詩森ろば作・演出『海の凹凸(おうとつ)』舞台写真&コメントが到着「生きているひとだけでなくおそらく死者も来てくれる」
serial number13『海の凹凸(おうとつ)』 左より)串田十二夜、竹下景子、西原誠吾、杉木隆幸、かんのひとみ、花岡すみれ、山下直哉、川田希 (撮影:市川唯人)

serial number13『海の凹凸(おうとつ)』が、2026年2月27日に東京・下北沢のザ・スズナリで初日を迎えた。このたび、舞台写真と作・演出を手がける詩森ろばによる開幕コメントが到着した。



水俣病発生から約70年。記憶の風化が危惧される中、本作では今なお病と向き合い、闘い続ける患者たちの痕跡を舞台上に刻み出す。キャストには、川田希、西原誠吾、荻野友里、杉木隆幸、かんのひとみ、山下直哉、串田十二夜、花岡すみれ、そして竹下景子といった面々が集結した。



本作は2017年、劇団俳優座で上演された。詩森は当時を振り返り、「自分の書いた戯曲だけれど、俳優座さんからお預かりした作品だという思いがいつもあった。外部に求めてもらえるなんて思いもよらなかったわたしが、少し大きめな賞を頂いて、立て続けに依頼をいただいた、そのいちばん最初のほうで依頼してもらったのが俳優座さんで、それで書いたのが『海の凹凸』だった」と回想する。続けて、「そのときはもちろん全力で書いたんだけれど、今思うと、全力ゆえに未熟さが際立ち、もっとできたことがあった気がしていた。それでも、この作品は、自分の作品の中でも思い入れのある作品であり続けた。なので、今回、書き直し、自分の手で演出をできることになり、ほんとうにうれしかった」と再演への深い喜びと決意を明かした。



詩森ろば作・演出『海の凹凸(おうとつ)』舞台写真&コメントが到着「生きているひとだけでなくおそらく死者も来てくれる」

左より)西原誠吾、竹下景子

本番に向けては、「水俣は悲劇の土地だけれど、たくさんのひとに愛された場所でもある。わたしもその末席にそっと連なっている。そして本番は、稽古場でずっと気配として存在してくれていた大切なひとたちも劇場にじっさいに来てくれる。

生きているひとだけではなくおそらく死者も。演劇を愛するお客様も集ってくれる。それに相応しい作品になったと信じて、本番の日々を大切に過ごしていきたい」と意気込みを寄せた。公演は2026年3月8日(日) まで。



詩森ろば作・演出『海の凹凸(おうとつ)』舞台写真&コメントが到着「生きているひとだけでなくおそらく死者も来てくれる」

左より)川田希、西原誠吾

撮影:市川唯人



<公演情報>
serial number13『海の凹凸(おうとつ)』



詩森ろば作・演出『海の凹凸(おうとつ)』舞台写真&コメントが到着「生きているひとだけでなくおそらく死者も来てくれる」

serial number13『海の凹凸(おうとつ)』チラシ(表)

作・演出:詩森ろば



出演:
川田希
西原誠吾
荻野友里
杉木隆幸
かんのひとみ
山下直哉
串田十二夜
花岡すみれ



竹下景子



2026年2月27日(金)~3月8日(日)
会場:東京・下北沢 ザ・スズナリ



【アフタートーク登壇者】
2026年3月1日(日) 14:00:竹下景子、加藤タケ子(きぼう・未来・水俣 代表理事)、詩森ろば ※終了
2026年3月5日(木) 14:00:川田希、加藤タケ子(きぼう・未来・水俣 代表理事)、詩森ろば



チケット情報:
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2665927(https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2665927&afid=P66)



serial number13『海の凹凸(おうとつ)』詩森ろばの開幕コメント

詩森ろば作・演出『海の凹凸(おうとつ)』舞台写真&コメントが到着「生きているひとだけでなくおそらく死者も来てくれる」

自分の書いた戯曲だけれど、俳優座さんからお預かりした作品だという思いがいつもあった。外部に求めてもらえるなんて思いもよらなかったわたしが、少し大きめな賞を頂いて、立て続けに依頼をいただいた、そのいちばん最初のほうで依頼してもらったのが俳優座さんで、それで書いたのが『海の凹凸』だった。そのときはもちろん全力で書いたんだけれど、今思うと、全力ゆえに未熟さが際立ち、もっとできたことがあった気がしていた。それでも、この作品は、自分の作品の中でも思い入れのある作品であり続けた。



なので、今回、書き直し、自分の手で演出をできることになり、ほんとうにうれしかった。



そして、これは水俣を書いたふたつめの作品でもあった。



心に期するものが大きい分、もちろんプレッシャーもある。でも稽古を重ねるうちに、この作品をこのメンバーで創れる喜びだけが、積み重なっていった。どのひともすごくチャーミングで立体的な人間を作り上げてくれた。

そして水俣にいる大切なひとたちが、いつも稽古場にいるような気配がする。そんな中、毎日とても繊細な稽古をさせてもらった。



水俣は悲劇の土地だけれど、たくさんのひとに愛された場所でもある。わたしもその末席にそっと連なっている。そして本番は、稽古場でずっと気配として存在してくれていた大切なひとたちも劇場にじっさいに来てくれる。生きているひとだけではなくおそらく死者も。演劇を愛するお客様も集ってくれる。それに相応しい作品になったと信じて、本番の日々を大切に過ごしていきたい。



関連リンク

公式サイト:
https://serialnumber.jp/next.html



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