎棟は3階建て。最上階の3階はオフィス・ミーティングルームで、すでに満杯の15社が入居する。

スタートアップを中心に、その顔ぶれも、ファッション、建物の省エネ支援、編集デザインなど多彩だ。屋上には会員制の都市型菜園が誕生した。

コワーキングスペースは2階にある。インキュベーションマネージャーが常駐し、事業の立ち上げから成長までを伴走しながら支援できる体制を整えた。また、同じ階には区内の小学生向けの遊び場・学び場「レンズ」を設けた。

1階は飲食などの店舗のほか、飲食店を開業したい人を支援するためのシェアキッチンや、入居者がポッドキャスト収録やライブ配信を行える専用スタジオも完備。9月にははクラフトビール醸造所も開業を控えている。

体育館棟もそのまま使える。併設のスタジオではランニング、柔術、ダンス、ヨガなどのクラスが用意されている。体育館棟のエントランスにはブックラウンジがあり、コーヒーを片手に読書を楽しめる。

【リゾート気分で起業!3選㊦】「HOME/WORK VILLAGE」廃校活用の起業拠点で“非日常”も味わえる
廃校となった中学校の跡地をそのまま再活用…

都会の“オワシス”的存在になれるか

「HOME/WORK VILLAGE」を運営するのは区内企業を中心に設立した方方株式会社(間中信也社長)で、世田谷区、小田急電鉄などと計画を進めてきた。

施設の最寄り駅は東急田園都市線の池尻大橋駅。

歩いて10分ほどで着き、向かいに世田谷公園が広がる。隣駅の三軒茶屋駅からだと15分ほどかかる。

助走から離陸を経て今後、地域活性化の顔としてどう大きく羽ばたくのか。都会の真ん中で、“オワシス”的存在としての期待も膨らむ。

文:M&A Online

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