
日々生活をしている中で初対面なはずなのにまるで「はじめまして」な気がしない人に出会うことが、たまにある。人の懐に入るのが上手で、笑顔が魅力的で、その場にいる誰をも味方にしてしまうような人に。
仮面ライダーガヴで辛木田絆斗/仮面ライダーヴァレンを演じた日野友輔は、まさにそういう人だ。
9月12日に発売される、自身初の写真集 『hiSTORY 1』は、役者としての日野の魅力がたっぷりと詰まった一冊になっているが、今回は写真集の魅力と合わせて、本人の人となりにもフォーカス。「人が好き」だという日野は、今後芸能界でどのように活躍していきたいのか。本心に迫った。
役者としての魅力が詰まった『hiSTORY 1』

――写真集を出すことが決まった時のお気持ちは?
いつかチャレンジしてみたいなと思っていたので、すごく嬉しかったです。それと同時に、いろんな方が出してきたのを知っているからこそ、他の人とは違ったものを出したい、自分だけの個性を出したいと思いました。
――今回のコンセプトはズバリ?
ありのままの姿を見せるページもあるのですが、写真集の後半のページは、ストーリー調の、芝居をしている姿を撮ってもらうというような形になりました。キラキラしたファッション誌のような1冊というよりも、俳優・日野友輔としてのいろんな表情が撮れたら良いなと、作品や役を通すことで、自分自身の魅力がより伝わる一冊にしたいと思ったので、コンセプトを提案しました。
――たしかに、あえて演じている姿を見せるというのはなかなか珍しいかもしれませんね。まずはストーリーパートに入る前のページについてお伺いしたいのですが、こだわったポイントはありますか?
オフショットまでいかないですけど、素の部分や、こういう1面もあるってというのを知っていただけたらという想いを込めています。すでにを応援してくださっている方たちに楽しんでもらいたいなというのはもちろんありますが、はじめましての方には自己紹介的な1冊になればいいなと思っています。
――特に「これが自分です!」という1枚は?
えーどれだろう。フェンス越しでも主張の激しい眉毛じゃないですか?
――思った以上にピンポイントですね(笑)。
僕のアピールポイントなんで(笑)。

泥へのダイブは「全く抵抗がなかった」
――ストーリーパートでは、刑事のようなお芝居をしているものから始まりますね。
刑事編に関しては、最初からイメージはできあがっていました。個人的には、ちょっと不憫な境遇に陥りやすいけど、泥臭くもがき続けるような役が結構好きで。いつかやりたいなと思っていて。

――かなり体を張っている印象を受けました。
泥だらけになって戦うみたいなシチュエーションも撮りましたからね。あのカットは、衣装さんやメイクさんが汚しを用意してくれたんですけど、撮影を進めるうちによりリアリティーを出したくなって、自分からロケ地の工場の下、泥とか鉄粉があるところにダイブしてゴロゴロ回って汚しにいきました。這いつくばって撮影していたら、カメラマンさんも僕につられて、地べたに横になりながら撮影してくれて。「あれ?!倉繁さんも爆発した?!」ってくらい2人で泥だらけになりながら、撮りましたね。
――ダイブすることには躊躇いなく?
そうですね。仮面ライダーでもそういうシチュエーションは多かったので、全く抵抗はありませんでした(笑)。元から、やりたいと思ったらどこまでもやっちゃうタイプなので、妥協する気は一切なかったですね。
「当たり前のようにお酒が呑める歳になったか」

――もう1つはボクサーでしょうか?
ボクサー編に関しては、いくつか候補がある中でスポーツ選手編がいいんじゃないかという話が出て。お相手を映せるわけでもないので、1人でやっても違和感のないものにと、ボクサーになりました。ボクシングの経験はなかったんですけど、実際のジムをお借りして、トレーナーさんにバンテージ巻いてもらったり、こだわった撮影ができました。
――ボクサー編では、少しやさぐれた姿も見られました。
最初にストーリーを考えたときに、あのシーンは冒頭で必要だなと思ったんです。演技の幅を見せたいなというか、ちょっと大人になった感じ、今までの年齢の時の自分では出せなかったようなものも、ちょっとずつ、皆さんに知ってほしいなと思って。
――缶ビールを呑んでいる姿も印象的でした。
たしかに!16歳でデビューしたので「当たり前のようにお酒が呑める歳になったか」と感慨深かったですね。昔から応援してくださっている方が見ても、また違った楽しみ方も出来るのかなとは思います。
――お気に入りのカットはどれでしょう?
ボクサー編のロッカールームでの1枚ですね。光の感じや表情も相まって、役の存在感・説得力がギュッと詰まった1枚になっているなと思います。自分の中の完成したときのストーリーや、こういうシーンだなっていうのはイメージして撮っていただいていたので、スタッフさんに「こういうのどうですか?」と提案させていただいたり、逆にカメラマンさんから「こういうのもおもしろそうだから撮ってみても良い?」と言ってもらったりして。現場でもクリエイティブな話し合いをしながら生まれた1枚な気もします。

「好き」から始まる人付き合い

――ちょっと派生しちゃうんですけど、例えばお芝居の現場においても、結構話し合って役を作っていくタイプですか?
そうですね。基本的には、コミュニケーションを取るようにしています。もちろん、役のこともそうですけど、やっぱり人と人なんでやりやすくしたいなって思っていて。みんな作品のために、良いものを作るためにいるのに、そのための話し合いが人見知りとかで円滑にいかないというのが僕はもったいないなと思っちゃうタイプなんですよ。どんどん「もっとこうじゃない?」って言われたいからこそ、自分の出番がない時に、デスクの横に行ったり、他愛もない話を聞いたりしちゃうタイプですね。
――それは結構最初からそういうタイプだったんですか?
そうですね、とにかく人が好きなので、僕。
――個人的には日野さんが高校生の時にリアリティ番組に出ていた時から拝見しているのですが、同年代の子たちのなかで“みんなに信頼されるお兄ちゃん”のような存在だなと感じていて。
えー恥ずかしい!でも、そうですね、僕本当にモテないんですよ、誰とでも友達になっちゃうタイプなので。自己肯定感が低いから、自分の嫌なところも見えちゃうんですけど、それ以上に人の良いところが見えちゃうんです。

――素敵ですね。
自分と違う時点で、みんな違ってみんなすごいって思っちゃいますし、おもしろいなと思っているので。誰に対しても、好きから始まるんですよね。だから、付き合う中で合わないなとなっても、好きから普通になるだけなんで、嫌いになることがないんです。もしかしたら、僕が嫌われてるかもしれないですけどね(笑)。
――急なネガティブ!そんなことはないですよ。
僕の片思いの可能性は大いにありますよ(笑)。モテないんで(笑)。
――人好きなところが役者として活きているなと思うことはありますか?
役者としてすごく大事だなと思っています。普段からいろんな人の話を聞いている中で、すぐ自分のことのように共感しちゃうんですけど、台本をいただいて、自分が役の立場になって、その人として生きた時の感情みたいなのにつながっている気がします。
芸能界入りのきっかけは?

――日野さん個人についてもお伺いしたいのですが、そもそも芸能界に憧れたきっかけは?
正直、自分が芸能界に入るとは思ってませんでした。ずっとサッカーばっかりやっていたので、サッカーのプロ選手になると思っていたんです。全国大会とかに出場すると「プロになれないな」とわかってしまう瞬間がどうしてもあって。その時にプロになれないのに本気で頑張る理由が僕はわからなくなって、納得できなくて。「今後、何を生きがいに頑張ろうかな」と悩んでいたんです。その時に伯母が、東海地方出身の男の子たちでグループを作るっていうオーディションを見つけてきてくれたのがきっかけで、新しいことに挑戦してみようと思って挑戦しました。
――叔母さまが見つけてきてくださったんですね。
そうなんです。というのも、おじいちゃんとおばあちゃんの家が東京なんですけど、東京に遊びに来て、原宿を歩いている時に名刺を渡されたこともあって。その時はお母さんに渡したら「私だって、若い頃はね」「ちょっと調子乗るんじゃないわよ」って言われて(笑)。それを聞きつけた叔母が目を輝かせて「友ちゃんならいけるよ!」って言い出したんです。
――なるほど。最初から家族総出で応援してくださっているんですね。
親としては勉強とサッカーが第一優先で、いう感じだったんですけど、気がついたら応援してくれるようになりましたね。たぶん僕の中でも、自分が本気になったタイミングがあったんですけど、それが伝わったんだとは思います。
「本気になった」仮面ライダーとの出会い

――本気になったタイミングっていつなのでしょう?
俳優という職業の魅力は、初舞台の時にすごく感じました。その時の僕って、自己肯定感が低くて「僕なんて」っていうタイプだったんですけど、役や作品を通してだったら、僕でも人の心を動かせるんだっていうことに気づいて。俳優ってカッコ良いなって思うようになったんです。ただ、オーディションを受けて、現場を必死にこなして…っていう毎日を繰り返す中で、1回「ちょっとこのままじゃダメかも。なりたい自分になれないかも」って思った瞬間があったんですね。そのタイミングで「1年間スケジュールを開けなきゃいけないけど、仮面ライダーのオーディションを受けるという選択肢があるけど、どうする?」って聞かれて、僕「受けたいです!」って即答したんですよ。その時にはもう腹を括ってたんだと思います。そこで受かったのは、本当にラッキーとしか言いようがないし、ご縁だなと思うんですけど。
――お芝居を始めてから、楽しいと辛いどちらの気持ちが大きいですか?
自分がやりたいと思ったことがお仕事になっているっていうのは、すごく幸せなことだと思うので、しんどいと思うことは基本的にないです。それも含めて楽しい。しんどいのも役者冥利に尽きると思っています。どこまででもやりたいんですよ、僕。上を見れば上には上がいっぱいいるわけですけど、いつか自分が一番だって言えるようになりたい。そのためには、人が想像できないようなことをやりたいなと思っているんです。でも、一番嬉しいのは、こういう感覚に無理せずなれてるということですね。サッカーをしていても勉強をしていても「自分、努力して頑張ってる!」って、俳優としては思わないんです。
――そうなんですか?
きっと苦じゃないんですよね、頑張ることが。だから、辛いことを乗り越えている感じがないんだと思います。
――そんな日野さんが、これからやってみたい役はなんでしょう?
人としてのリアリティーというか、何かメッセージ性を伝えられたらと思っています。
「日野はいいヤツです(笑)」

――これから推したいなって思ってる人にアピールポイントをお願いします。
そうですね…眉毛…。
――やっぱり眉毛ですか(笑)。
というのは冗談で「気になったら僕の作品を見てください」って言えたらカッコ良いんですけど、そこはこれからなので。ただ、自分の中では、なりたい俳優像がはっきりしていて、そこに向かって、ひたすら自分に勝ち続ける、みんなの期待に応え続ける覚悟はあります。だから、皆さんの気が済むまで見守って欲しいですね。まあ、あとは日野はいいヤツです(笑)。ぜひ、ご近所さんにお伝えください。
――ご近所さん(笑)。ちなみにその”はっきりとしてる俳優像”っていうのは?
「日野友輔が、彼が出てるなら見たいよね」って思わせられるような、そんな俳優になりたいんです。そうなるためには、携わるひと作品ひと作品で、役をどれだけ魅力的にするか、結果を出し続けるしかないと思っています。そして、その積み重ねた先に、気が付いたら信頼される存在になっていたら、っていうのが一番理想なんですけどね。ただ、最初に抱いたこととあまり変わらず、お芝居で人の心を動かせる存在でありたいです。

撮影/米玉利朋子、取材・文/於ありさ
ヘアメイク/SHUTARO(Vitamins)
スタイリスト/石橋修一
《衣装クレジット》
ニット\63,800(meagratia/semina)、パンツ\30,800、シューズ\63,800(共にLAD MUSICIAN/LAD MUSICIAN HARAJUKU)、リング\39,600(JOHAN SILVERMAN/TEENY RANCH)
(お問い合わせ先)
LAD MUSICIAN HARAJUKU 03-3470-6760
semina info@meagratia.com
TEENY RANCH 03-6812-9341
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<作品情報>
日野友輔 1st写真集『hiSTORY 1』
9月12日(金)発売

詳細はこちら:
https://www.wani.co.jp/event.php?id=8656