中堅SIer(システムインテグレター)のティアンドエスグループ<4055>は、SI(システムインテグレーション=システムの企画、開発、運用などを一括して請け負う事業)事業や、AI(人工知能)事業の拡大、さらにはエンジニアの確保を目的にM&Aを積極化する。
同社は2031年9月期に売上高100億円(2025年9月期比約2.4倍)を目標としており、このうち15億円分はM&Aによって創出する計画だ。
ライセンスビジネスを展開
ティアンドエスグループは2025年11月に、今後6年間(2026年9月期~2031年9月期)のミッションとして「半導体領域でナンバーワン・システムインテグレーター」「AI事業の独自ブランド化を起点とする高速成長」「エンジニア規模の拡大」の三つを掲げた。
これらの実現に向け、いずれもM&Aを重要な施策として位置付けている。
半導体領域の強化では、既存顧客との取引深耕に加え、新規顧客の開拓や生成AIの活用などに取り組む方針で、関連分野の同業他社のM&Aを視野に入れる。
AI事業では、保有するAI関連技術を IP(知的財産)化し、ライセンスビジネスを展開する。
受託開発だけでなく独自サービスを組み合わせて提供することで、事業規模を加速度的に拡大する考えだ。
この領域でも事業の広がりにつながる企業の買収を検討する。
エンジニア規模の拡大では、M&Aによって新たな人的、技術的資源の獲得を目指す。
2025年1月に、ソフトウエアの企画、開発、制作、保守管理、コンサルティングなどを手がけるエクステージを子会社化したのは、エンジニアの確保の取り組みの一環。
同社は2024年1月にM&Aによる規模拡大を方針に掲げたが、実行したのはエクステージの子会社化の1件にとどまる。
今回ミッションを再整理し、M&A戦略を明確にしたことで、今後案件が増える可能性は高い。
生成AIを用いたサービスに強み
ティアンドエスグループは、1985年設立のソフトウエア開発請負会社のシナノシステムエンジニアリングと、1996年設立の同業のテックジャパンが、2016年に合併して誕生した。
同社は半導体領域での豊富な経験や知識に加え、生成AIを用いたサービスや最新のAIプロセッサ(半導体チップ)を用いたソリューション(課題解決)の提供などを強みとしている。
事業はDXソリューションカテゴリー(売上高構成比約58%)、半導体ソリューションカテゴリー(売上高構成比約31%)、AIソリューションカテゴリー(売上高構成比約11%)の三つで構成。
2025年9月期は売上高41億300万円(前年度比37.7%増)、営業利益7億5600万円(同45.5%増)の増収営業増益を達成。2026年9月期も9.7%の増収、5.8%の営業増益を予想する。
2031年9月期は売上高100億円の内、DXで50億円、半導体で40億円、AIで10億円を見込む。
AI分野については技術の進歩が速く、日々新技術が登場する変革期にあると捉え、自動車関連製品やセンシング機器、画像処理関連製品、外観検査システム、情報通信デバイス、医療系システムなどの開発支援を展開する。
また、政府の半導体戦略を背景に2030年には国内で半導体を生産する企業の合計売上高が15兆円(2022年は6兆円)に拡大する見通しで、同社は生産管理システム、資材管理システム、工程管理システム、業務管理システムなどの開発や運用などの強化に取り組む方針だ。
こうした事業戦略と市場拡大の追い風のもと、M&Aを軸とした規模拡大策を打ち出したことで、事業基盤の強化や新たな収益機会の創出が進む可能性は高そうだ。
文:M&A Online記者 松本亮一
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