2026年1月17日(土)より、文京区目白台にある永青文庫では、重要文化財を含む中国彫刻ほか、多種多様なインド彫刻を紹介する『アジアの仏たち 永青文庫の東洋彫刻コレクション』が開催される。
肥後熊本54万石を治めた細川家の下屋敷跡に建つ永青文庫は、細川家伝来の美術工芸品や歴史資料、設立者の16代細川護立(もりたつ、1883-1970)の蒐集品など、国宝8件・重要文化財35件を含む9万4000点を所蔵する、東京で唯一の大名家の美術館だ。
その中から、中国やインドの彫刻を紹介する同展は、永青文庫の東洋彫刻コレクションが一堂に会する、7年ぶりの展覧会。普段は熊本県立美術館に保管されている作品も出品される。
重要文化財《如来坐像》 中国 唐時代(8世紀前半) 永青文庫蔵
中国、北魏時代の《菩薩半跏思惟像》、唐時代の《如来坐像》など、今回展示される中国の石仏は、幼少期から漢籍を読み、渡欧を機に東洋美術を広く蒐集した細川護立が、早崎稉吉(はやさき・こうきち、1874~1956)より入手したものだ。岡倉天心の助手であった早崎は、近代日本においていち早く中国美術を紹介し、中国各地で美術品を蒐集した人物。今回は、近年永青文庫で発見された早崎の自筆メモ『造像所獲記(ぞうぞうしょかくき)』もともに紹介する。これは仏像を入手した時期や場所、伝来などを記したもので、石仏を売却する際の資料として作成したと考えられる。
《ターラー菩薩立像》 インド パーラ時代(9~10世紀) 永青文庫蔵(熊本県立美術館保管)
さらに同展では、8~12世紀のインドの宗教美術が一望できる石彫のコレクションより、密教の女尊《ターラー菩薩立像》や、太陽の光を神格化した神《ヴィシュヌ立像》など、多様なインド彫刻も紹介。また、永青文庫が誇る国宝《金銀錯狩猟文鏡(きんぎんさくしゅりょうもんきょう)》が2025年8月より1年間、日本最古の美術誌『國華』の表紙を飾っていることを記念して、特別展示される。「細川ミラー」として知られる同作は、金の象嵌による精緻な文様や制作過程に、中国・前3世紀ごろの最高水準の技術をみることができる。細川護立が一目で「実に驚くべきもの」と直感し、即座に購入したという永青文庫の名品だ。
国宝《金銀錯狩猟文鏡》 中国 戦国時代(前4~前3世紀) 永青文庫蔵
<開催情報>
『アジアの仏たち―永青文庫の東洋彫刻コレクション―』
会期:2026年1月17日(土)~2026年3月29日(日)
会場:永青文庫
時間:10:00~16:30(最終入館は~16:00)
休館日:月曜、2月24日(火)(ただし2月23日(月)は開館)
入館料:一般1,000円、大学・高校生:500円、シニア(70歳以上):800円
公式サイト:
https://www.eiseibunko.com/

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