人生において、忘れたくない瞬間に立ち会うことが時折ある。
例えば、2月15日にLINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)にて開催された『Sakurashimeji Hall Live 2026「▷再成」~Sakurashimejiが6年越しに渋公リベンジするってよ!~』。
2020年3月にコロナウイルスの感染拡大を受けて中止となったライブの“6年越しのリベンジ”公演は、終始そんな瞬間の連続だった。
「2人が届ける音楽をこれからもずっと聞いていたい」集まった人たちを、そんな気持ちにさせた公演の模様を詳細レポートする。
桜色に照らされたステージで2人の音楽が「▷再成」される
1曲目に披露されたのは2025年にリリースした4th Full Album『唄うこと、謳うこと』のリード曲『ガラクタ』。バンドサウンドはなく、スポットライトに照らされた静けさの中で田中のボーカル1本で始まった瞬間、会場からは思わず息を呑む音が聞こえた。出だしのパートを歌い終えると、ステージは桜色に明転し、演奏がスタート。田中は「歌いに来たよ」と嬉しそうに笑い、Aメロへと繋げた。さらに、曲中、超満員の観客を前に愛おしそうな顔で微笑む髙田の姿も。そして、田中が「歌えますか、渋公!」と呼びかけると、会場は大合唱。同曲のという歌詞をまさに体現したような瞬間だった。
再びステージが暗転した後、田中の「始めようか!」を合図に披露されたのは『青春の唄』。青のライティングと、楽曲の世界観がマッチ。そんな中で、髙田とバンドメンバーが会場にクラップを誘ったのを合図に、ホールいっぱいの手拍子が鳴り響く。
「こんばんは、Sakurashimejiです! お集まりいただき誠にありがとうございます。早速ですが、皆さんの声を聞かせてもらってもよろしいでしょうか?」と田中。そして「一緒に歌いましょう」と呼びかけたのを合図に、会場は田中の後に続いてと大合唱。しかし、これには田中、納得できなかったようで「もっともっともっと!」「本日は1900人の方がいらっしゃると聞いております。そんなもんですか?」とさらに大きな声を煽る。そうして始まったのは『なるため』。ラスサビ前にはステージのセンターに置かれたお立ち台に上がり、楽しそうにギターを掻き鳴らす髙田の姿も。音を楽しむ姿は、見ているこちらをも幸せな気分にさせてくれた。
3曲をノンストップで披露した後で、この日、最初のMCタイム。ここで田中は「お越しいただきありがとうございます! ソールドアウトです!」と笑顔で挨拶。これを聞いた髙田も、2・3階席の横の部分を指差しながら嬉しそうに「そこのちょって部分もね!」と続けた。そして田中は「6年前、高校卒業するタイミングで渋公でライブをするはずだったんですけど、コロナ禍で中止になってしまいまして……。
生きることへの力強さを感じさせたライブ中盤
2人で主演を務めたテレビ東京ドラマ『カプカプ』の主題歌である『いつかサヨナラ』では、2人が顔を見合わせて楽しそうにギターを弾くシーンも。青のライティングに照らされた中で披露したのは、今を肯定し、前進するようなきっかけを与えてくれるような楽曲『辛夷のつぼみ』。2人の力強い歌声が、なんともパワフルで非常にポジティブなオーラが会場を包み込んだ。
田中のしっとりとしたギターサウンドからの弾き語りからスタートした『天つ風』では、一気にテンションを変える。控えめなバンドサウンドの中で、響く深みのある田中の歌声と突き抜けるようにまっすぐな髙田の歌声に心を奪われていると、ステージ上には雪が降り注ぐ。その演出が幻想的な世界へと誘ってくれた。
キーボードソロにしっかりと引き込まれた後で披露されたのは田中が作詞、髙田が作曲した楽曲『生きるよ』。そして『ただ君が』へと繋ぎ、迷いが多いながらも1日1日を過ごしていく、生きていくことの尊さを思い出させてくれた。
会場がやや暗いまま、ギターを鳴らしながら田中は「どんな時に曲を作るんですか、ってよく聞かれるんですけど、本当に日記みたいなもので。作ると、どうしても聞いてほしいな、誰かに言いたいなって気持ちになるんですよね。まだ、未発表で完璧に完成しているわけではないんですけど……曲をうたっていいですか?」と言い、この日が初お披露目となった『なんて』へと繋げた。ノンストップでセッションで見せ、披露したのは『スパイス』。ここまで披露した楽曲とは、また印象を変えるようなサウンドと恋を思わせるような歌詞が特長の楽曲だ。
田中「みんなと音楽がやりたい」
「調子どうですか?」と田中が会場に向かって呼びかけた後、演奏されたのは最新ナンバー『恋春日和』。恋する気持ちを表現したかのようなピンクのライティングの中、多幸感に溢れた表情で演奏する2人、そして会場に降り注ぐシャボン玉がロマンティックさを演出。諦めずに何度も想いを伝えようとまっすぐな恋心を歌った。
MCタイムでは髙田が「僕も非常に楽しいです! ありがとうございます」と言った後で、『恋春日和』のMVが41万回以上再生されていることについて「今日のライブがソールドアウトしたことと同じくらい信じられない」とコメント。その上で「皆さんのおかげです、ありがとうございます」と挨拶をした。
続けて、田中は「さっきもちらっと言ったんですけど……」と前置きをした上で、6年前のことを振り返り。「6年前はソールドアウトしなかったんですよ。それで情けない話ですけど、コロナ禍で中止になったことでホッとした自分がいて。
「でもね、この6年でいろんな出会いと別れがあって。確かに6年前はただのガキだったんですけど、ただただ言われたことをやっているだけの人。でも出会いと別れ、再会を繰り返して、着実に大人になって。もちろんソールドアウトしたことも嬉しいし、Sakurashimejiをもっと大きくしていきたいという気持ちはあるんですけど、それ以上に、今日来てくれたり、配信で観てくれていたりするみんなと一緒にずっと音楽がやりたいっていうモチベーションです。僕はただただ、いや彪我もだけど……」と言った後で「え?そうでしょ?」と突然不安げになる田中。それに対して髙田が胸に当てた拳を突き出し、会場からは歓声が起きた。
無事、髙田の気持ちを確認できたところで田中は改めて「みんなと音楽がやりたい。それで結果的に輪が広がればいいなと思っています。応援してくださいとはあまり言いたくなくて。
外気温15℃超えの渋谷に鳴り響く春の歌
そしてギターの音色を響かせながら「もう後半戦です」と名残惜しげな表情を浮かべながらもスタートさせたのは昨年リリースした『春が鳴った』。この日の東京は最高気温18℃。まさに少し早く来た春を感じさせるような小春日和だったため、楽曲の世界観をより堪能することができた。
疾走感のある『who!』では、会場もその疾走感についていくように早いクラップで盛り上げる。そして2番のAメロを歌った後で「ギター!」と田中が叫ぶと、髙田が楽しそうにギターソロをプレイ。2人の音楽の楽しさが凝縮された1曲だった。
『エンディング』では、田中の「歌えるか、渋公!」という呼びかけを合図に会場が特大のシンガロング。まだまだ2人の音楽が鳴り止まない予感をさせたひとときだった。
田中の「ワン、ツー、ワンツーワンツー!」の生声を合図にスタートしたのは昨春にリリースされた『ランドリー』。こちらの曲でもの部分を会場が大合唱。ラスサビ前のギターソロでは、髙田が上手のお立ち台に行き、気持ちよさそうに演奏。
そして、次の曲に行く前に田中、ベース、キーボード、ドラム、髙田と1人ずつのソロプレイも。これには会場も大興奮。ボルテージが上がったまま『英雄のススメ』。途中火花が勢いよく立ち昇っていく様子も見られ、そんな中で2人がギターを引く様子やと叫ぶ観客たちの様子を見て、フィナーレにかけて、まだまだこのライブの勢いが弱まることのない様子を感じさせた。
盛り上がりはそのままに人気楽曲『大好きだったあの子を嫌いになって』へ。サビでは、2人によるハーモニーが美しく響く同曲。会場も縦に手を振り、さらに盛り上げていく。もちろんお決まりの「バーカ!>も」在。1900人が思いっきり声を出す光景はなかなかに新鮮だった。
鳴り止まないアンコールのクラップ
ここまで17曲を披露したSakurashimeji。そんな中、田中は「早い!次が最後!」と名残惜しそうにステージを歩き回る。そして「楽しく終わりましょう、歌えますか?」と呼びかけをし、それでもなお「やばい!終わっちゃう、嫌だー」とまるで子供のように叫ぶ。その思いを振り切るように「歌おう!」と叫び、観客たちによる大きなで包まれ始まったのは『normal』。力強く、曲を届けようとする田中、そして髙田の姿がなんともたまらない。どうか、できるだけ長くこの時間が続きますようにと願ってしまう。そんなことを考えていると、金と銀の花吹雪が。そんな中、田中は「明日からなにがおきるかわかんないけど、イヤホンをつければ、再生ボタンを押せば、僕たちずっと歌っているんで。そんな大それたことはできないかもしれないけど、これからも歌っていきましょう。だから、お前の声も聞かせてくれ!」とをさらにリクエスト。「ありがとうございました! Sakurashimejiでした」と言い、ステージを去った。
たくさんの手拍子が鳴り止まない中、それに応えるように登場したアンコールには、今回のライブTシャツを着て登場した2人。しかし、ここでも田中は「あー歌いたくないよ。終わってしまうからね」と嬉しくもあり、名残惜しくもある表情を見せる。
そして、歌ったのは『simple』。サビでは、会場が手を左右に大きく振る様子も。お決まりの盛り上げ方で、2人のステージを彩る。
「アンコールありがとうございます」と感謝を述べた上で、始まったのは髙田によるグッズ紹介コーナー。しかし、グッズのほとんどがソールドアウトしているそうで、まさかのコーナーは割愛。唯一タオルを紹介するシーンでは、偶然にも上下逆に持ってしまう田中と髙田。観客たちから「逆ー!」と指摘されていた。
続けて、田中は来年1月に東阪にてホールツアーを開催することを発表。会場からは大きな歓声が起きるも髙田は「大丈夫かな?」と不安げな様子。田中も「シンプルにね」と笑ってみせる。しかし「Sakurashimejiを大きくしていきたいなとは思いつつ、あなたと一緒に音楽がしたいという気持ちでやっていきます。これからも一緒に歌っていきましょう」と告げる。そして「11年前、彪我と出会えたことも最高だと思うし。最高の(サポートメンバー)3人とも出会えたし、あなたと出会えたのは僕の人生の宝物だなと思っています。明日も明後日も来年も、その先も一緒に歌っていきましょう」と田中は続ける。
そして、正真正銘のラストナンバーに2人が選んだのは『明日を』。最後に再び力強い生命力をみなぎらせ、ライブを完遂。最後は2人がステージの下手から深々と頭を下げ、去っていき、ステージは終了した。
Sakurashimeji オフィシャルサイト
https://sakurashimeji.com/
取材・文/於ありさ

![【Amazon.co.jp限定】鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 豪華版Blu-ray(描き下ろしアクリルジオラマスタンド&描き下ろしマイクロファイバーミニハンカチ&メーカー特典:谷田部透湖描き下ろしビジュアルカード(A6サイズ)付) [Blu-ray]](https://m.media-amazon.com/images/I/51Y3-bul73L._SL500_.jpg)
![【Amazon.co.jp限定】ワンピース・オン・アイス ~エピソード・オブ・アラバスタ~ *Blu-ray(特典:主要キャストL判ブロマイド10枚セット *Amazon限定絵柄) [Blu-ray]](https://m.media-amazon.com/images/I/51Nen9ZSvML._SL500_.jpg)




![VVS (初回盤) (BD) [Blu-ray]](https://m.media-amazon.com/images/I/51lAumaB-aL._SL500_.jpg)


