レナ・ダナム×スティーヴン・フライ共演のロードムービー『旅の終わりのたからもの』公開決定
映画『旅の終わりのたからもの』ポスタービジュアル (C)2024 SEVEN ELEPHANTS, KINGS&QUEENS FILMPRODUKTION, HAÏKU FILMS

民主国家としての土台を築く激動の時代であった1991年のポーランドを舞台に、ちぐはぐな父と娘が家族の歴史をたどる旅路をユーモラスかつ温かく描いた映画『TREASURE』(原題)が邦題を『旅の終わりのたからもの』として、2026年1月16日(金)に公開されることが決定。併せて予告映像とポスタービジュアル、場面写真が到着した。



本作は、ニューヨークで生まれ育ち成功するも、どこか満たされない娘ルーシーと、ホロコーストを生き抜き約50年ぶりに祖国へ戻った父エデクが繰り広げる異色のロードムービー。家族の歴史をたどろうと躍起になる神経質な娘と、娘が綿密に練った計画をぶち壊していく奔放な父。かみ合わないままのふたりはアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所を訪れる。初めて語られる、父と家族の壮絶で痛ましい記憶。やがて旅が終わりを迎えるとき、ふたりが見つけた“たからもの”とは──。



レナ・ダナム×スティーヴン・フライ共演のロードムービー『旅の終わりのたからもの』公開決定

レナ・ダナム×スティーヴン・フライ共演のロードムービー『旅の終わりのたからもの』公開決定

レナ・ダナム×スティーヴン・フライ共演のロードムービー『旅の終わりのたからもの』公開決定

第74回ベルリン国際映画祭のベルリン・スペシャル・ガラ作品として上映され、トライベッカ映画祭2024のインターナショナル・ナラティブ・コンペティション作品にも選出された。多くのホロコースト映画のように歴史の悲劇そのものに迫るのではなく、生存者の娘を主人公に据えることで、戦争を知らない世代にも深く刻まれた影を浮かび上がらせる本作は、辛口レビューサイト「ロッテントマト」でも観客スコア91%(2025年9月現在)の高評価を獲得している。「世代を超えた痛みに寄り添う新たな一歩」「ホロコーストを描く作品は数多くあるが、本作は新鮮な視点と深みある物語で感動を呼ぶ」など絶賛評が寄せられ、各国メディアから大きな注目を集めた。



監督を務めるのは、2024年にヴェネチア映画祭審査員も務めたドイツ映画界の俊英ユリア・フォン・ハインツ。彼女がティーンエイジャーの頃に、オーストラリアの作家、リリー・ブレットがホロコーストの生存者である父との旅の実体験をもとに書き上げた小説『Too Many Men』を読み、深い感銘を受け今回の映画化が実現したという。



娘・ルーシーを演じるのは、大ヒットドラマ『GIRLS/ガールズ』で製作・脚本・監督・主演を兼任し、ゴールデングローブ賞を受賞した、ニューヨーク出身のレナ・ダナム。自身もユダヤ人の血を引く彼女は、「私にとってとても大きな贈り物でした」と話し、本作には俳優としてだけでなくプロデューサーとしても参加している。



父・エデクを演じるのは、『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』『ホビット』シリーズの英国の名優スティーヴン・フライ。国民的俳優であるとともに作家やジャーナリストとしても幅広く活躍する彼もまた、母方の家族が実際にアウシュヴィッツへ送られた背景を持っている。この物語に対し、「脚本を読んだ瞬間に心を動かされた。娘と父の関係を描く中に、ユーモアと痛みの両方が息づいている」と深く共鳴し出演が実現した。



公開された予告映像では、旅立ちの地となる空港から、さまざまな歴史の跡地を巡る道中に、それぞれの心の傷や、封印してきた過去と向き合うふたりの姿が描かれていく。自身のルーツを探るため綿密な旅行計画を立ててきたルーシーだが、同行したエデクは約50年ぶりの祖国で自由気ままに振る舞い、次々と計画を妨害する。そんな父にルーシーは爆発寸前で、かつて家族が住んでいた家を訪ねても、父と娘の気持ちはすれ違うばかり。互いを理解できないままアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所を訪れたとき、家族の痛ましく壮絶な記憶が初めて父の口から語られる──。



神経質なルーシーと、どこか子どものようなエデク。まったく噛み合わないふたりの掛け合いがコミカルにテンポよく描かれつつも、家族の記憶をたどり、出会った人々との触れ合いを通して、ちぐはぐだった父娘が少しずつ心を通わせていく姿が映し出される。どこか灰色がかったような街並みなど、共産主義から抜け出そうと過渡期にあった1991年当時のポーランドのリアルな風景も見どころだ。



またポスタービジュアルは、タクシーの前で見つめ合う父と娘の姿が切り取られている。

笑顔を浮かべながらも、どこかぎこちない表情を見せるふたり。温かさを感じさせながらも、微妙な距離感を感じさせる印象的なツーショットとなっており、背景にはアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所が配され、ただの父娘の旅でないことを予感させる。



映画『旅の終わりのたからもの』予告映像



<作品情報>
『旅の終わりのたからもの』



2026年1月16日(金)公開



公式サイト:
https://treasure-movie.jp/



(C)2024 SEVEN ELEPHANTS, KINGS&QUEENS FILMPRODUKTION, HAÏKU FILMS

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