小瀧望「初演の大変さを痛感する日々」　世界初ミュージカル化『梨泰院クラス』が東京で開幕

チョ・グァンジンによる韓国の同名ウェブ漫画を原作に、過去には韓国と日本を舞台にドラマ化もされた『梨泰院クラス』が、日本・韓国・アメリカのクリエイター陣によって世界初ミュージカル化。6月9日に東京・東京建物 Brillia Hallで初日を迎えた。

主人公のパク・セロイを演じる小瀧望が取材に応じ、「信頼する皆さんと走り続け、世界初演の大変さを痛感する2ヶ月間の稽古だった。変更と改善を重ねて、必死にしがみつき、戦い続けた成果を見ていただけるので高揚感に包まれている」と、幕開けを前にした喜びと緊張を明かした。

役作りについては、「原作を読み込ましたね」と振り返り、「ドラマ版もありますが、僕らは（原作漫画を基にした）ミュージカル版なので、プレッシャーもありましたが、僕は僕なりにパク・セロイに向き合う気持ちだった」。原作のイメージを踏襲するヘアスタイルが、話題を集めており「気に入っています。（WEST.の）メンバーも『思ったより変じゃない』って言ってくれて」と話していた。

劇中を彩るナンバーは「激しいロックから、美しいメロディまで、いろんなジャンルがあるので、乗りこなすのが大変」だといい、「お客様に素晴らしい音楽を楽しんでいただけるように、歌い続けたい。オープニングから一気に（心を）鷲づかみにしたい」と意気込み。主人公の10数年にわたる波乱万丈を描き「17～8年間を演じるので、成長も感じてほしい」と見せ場を語り、「ここにしかない良さが詰まった作品。僕らにとっては、長い戦いになりますが、本当にダイナミックで、ドラマチックで、あっという間に時間が過ぎると思うので、楽しんでいただければ」とアピールした。

取材会には小瀧をはじめ、和希そらとsara（チョ・イソ役／Wキャスト）、梅澤美波と川口ゆりな（オ・スア役／Wキャスト）が出席した。

和希は「今日の今日まで、試行錯誤しながら、挑戦できたことがうれしい。どんな風に変化、成長しているか楽しみにしていただければ」と確かな手応え。

梅澤は、本作の魅力を「人間くささのオンパレード」だと説明し、「葛藤しながら生きるキャラクターたちの姿が愛おしい。メッセージのパワフルさに負けないように、信頼できる仲間と一緒に駆け抜けたい」と気合十分だ。ミュージカル初挑戦の川口は「不安でいっぱいでした」と振り返り、「どんな現場になるのか、未知数でドキドキしましたが、もともと、オ・スアが“推し”なので、やってやるぞの気持ちだった。（作品の）エネルギーと迫力を届けられれば」と話していた。

この日はプレスコールも行われ、梨泰院で生きる若者たちのナンバー「梨泰院フリーダム」、同級生をイジメるグンウォンを殴ったセロイがグンウォンの父から土下座を迫られるシーンで歌う「信念」、飲食店「クルパム」を開店させたセロイが店の仲間たちと歌うナンバー「始まり」がシーンとともに披露された。

ミュージカル『梨泰院クラス』東京公演は2025年6月30日(月) まで東京建物 Brillia Hall（豊島区立芸術文化劇場）で上演。その後、7月6日(日) から11日(金) に大阪・箕面市立文化芸能劇場 大ホール、7月18日(金) から21日(月･祝) に愛知・アイプラザ豊橋で上演される。

取材・文・撮影：内田凉

＜公演情報＞
ミュージカル『梨泰院クラス』

原作：チョ・グァンジン『梨泰院クラス』（KAKAO WEBTOON Studio）
脚本：坂口理子
歌詞・構成：イ・ヒジュン
音楽：ヘレン・パーク
演出：小山ゆうな
振付：カイル・ハナガミ

出演：
小瀧望
和希そら／sara（Wキャスト）　梅澤美波／川口ゆりな（Wキャスト）
新原泰佑　土井ケイト　吉田広大　秋沢健太朗　浅野雅博　佐戸井けん太
篠山輝信　塚本直　長谷川開
大久保芽依　岡田治己　小熊綸　KATSUHIRO（5IN）　加藤翔多郎　川本アレクサンダー
輝生かなで　鈴木良一　永松樹　西尾真由子　yume　RIO　木暮真一郎（スウィング）

【東京公演】
日程：2025年6月9日(月)～6月30日(月)
会場：東京建物 Brillia Hall

【大阪公演】
日程：2025年7月6日(日)～7月11日(金)
会場：東京建物 Brillia HALL 箕面（箕面市立文化芸能劇場）大ホール

【愛知公演】
日程：2025年7月18日(金)～7月21日(月･祝)
会場：アイプラザ豊橋

公式サイト：
https://www.tohostage.com/itaewonclass/