すき家、はま寿司の「ゼンショーホールディングス」2年ぶりのM&A グローバル中食事業拡充戦略の一環

牛丼チェーン「すき家」や回転ずしチェーン「はま寿司」などを展開する外食大手のゼンショーホールディングス<7550>は2026年3月、すしなどの食品製造卸売を手がけるポーランドのSushi & Food Factorの全株式を取得することを決めた。

欧米で進めるテイクアウトすし事業を中心とするグローバル中食事業拡充戦略の一環で、ポーランド、ドイツの競争当局から必要な承認取得後に子会社化する。

M&Aは2023年にハンバーガーチェーンのロッテリア(現・バーガー・ワン)、ドイツで回転ずしなど運営のSushi Circle Gastronomie(スシ・サークル・ガストロノミー)、北米・英国で持ち帰りすし店展開のスノーフォックス・トップコを子会社化して以来、2年ぶりとなる。

同社ではテイクアウトすしを含む海外事業の売上高比率(海外比率)を2028年3月期までに約2ポイント引き上げる計画を掲げており、今後も海外M&Aが続くことが予想される。

海外すし関連で3件連続のM&A

Sushi & Food Factorは、ポーランドを中心にすしをはじめとするアジア系食品の製造・卸売事業を展開する。

欧州の大手小売りチェーンを顧客に持ち、同地域最大級のパックすし製造工場を運営している。

Sushi & Food Factorが持つ生産能力、ネットワークをグループ内に取り込むとともに、メニュー開発、食材調達、物流などの各分野でシナジー効果を発揮し、事業規模の拡大を目指す。

直近のM&Aは、2023年6月に発表したスノーフォックス・トップコの子会社化(2023年9月に実施)がある。

同社は北米と英国で、すしの持ち帰り店など約3000店舗(2023年6月当時)を展開する。

海外での食品事業の成長加速を狙い、スノーフォックスの店舗網を取り込むとともに、メニュー開発、食材調達、物流、店舗立地開発などでの相乗効果を見込んでいる。

この前月の2023年5月には、テイクアウトすし店などを展開するドイツのSushi Circleを子会社化した。

同社は、221店舗のテイクアウトすし店と、7店舗の回転ずしレストランを展開(2022年12月31日時点)しており、食材調達や物流、店舗運営機能などとのシナジー効果を見込んでいる。

今回のSushi & Food Factorの子会社化は、この流れに沿ったもので、海外すし関連では3件連続のM&Aとなる。

すき家、はま寿司の「ゼンショーホールディングス」2年ぶりのM&A グローバル中食事業拡充戦略の一環
ゼンショーホールディングスの2018年以降の主なM&A

3年で海外に3000店超を出店

ゼンショーホールディングスの2025年3月期は、売上高1兆1366億8400万円(前年度比17.7%増)、営業利益751億2800万円(同39.9%増)の増収営業増益だった。

同期の事業構成はグローバルすき家(売上高構成比26.0%)、グローバルはま寿司(同21.9%)、なか卯やハンバーガーチェーンなどのグローバルファストフード(同27.6%)、ファミリーレストランの「ココス」「ジョリーパスタ」などのレストラン(同13.7%)が中核をなす。

すき家、はま寿司の「ゼンショーホールディングス」2年ぶりのM&A グローバル中食事業拡充戦略の一環
ゼンショーホールディングスの売上高構成比

2026年3月期は、売上高1兆2235億円(同7.6%増)、営業利益820億円(同9.1%増)を見込む。

同社は2025年3月期の決算説明資料で、2026年3月期から2028年3月期までの中期経営計画を開示。

テイクアウトすしを含む海外外食について、2025年3月期に売上高3024億円(海外比率29.8%)だったのを、2028年3月期には、売上高4157億円(同31.6%)に引き上げる計画を示した。

また、同期間の出店数は3522店舗を計画しており、このうち国内は497店舗にとどまるのに対し、海外は3025店舗に達する。

こうした取り組みで、中期経営計画の最終年の2028年3月期は、売上高1兆4810億円、営業利益1165億円の目標を掲げている。

海外重視の戦略のもと、出店拡大と供給網整備が進む中で、海外事業の成長が見込まれる。

すき家、はま寿司の「ゼンショーホールディングス」2年ぶりのM&A グローバル中食事業拡充戦略の一環
ゼンショーホールディングスの業績推移

文:M&A Online記者 松本亮一

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