猫にとって『縄張り』が大切な2つの理由 範囲やサイン、安心できる環境の作り方まで
キャットタワーに入る猫とそれを見つめる猫

1.縄張りの範囲にも注目!安心して暮らすため

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猫にとって縄張りは「安心の拠点」です。

自分だけの場所、自分だけのニオイに包まれることで、リラックスして生活できます。

敵に襲われる心配のない飼い猫であっても、毎日のパトロールが根付いています。

厳密にいえば、縄張りの範囲は2つ。

自分だけのエリアが「ホームテリトリー」で、他の猫と共有することもあるのが「ハンティングテリトリー(ホームレンジ)」です。

後者のエリアは、他の猫と時間帯をずらして行動するという暗黙のルールがあるのだとか。

無用なケンカを避け、お互いが安全に暮らすために工夫していることが分かります。

2.マーキングも欠かせない!自分をアピールするため

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爪とぎ器と猫の前足

「ここは自分の場所!」と他の猫にアピールするためにも、縄張りは大切な役割を果たします。

自分のニオイで縄張りを満たすために、あちこちにマーキングをすることも欠かしません。

マーキングに使われるのが「臭腺」というニオイを出す器官。

顔周りやわき腹など、臭腺が集まっている部位をこすりつけてニオイをつけます。

また、尿スプレーや爪とぎの跡をあえて残すこともあります。

これらの行動は「ここに他の猫がいる」という目印になり、他の猫との遭遇を避けることにも役立つようです。

猫が縄張りを意識しているサインは他にも

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窓から外を観察する2匹の猫

縄張りを意識しているサインは、尿スプレーや爪とぎだけではありません。

室内飼いの猫にもよく見られるのが「窓の外を見る」という行動。

外にいる鳥や虫などを警戒し「敵はこないかな?」とじっくりと監視しているのです。

また、家具や壁に自分の体をこすりつけてニオイを残したあと、もう1度嗅いで確認する姿もよく見られます。

これは、自分のニオイを確認して安心するための行動。

筆者の愛猫は、筆者に自分のニオイをこすりつけた直後にクンクンし始めることがありますが、猫の縄張りの対象には「人」が含まれている可能性も考えられます・・・!

猫が安心できる環境の作り方

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寝床から顔を出す猫

日頃から縄張りを意識して暮らす猫。

「ニオイ」や「場所」への気配りが、安心できる環境作りにつながります。

まずは、隠れられるスペースや安心して眠れる寝床を用意することが大切です。

もし多頭飼いしている場合は、それぞれがお気に入りの場所で過ごせるよう、いくつか居場所を用意してあげましょう。

また、窓辺にキャットタワーを置いて外を眺められるようにすることも、猫の安心感につながります。

一方で、模様替えや引っ越しなどは、猫が自分の縄張りを失ったような不安を感じることも。

なるべく大きな変化を避けられるよう、お馴染みの家具や猫の愛用品は、ある程度時間をかけて切り替えていくのが理想的です。

まとめ

猫にとって『縄張り』が大切な2つの理由 範囲やサイン、安心できる環境の作り方まで
すりすりする猫

猫の生きる基盤とも言える、大切な縄張り。

縄張りを作ったら終わりではなく、同じ場所でマーキングやパトロールを続けられることで、猫は心から安心できます。

飼い主さんは、お気に入りの寝床や外が見られる観察スポットなどを用意し、猫が心地よく過ごせる環境を守ってあげましょう。

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