建機の販売・レンタルの「ワキタ」同業者を買収し拠点を拡充 介護でも同様の手法を採用

建設機械の販売やレンタルを手がける中堅のワキタ<8125>は、主力の建機事業とチャレンジ事業と位置付ける介護部門の拠点拡充のため、M&Aを推進する。

建機、介護の両市場で拡大が見込めることから、2026年2月期~2028年2月期の3年間に、M&Aなどの成長投資に150億円を充当。

これらM&Aの効果なども含め、2028年2月期に売上高1100億円(2025年2月期比19.1%増)、営業利益77億円(同20.5%増)を目指す。

総合機能に強み

ワキタは、主力の建機事業(建設機械の販売・レンタル)が売上高の約80%を占め、商事事業(カラオケ機器販売、介護機器レンタル)と、不動産事業(不動産の販売、賃貸、ホテル運営)がそれぞれ10%前後の構成となっている。

建機の販売・レンタルの「ワキタ」同業者を買収し拠点を拡充 介護でも同様の手法を採用
ワキタのセグメント別 売上高構成比

建設機械の販売とレンタルの両方(販売が売上高の約55%、レンタルが約45%)を手がけ、さらに遠隔操作や自立運転、最新の測量技術などの技術を保有する総合機能に強みを持つ。

同社では建機事業の市場環境は、国土強靭化、安全、防災、減災対策などの方針に牽引され公共投資が安定的に推移しており、民間投資も堅調という。

このため事業の一段の成長に向けて、拠点の拡充に注力することにした。

すでに2024年9月に、建設機械レンタルの日東レンタルを子会社化し、北関東エリアでの拠点を増強。

今後も同様の空白地域を効果的に埋めるM&Aを推進する。

拠点が増えることで事業エリアが広がるほか、地域間の融通が可能になり稼働率が向上する効果も見込む。

飛躍への基盤造り

一方、介護部門でも、市場拡大の追い風が吹いている。

帝国データバンクによれば、高齢化率(総人口に占める65歳以上の人口の割合)は2023年の29.1%から上昇し、2037年には33.3%に達する見通しで、介護需要の拡大が見込まれる。

このため介護機器レンタル事業の出店エリア拡大に向けてM&Aを推進することにした。

同部門でもすでに2025年11月に、福祉用具レンタル卸事業を手がけるケアレックスを子会社化した。

これ以前にも2019年に、介護福祉用品の卸レンタルを展開するサンネットワークリブを子会社化し、2023年には福祉用具レンタル卸・卸販売のニチイケアネット(現 ワキタケアネット)を子会社化した実績がある。

同社は2028年3月期までの3年間を飛躍への基盤造りと位置付けており、今後ケアレックスに続くM&Aが見込まれる。

M&Aが成長エンジンに

同社ではチャレンジ事業と位置付ける商事事業で、介護のほかにカラオケ機器の販売にも取り組んでおり、新たな顧客と市場を開拓に着手。

今後カラオケ周辺機器の一つである液晶テレビの価格競争力を横展開し、自治体などに販売するなど、販路の拡大を進める。

また安定収益事業と位置付ける不動産事業では、オフィスビルのリノベーションによる収益性の向上などに取り組み、成長を目指す。

業績は順調で、2025年2月期は売上高923億21000万円(前年度比4.1%増)、営業利益63億9000万円(同15.3%増)の増収営業増益を達成した。

2026年2月期は8.3%の増収となるものの、不動産売却が減少し減益となることから6.1%の営業減益を予想する。

2028年2月期の売上高1100億円、営業利益77億円に向け、M&Aを成長エンジンとした取り組みが加速しそうだ。

建機の販売・レンタルの「ワキタ」同業者を買収し拠点を拡充 介護でも同様の手法を採用
ワキタの業績推移

文:M&A Online記者 松本亮一

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