a flood of circle主催『A FLOOD OF CIRCUS 2026』ゲストに豪華6組が集結! ロックの熱狂が渦巻いた伝説の一夜を詳細レポート
a flood of circle主催『A FLOOD OF CIRCUS 2026』 Photo:新保 勇樹

Text:森朋之(ELEPHANT STAGE)、ヤコウリュウジ(TIGER STAGE)
Photo:新保 勇樹

a flood of circle主催によるロックンロール・サーカス『A FLOOD OF CIRCUS 2026』が開催された。2016年にスタートした同イベント。

今回はa flood of circle、The Birthday(クハラカズユキ、ヒライハルキ、フジイケンジ)、w.o.d.、SIX LOUNGE 【ELEPHANT STAGE】、ビレッジマンズストア、TASOGARE BUDDY(藤井一彦 with ウエノコウジ)、Large House Satisfaction 【TIGER STAGE】が出演。5月6日(水・祝)に初の武道館ライブが決定しているa flood of circleを後押しする、最高のロックンロール・パーティが繰り広げられた。



SIX LOUNGE

16:30~ ELEPHANT STAGE



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「おはようございます! SIX LOUNGEです! 『A FLOOD OF CIRCUS』はじまるぜ!」(ヤマグチユウモリ/g,vo)佐々木亮介(a flood of circle)スタイルの挨拶から始まったSIX LOUNGEのステージは昨年11月にリリースされた「ロックンロール」で幕を開けた。性急でしなやかなバンドグルーヴ、叙情性と激しさを共存させたメロディ、〈最低を憂鬱を殺して/時代へ届けロックンロール〉というフレーズがぶつかり合うこの曲は、このバンドの姿がダイレクトに刻まれている。この国のロックンロールの遺伝子を受け継ぐ3人の音を浴び、フロアを埋め尽くした観客も即座に反応する。



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さらに「アナーキー・イン・ザ・人生」「My Way」とアッパーチューンを連発。鋭利にして多彩なビートを繰り出すナガマツシンタロウ(ds/cho)、骨太なベースラインで楽曲のボトムを支えるイワオリク(b/cho)、メロディアスかつエッジーなヤマグチのギターの絡みもめちゃくちゃ気持ちいい。



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「大分からきたSIX LOUNGEです。俺ら、年明け一発目のライブです。景気よく行こうぜ!」(ヤマグチ)というシャウトに導かれたのは、「言葉にせずとも」(『BLEACH 千年血戦篇-相剋譚-』オープニング曲)。このバンドの知名度を引き上げたヒットチューンによって、会場の一体感がさらに強まっていく。ライブ中盤でもっとも心に残ったのは「グロいラブソング」だった。昨年夏にリリースされたEP『more than love』に収録されたこの曲は、〈忘れたい/だがしかし、愛したい〉からはじまる痛みと切なさをたっぷり含んだナンバー。

激しさとノスタルジーを響かせるヤマグチの旋律、そして、ナガマツが紡ぎ出す聴き手の心を抉る詩的。ブルースを爆発させるような音像もそうだが、この曲からはSIX LOUNGEの音楽的な核のようなものがダイレクトに伝わってきた。



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超高速の「スピード」でオーディエンスの熱気を引き上げた後、「Honey Moon Song」(a flood of circle)の冒頭を歌い、「a flood of circleは俺の永遠の憧れであり、倒したい相手でもあります。素晴らしい日どうもありがとう」という言葉から代表曲「メリールー」へ。感動と興奮が渦巻くなかで放たれた「僕を撃て」でエンディングと思いきや、「まだ時間ある!」(ヤマグチ)と「トラッシュ」をぶち込む3人。日本のロックンロールの強者が集結したこのイベントのオープニングを華々しく飾ってみせた。



Large House Satisfaction

17:20~ TIGER STAGE



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ELEPHANT STAGEのステージ上手に位置するTIGER STAGEはサブステージ的存在ではあるが、そのガレージっぽい殺風景さと怪しさがあり、屈強なロックンロールバンドが集うこの『A FLOOD OF CIRCUS』にはもってこいなステージ。そんな魅惑的な場所にまず登場したのはLarge House Satisfactionだ。



血気盛んに小林賢司(b/cho)が雄叫びを上げ、そのままの勢いで「bone collector」へと一気に突入。その歪んだサウンドとグルーヴは叩きつける、もしくは観客の脳裏に焼き付けるという表現がピタッと合う破壊力だ。歌もそうだが、ベースもドラムも探る素振りなど一切ないフルスイング体制。高ぶる気持ちを抑えきれないのか、賢司が両手で顔を覆ってから、追撃のように飛び込んできたフレーズのインパクトも強烈だ。



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異空間に連れ去るようなベースラインから始まり、観客も熱気をグッと上げたのが「Traffic」。

まさしく感情の解放を促すには最高の1曲であり、挑発的なフレーズも交えながら、小気味良い小林要司(vo/g)のギタープレイも秀逸。フロアもグワングワンに揺れていき、思わず要司が「楽しそう!」を口にするほど、観客によるコーラスもどこまでも響き渡り、いいテンション感で続けた「ローマ知って死ね」もいい。



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ここで「オレはフラッドが武道館をやるの超うれしい!」と要司と話せば、賢司は聞き取れるかどうか瀬戸際なしゃがれた声で「頑張れー!」と続ける。素直にその挑戦を喜べるだけでなく、シャレも交えてエールを送れる素敵な関係性があることも伝わってきた場面だった。



そして、要司の「みんな、前のめりで盛り上がる気なのがムカつくんで、突き放して最後に惹きつけようと思います」というあくまで抗いたいロックンロール的な言葉があったのはその瞬間に感じたことかもしれないが、ここからグッと響かせるアプローチを披露。轟音の波間を漂いながらガツンと喰らうスローナンバー「蛇」、ロック特有のヒリヒリ感がたまらない新曲「VAIN」と続け、ノリや勢いで持っていく力だけじゃない、バンドの奥行きを見せつける。シンプルだからこそフックが作りにくいはずだが、「VAIN」のクライマックスでリピートされるフレーズの存在感はすさまじく、脳裏に焼き付いてしまった。



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あまりにもこのステージが楽しすぎて終わりたくない、という心の声がもれたメンバーだったが、それは観客も同じ。カチこむような強烈さを誇る「Phantom」では無数の拳が突き上げられ、ステージへと向けられる。そんなエネルギーの循環を通してパワーアップした彼らは、絶妙にタイム感を操ってドラマティックな展開として届けた「尖端」をぶっ放し、この曲をやりたくて少し早めに始めたんだ、といたずらっ子のような笑みを浮かべてラストナンバーとして「Bang Bang Bang」をドロップ。改めて祭りの狼煙を上げるような勢いを持つ曲であり、プレイする彼らもライブは始まったばかりじゃないのか、と思うほどの快活さを見せつけてくれる。直接的な言葉は交わさずとも、バンドと観客がお互いに、こういうのが欲しいんだよ、と言わんばかりの空気感が何ともうれしかった。



w.o.d.

18:00~ ELEPHANT STAGE



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続いてはw.o.d.。オルタナ直系のギターリフ、〈馬鹿にしてよ もっと馬鹿にしてくれ〉と挑発するリリック、気だるさと攻撃性を同時に感じさせるサイトウタクヤ(vo/g)のボーカルが鳴った瞬間、会場全体の空気が一変。強靭にしてタイトなビートで観客の興奮を引き出す中島元良の(ds)も素晴らしい。



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Ken Mackay(b)の直線的なベースフレーズから始まったのは「イカロス」。ジャマ者を蹴散らすように突き進むサウンドと〈制限速度無視のスピードで 行け ほら 果てるまで〉というラインが完全にリンクし、オーディエンスの動きがさらに激しくなる。圧倒的なドライブ感をキープしたまま「1994」へ。1994年はサイトウとKenの生まれ年。多感な時期の雰囲気を刻んだこの曲が2026年の世界に放たれるシーンは、この日の最初のピークだったと思う。



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「『A FLOOD OF CIRCUS』調子どうですか? あけおめって感じですか。自由にやりましょう。遊ぼうぜ」(サイトウ)といつも通りのテンションでコミュニケーションを取った後も、〈いま暴きだす〉というフレーズを突き刺す「あばく」、痛み、悲しみ、絶望にも慣れてしまった状態を描き出す「喜劇」と最新型のオルタナと称すべきロックンロールを打ち鳴らす。彼らのルーツの中心はおそらく90~00年代のUK、USのロックだが、そのインフルエンスは確実に血肉化し、世界のどこにもないサウンドへと昇華されている。それを改めて確認できたこともまた、このイベントの収穫だったと思う。



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さらに新曲「普通な日」も披露。僕らが生きている普通な日も、いつか“懐かしいね”と振り返るときがくるーー。何でもない日々の幸せを歌ったこの曲はw.o.d.にとって明らかに新機軸。「普通な日」を含む配信EP『YOU ONLY LIVE ONCE. EP』(1月28日(水)リリース)も楽しみだ。「音でかくてイカついバンドばっかりで。こういうカッコよさを共有できる人たちと一緒にやれてうれしいなと思います」(サイトウ)という言葉から放たれたのは、極上のダンスチューン「TOKYO CALLING」「踊る阿呆に見る阿呆」。ラストは最大のアンセム「My Generation」。デジタルと生を融合させたサウンド、シャウトを交えたボーカルによってフロアが熱狂の渦へと巻きこまれたのは言うまでもない。一瞬でピークへと引っ張り上げるw.o.d.の求心力の強さはやはり唯一無二だ。



TASOGARE BUDDY

18:50~ TIGER STAGE



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ビシッとスーツでキメた藤井一彦(THE GROOVERS)とウエノコウジ(the HIATUS/Radio Caroline)が登場すれば、当然のように湧く大歓声。贅沢すぎるふたりによるユニット、TASOGARE BUDDYのライブがスタートだ。ただ、歓迎ムードに焦ることなく、まずは最初に、とプルトップの音を響かせるようにビールを開け、まずはひと口。そんな大人な振る舞いに何だか笑みがこぼれてしまう。



藤井が「始めようか!」と声を上げ、ウエノは「広島からやってきたTASOGARE BUDDYです」と挨拶を決めて「TASOGARE BUDDYのテーマ」を大きく鳴らしていく。吐き捨てるようだが力強い藤井の歌声、苛立ちを投影したかのようなウエノの激しいストロークもいい。終盤では歌詞に《渋谷》をサラッと織り交ぜ、そのあたりからも感じる余裕感。軽々しくもなく、重々しくもない。ちょうどいい空気感が生まれていくのだ。



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藤井はアコギ、ウエノはアコベという弾き語りスタイルということは、歌や演奏は当然ながら、語りの部分もとても大事。それぞれのキャラクターを知る人ならわかるだろうが、まあ喋りも巧みなふたりであり、繰り出されるエピソードトークに加え、ウエノによる「80年代から活躍してきた(実際は89年デビューというギリギリなライン)」という藤井への愛あるイジりも軽妙であり、初めて観たであろう人もどんどん心が緩み、ふたりの世界観に惹き込まれていく。
そんなトークの中で「このイベント、オレら必要?」と藤井がおどけながら問いかける場面もあったが、もちろん必要なのは言うまでもない。積み重ねてきたからこそ出せる重み、知って欲しいと主催するa flood of circleが思うことは当然なのだ。



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ゆったりとしたタイム感で2曲目に披露したのは「IT’S NOT MY DAY」。感情の起伏を大胆に反映させた歌やプレイが見事なまでに沁みたし、ロバート・ジョンソンのカバー「LOVE IN VAIN」もグッときた1曲。ウエノが「80年代からやってるテクニックを」と、ここでも藤井にちょっかいを出すが、曲に入れば雰囲気は一変。

グワッと喰らう藤井の歌心も秀逸であり、間奏で見せたふたりのストロークはテンションと温度がグッとアガったポイントだと記しておきたいシーン。



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こんなにたくさんの人の前でやるライブじゃない、とウエノは自嘲していたが、やはりフロアから立ち上る熱気を感じ取ったのであろう。「ノッてきた! ナンボでもできる」と口にし、ここで広島の先輩の曲を、と吉田拓郎の「唇をかみしめて」をセレクト。藤井の渋みといいザラつきのある声に聴き惚れていたところ、「ウエノ!」と藤井が声をかけ、ウエノがメインボーカルで藤井がコーラスというスタイルへ。そこからウエノが「一彦!」と叫べば、間奏で巧みなアルペジオを見せつける。バッチリすぎる流れであり、このユニットは結成からまだ1年ほどだが、もはや阿吽の呼吸が生まれていると言っていいはず。それぐらい自然にボールを投げ合い、高みへ上がっていった瞬間だった。



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残り時間を気にしつつ、後半戦は秀逸なTHE GROOVERSの名曲「THE OTHER SIDE OF THE END」をエネルギッシュに鳴らし、そのまま繋げるように「確信犯的ストレイ・シープ」。トークを挟みつつの展開もいいが、ストイックに曲へと繋ぐスタイルもまたカッコいい。三枚目も二枚目もどっちも似合うふたりだからこそ、なのだろう。ラストは佐々木亮介が好きだから、と前置きしつつ、THE GROOVERS「美しき人よ」。エンターテイナーとしての才覚を発揮しながら、ミュージシャンとしての本領も十二分に見せつける、まさしく貫禄のステージだった。



The Birthday

19:30~ ELEPHANT STAGE



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「Sixteen Candles」が流れ、クハラカズユキ(ds)、ヒライハルキ(b)、フジイケンジ(g)がステージに上がる。最初の曲は「DISTORTION」と名付けられたインスト曲。ハードボイルドな香りが漂うギターのフレーズから始まり、ストーリー性のあるメロディが響き渡る。まるで映画のサウンドトラックのような音像によって会場のムードがThe Birthdayの色に染まっていく。そして、疾走感に溢れたギターリフから「ガーベラの足音」へ。ボーカルはフジイ。痩身から発せられる鋭利な歌声とシャープなギタープレイが絡み合い、刺激的なロックンロールへ結びつく。〈足音でさぁ わかるんだぜ なぁ?〉という歌詞もーーまるで“俺たちはここにいるぜ”と言ってるようでーー心に響く。



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「The Birthdayです。『A FLOOD OF CIRCUS 2026』、呼んでくれてありがとうございます」(クハラ)という挨拶を挟んで届けられた「愛でぬりつぶせ」のボーカルはヒライ。シンプルな8ビートに乗せて、飾り気のない声をしっかりと放つヒライの姿にグッと来てしまう。〈グチってばっかいねぇで 愛で/愛でぬりつぶせ〉っていい歌詞だよなあと改めて噛みしめる。もちろんオーディエンスも拳を突き上げて大合唱だ。そして「ALRIGHT」「誰かが」はクハラがボーカルを取る。取り繕うこともカッコつけることもなく、とにかく真っ直ぐに歌を届けるーーそんな思いがダイレクトに伝わってきて、つい涙腺が緩んでしまう。筆者だけではなく、多くの観客が目頭を押さえている。



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チバユウスケがこの世を去ったのが2023年の秋。そして3人はThe Birthdayの活動を継続し、昨年の春からそれぞれがボーカルを取るスタイルでライブを行ってきた。ステージの真ん中にチバはいない。それでもクハラ、ヒライ、フジイはチバが残した楽曲を演奏、歌い続けている、その事実に強く心を打たれてしまう。オーディエンスの涙の理由はチバの不在ではなくーーもちろん今もめちゃくちゃ悲しいがーー真摯な姿勢でステージに立つ彼らの姿そのものなのだと思う。



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ヒライのボーカルによる「COME TOGETHER」、そして、フジイが歌う「LOVE ROCKETS」でThe Birthdayのアクトは終了。佐々木亮介も強く影響を受けたミュージシャンのひとりであるチバユウスケのロックンロールがここでプレイされたことは、佐々木自身とa flood of circleにとって途轍もなく大きな意味があったはずだ。



ビレッジマンズストア

20:20~ TIGER STAGE



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「時間が勿体ねえな」と水野ギイ(vo)が叫び、サウンドチェックの最中にリミッターを振り切って「夢の中ではない」をかっ飛ばしていたのが真っ赤なスーツでバシッと決めたビレッジマンズストアだ。そのまま本編突入か、と思いきや、絶妙なところでパッと切り上げる挑発的なスタンス。そんな小粋な演出があったのだから、お互いに準備は終わってるだろ、と言わんばかりに1曲目の「黙らせないで」から怒涛の勢い。水野はフロアへ身を乗り出し、どこまでやれんのか、とアジテートしながら歌い上げれば、荒金祐太朗(g)と岩原洋平(g)によるツインギターも猛威を振るい、熱も密集度も高まる観客たち。ぶち上げ方が本当にすさまじい。



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ただ、そこで満足などせず、改めて「準備はできてるらしいな?」と水野が問いかける。これは「もっと来い!」と同義語だろう。そそるウエムラ(b)のベースライン、気持ちを突き上げてくれるへびん(サポートds)のプレイも光る「ビレッジマンズ」を色気たっぷりに炸裂させ、会場全体をどこまでも引っ張っていく。



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水野が「『A FLOOD OF CIRCUS』、初出演でございます、ありがとう! この時期になるとオファー来るんじゃないかと毎年、毎年待っていた。だがしかし、来るのは夜中2時の酔っ払った佐々木さんからの呼び出しだけ(苦笑)。オレたちは佐々木の都合のいい女!」と本イベントへの思いを語り、「すげえ楽しみにしてて、始めの方から観て思ったことがあるんだけどさ、今日はオレたちみたいなのが必要だと思う。アホみたいなバンド、観たいよな?」と観客に呼びかけるよう、自らを鼓舞するように叫んで始めた「みちづれ」は強烈すぎた一撃。ロックンロールのマナーに則りつつ、ちゃんと壊すところは壊したナンバーであり、少しでも隙間があれば観客へ襲いかかんばかりに前のめりでプレイする荒金、岩原、ウエムラ、「ここにいる全員でロックバンドやろう、って言ってんの!」と叫ぶ水野の姿も頼もしい。フロアはモッシュピットのような状況にもなっていく。とは言え、ブレーキを取っ払った彼らはまだまだ止まらない。「ロックバンド、歌ってくれよ!」と観客に水野が共闘を呼びかけた「Love Me Fender」を轟かすように放ち、会場中からアンセミックなシンガロングも生み出していくのだ。



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そして、ここで少し神妙な面持ちで「うるさいついでにさ、恥ずかしいこと言っていい?」と水野が話し出し、「a flood of circle、武道館おめでとう」という言葉に続けた話は印象的であり、背筋が伸びる内容だった。「一生ついていきます。頑張ってください。応援してます。そんな言葉はさ、あの人たち、全然欲しくないと思うんだ。あの人たちが今、いちばん欲しがってるのはさ、コイツらとだったらどこでやってもカッコよくなれるわ、っていう自信だけだと思う。だから、オレたちさ、(武道館が)成功するまで毎日、毎日カッコいいことしようね。それ、やれるのオレたちだけ」――水野ギイ



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最高のエールでありバトンを渡すよう、観客とともに「サーチライト」を盛大に鳴り響かせ、ラストは「PINK」。ロックンロールバンドにとって、遠慮は罪なのかもしれない。とにかく最後の最後まで大汗をかきながら、バカみたくデカい音を出して、胸いっぱいの愛を叫ぶ。これからも一緒に未来を見たい、そう素直に思えるロックンロールスターの姿がそこにはあった。



a flood of circle

21:00~ ELEPHANT STAGE



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『A FLOOD OF CIRCUS 2026』のラストを飾るのはもちろん、a flood of circle。
素肌に黒い革ジャンを着た佐々木亮介(vo/g)が黒いギターをぶら下げステージにふらりと現れる。手にはもちろん緑茶割り。ジャックをギターに差し込み、フィードバック・ノイズ混じりのコードとともに〈見上げなよ 夜空の星を/神様の助けはないよ〉と歌い始める。そこに渡邊一丘(ds)、HISAYO(b)、アオキテツ(g)が登場し、スネアをきっかけにしてバンドサウンドが高らかに鳴り響く。オープニングナンバーは「伝説の夜を君と」。その名の通り、我々は今、伝説の夜を体験しているーーそんなリアルな実感が湧きおこる。



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「おはようございます、a flood of circleです!」と佐々木が挨拶して「Flyer’s Waltz」。いきなりトップスピードに達したビートと歪んだギター、ゴリッとした手触りのベースが絡み合い、〈レディース&ジェントルメン クライマックスを 派手にいこうぜ〉というシャウトへとなだれ込む。さらに“おおお!”という大合唱とともによってフロアがさらに湧き立った「Dancing Zombiez」、「好きだよBaby!」(佐々木)と呼びかけ、〈好き好き好き好き好き〉と連呼しまくる「SNAKE EYES BLUES」と“ダンスミュージックとしてのロックンロール”を全力でぶちかます。この時点で開演から4時間半が経過していたのだが、オーディエンスは驚くほどパワフル。叫び、拳を突き上げ、どこまでも自由に踊りまくっている。前半のピークは「理由なき反抗(The Rebel Age)」。軽快なビートと〈僕は僕でありたいだけ〉というライン、“シャラララ”のシンガロング、「よく来たね」という呼びかけが混ざり合い、ライブは最初のピークに達した。



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2025年11月9日、東京・新宿KABUKICHO TOWER STAGEで行われたフリーライブ『I’M FREE 2025 LIVE AT 新宿歌舞伎町野外音楽堂』で初の武道館公演『a flood of circle 20周年記念公演 “LIVE AT 日本武道館”』(2026年5月6日(水・祝))を発表した4人。現在はゲストバンドを招いた『a flood of circle 20周年記念ツアー"日本武道館への道"』の真っ最中なのだが、武道館という明確な目標があるせいか、バンドのテンションは完全に最高潮。ここ数年、音楽的にも集客的にも右肩上がりを続けているわけだが、この日のステージを目撃した人は絶対に「うわ、さらにカッコよくなってる」と感じたはずだ。



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「お前の人生何年目? 過去もある、未来もある、だけど今はどうでもいい。今は今。見せてやろうぜ今。Keep On Rolling Baby! もし世界中誰も見てなくても、お前がお前を見てるから!」まるで詩のようなMCに導かれたのは「Honey Moon Song」。リリカルな情感に溢れた歌が気持ちよく広がり、切なさと熱さが会場を包み込む。何度もライブで聴いてきた楽曲だが、この日はさらに強く心を揺さぶられてしまった。



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アオキテツの研ぎ澄まされたギターフレーズを軸にしたアッパーチューン「Rollers Anthem」からライブは早くも後半へ。尖りまくった音像と疾走するビートが“絶望の果てにあるはずの何か”を描いた歌を際立たせる「シーガル」によってオーディエンスの興奮が激増。ほとんど表情を変えることなく、ひたすら激しいサウンドをかき鳴らすメンバーの佇まいもカッコいい。



〈5月6日 武道館/目を開けて夢を見ている〉と歌う「夜空に架かる虹」、そして「働きたくなくない、だから死ぬまでやりたい。でもそんなヌルくなさそう。今日俺の夢は叶ってる。今日バンドやって、作った歌を君が聴いてる。みんな知らなくてもキミが知ってる。あと俺が知ってる」からはじまった「月夜の道を俺が行く」で本編は終了。一端引っ込んだメンバーはすぐにステージに戻り、「春の」「The Beautiful Monkeys」を嵐のようにやりまくり、イベントはエンディングを迎えた。



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a flood of circleはこの後、日本のロックシーンを支えてきたバンドたちをゲストに迎えながら全国を回る。ゴールはもちろん、5月6日(水・祝)の日本武道館。日本のロックに少しでも興味がある人、もしくは興味があった人は全員、九段下に集まってほしい。こんなロックバンド、もう2度と出てこないかもしれないのだから。



<公演概要>
『A FLOOD OF CIRCUS 2026』
2026年1月18日(日) 東京・SHIBUYA Spotify O-EAST

<ELEPHANT STAGE>セットリスト

SIX LOUNGE

01. ロックンロール
02. アナーキー・イン・ザ・人生
03. My Way
04. 言葉にせずとも
05. Paper Plane
06. グロいラブソング
07. ナイトタイマー
08. スピード
09. メリールー
10. 僕を撃て



w.o.d.

01. リビド
02. イカロス
03. 1994
04. あばく
05. 喜劇
06. 普通な日
07. TOKYO CALLING
08. 踊る阿呆に見る阿呆
09. My Generation



The Birthday

01. DISTORTION
02. ガーベラの足音
03. 愛でぬりつぶせ
04. ALRIGHT
05. 誰かが
06. COME TOGETHER
07. LOVE ROCKETS



a flood of circle

01. 伝説の夜を君と
02. Flyer’s Waltz
03. Dancing Zombiez
04. SNAKE EYES BLUES
05. 理由なき反抗(The Rebel Age)
06. Honey Moon Song
07. Rollers Anthem
08. シーガル
09. 夜空に架かる虹
10. 月夜の道を俺が行く
EN1. 春の嵐
EN2. The Beautiful Monkeys



<TIGER STAGE>セットリスト

Large House Satisfaction

01. bone collector
02. Traffic
03. ローマ知って死ね
04. 蛇
05. VAIN
06. Phantom
07. 尖端
08. Bang Bang Bang



TASOGARE BUDDY

01. TASOGARE BUDDYのテーマ
02. IT’S NOT MY DAY
03. LOVE IN VAIN
04. 唇をかみしめて
05. THE OTHER SIDE OF THE END
06. 確信犯的ストレイシープ
07. 美しき人よ



ビレッジマンズストア

01. 黙らせないで
02. ビレッジマンズ
03. みちづれ
04. Love Me Fender
05. サーチライト
06. PINK



関連サイト

『a flood of circle 20周年記念公演 “LIVE AT 日本武道館”』特設サイト
http://afloodofcircle.com/budokan2026/



a flood of circle オフィシャルサイト
http://www.afloodofcircle.com/



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