ゆうめい10周年全国ツアー『養生』いよいよ最終地へ 池田亮「ボロボロになるほど新しくなった」
ゆうめい10周年全国ツアー公演『養生』より 左から)丙次、黒澤多生 (撮影:佐々木啓太)

池田亮が脚本・演出・美術を務める団体「ゆうめい」の結成10周年を記念した全国ツアー『養生』、その締めくくりとなる神奈川・KAAT神奈川芸術劇場<大スタジオ>での公演が、2025年12月19日(金) に開幕、28日(日) まで上演される。このたび、作・演出・美術の池田によるコメントと舞台写真が到着した。



『養生』は、東京・下北沢のザ・スズナリで2024年に初演され、第32回読売演劇大賞優秀演出家賞を受賞した話題作。ショッピングモールの夜勤現場を舞台に、時間と空間が交錯しながら選択肢の少ない現代を生きる人々の姿を鋭くもユーモラスに描く。今回の全国ツアーは、第68回岸田國士戯曲賞を受賞した池田が戯曲・演出・美術をさらに進化させ、ゆうめい結成10周年を飾る新たな代表作として全国6都市で上演。本橋龍(ウンゲツィーファ)、黒澤多生(青年団)、丙次(ゆうめい)の3名が出演する。



2025年11月1日に京都で開幕した全国ツアーは、三重、福島、北海道、高知と公演を重ね、いよいよ最終地となる神奈川での公演を迎える。これまでの公演について、池田は「4tトラックで運ぶ養生テープと脚立の美術は公演を重ねるごとに傷も大分増えてボロボロになっています。ボロボロになればなるほど存在と作品が新しくなっていきました。もしかすると誰かと自分が生き延びることにつながったかもしれないと、劇場の内と外を行き来することによって生まれ続ける、とめどない発見に気付いていく旅でした」と振り返る。また「いろいろな場所を巡らせていただき、今まで以上に本当に多くの方々と出会えました。あらためて、劇場でご観劇いただけたことを心より感謝申し上げます」と感謝のコメントを寄せた。



ゆうめい10周年全国ツアー『養生』いよいよ最終地へ 池田亮「ボロボロになるほど新しくなった」

ゆうめい10周年全国ツアー公演『養生』より 左から)本橋龍、丙次(撮影:佐々木啓太)

さらに、「劇場でご観劇いただき、その後の劇場を出た後も特別に面白くなれそうな『養生』の体験をお届けする所存です。今までと今後のゆうめいを象徴する『養生』の旅の終点をどうか年末に見届けていただければ幸いです。

そして良い年をお迎えください。また劇場にて心よりお待ちしております」と観客へのメッセージを送った。



ゆうめい10周年全国ツアー『養生』いよいよ最終地へ 池田亮「ボロボロになるほど新しくなった」

ゆうめい10周年全国ツアー公演『養生』より 左から)本橋龍、丙次(撮影:佐々木啓太)

■池田亮(作・演出・美術)コメント全文



ゆうめい10周年全国ツアー『養生』いよいよ最終地へ 池田亮「ボロボロになるほど新しくなった」

ゆうめい10周年を記念する初の全国ツアーは11月1日に京都で開幕し、三重、福島、北海道、高知と公演を重ね、ついに6都市目の最終地であるKAAT神奈川芸術劇場<大スタジオ>にて『養生』を上演します。クリスマスシーズンから年末にかけての内容なので、時期がばっちり合いました。



10月の稽古場は横浜でして、帰ってきました。各地の会場キャパは130名から1,500名まで、空間の振り幅が大きくても応えるべく各会場ごとに新作を作り上げるような旅でした。いろいろな場所を巡らせていただき、今まで以上に本当に多くの方々と出会えました。あらためて、劇場でご観劇いただけたことを心より感謝申し上げます。



4tトラックで運ぶ養生テープと脚立の美術は公演を重ねるごとに傷も大分増えてボロボロになっています。ボロボロになればなるほど存在と作品が新しくなっていきました。もしかすると誰かと自分が生き延びることにつながったかもしれないと、劇場の内と外を行き来することによって生まれ続ける、とめどない発見に気付いていく旅でした。劇場でご観劇いただき、その後の劇場を出た後も特別に面白くなれそうな『養生』の体験をお届けする所存です。



今までと今後のゆうめいを象徴する『養生』の旅の終点をどうか年末に見届けていただければ幸いです。そして良い年をお迎えください。また劇場にて心よりお待ちしております。



<公演情報>
ゆうめい10周年全国ツアー公演『養生』



ゆうめい10周年全国ツアー『養生』いよいよ最終地へ 池田亮「ボロボロになるほど新しくなった」

ゆうめい10周年全国ツアー公演『養生』ビジュアル

作・演出・美術:池田亮
出演:本橋龍(ウンゲツィーファ) 黒澤多生(青年団) 丙次(ゆうめい)



【京都公演】※公演終了
2025年11月1日(土)~3日(月・祝)
会場:ロームシアター京都 ノースホール



【三重公演】※公演終了
2025年11月8日(土)・9日(日)
会場:三重県文化会館 小ホール



【福島公演】※公演終了
2025年11月29日(土)・30(日)
会場:いわき芸術文化交流館アリオス GSユアサいわき小劇場



【北海道公演】※公演終了
2025年12月6日(土)・7日(日)
会場:クリエイティブスタジオ(札幌市民交流プラザ3階)



【高知公演】※公演終了
2025年12月12日(金)・13日(土)
会場:高知県立県民文化ホール オレンジホール



【神奈川公演】
2025年12月19日(金)~28日(日)
会場:KAAT神奈川芸術劇場<大スタジオ>



公式サイト:
https://www.yu-mei.com/yo-jo2025

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