BUDDiiSとバディが再確認した“ライブをやる理由”「つらいこともある毎日の中で少しでも笑顔になってほしい」 『BUDDiiS Tour 2025-JORNiiY Ⅱ-』ライブレポート
『BUDDiiS Tour 2025-JORNiiY Ⅱ-』 (撮影/ウチダアキヤ)

10人組ダンス&ボーカルグループ・BUDDiiSが6月1日にZepp New Taipeiにて『BUDDiiS Tour 2025-JORNiiY Ⅱ-』のファイナルを迎えた。
BUDDiiS初となる海外公演を含めた8都市15公演のツアーを完走したBUDDiiS。

デビュー以来、トップスピードで走り続けている彼らが、充実のパフォーマンスでバディ(BUDDiiSのファンネーム)を魅了した。
本記事では、4月19日にKT Zepp Yokohamaで行われた公演の模様をレポートする。



メンバーの横浜愛があふれる!? 笑顔満載の公演

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満員のKT Zepp Yokohama。開演時間を迎え、照明が消えるとスクリーンに映し出されるオープニングムービー。メンバーが順に映し出されていくたびに、客席のカラフルなペンライトが大きく揺れる。ステージに10人のシルエットが現れると、会場は大きな歓声にで満ち溢れた。



オープニングを飾るのは新曲の『Gotcha』。1曲目からSHOWの投げキスに湧き、YUMAのキュートなポーズで会場を沸かせる。そしてステージの至るところで10人が躍動……と見たいポイントが多すぎて視線が追い付かない。



さらにスクリーンにはまるで「テレビ」のような演出がなされている。心なしか、セットも音楽番組っぽさがあり、コンセプトを垣間見せる。曲間ではコミカルなMCが曲を紹介。次第に番組の中に巻き込まれていくような感覚になっていく。



FUMIYAの低く響く掛け声から始まったのは『HONEY』。グッと大人っぽい魅力で情熱的に。普段はキュートな表情を見せることが多いFUMINORIがセクシーな視線で会場の心を奪っていく。3曲目の『Utopia』では打って変わってポップに。笑顔を弾けさせ、それぞれが楽し気にステップを踏んでいたかと思えば、続く『her+art』でしっとりと。ボーカル陣が切なく物語を紡いでいく一方で、この楽曲では目まぐるしく変化していくダンスのフォーメーションからも目が離せない。



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まるでBUDDiiSの魅力をギュッと詰め込んだような冒頭4曲を終えて、フッと空気が緩む。ここで改めて自己紹介。コール&レスポンスを交えつつ、メンバーそれぞれがごあいさつ。特に、“地元”でのライブ開催に、横浜出身のKEVIN、YUMA、HARUKIは少しばかりいつもよりテンションが高めだ。



HARUKIは「『僕の』って言ったら『横浜』って言ってほしいです」とおねだり。客席から「横浜―!」という大きな声が響くと、「よこはまんてんです!」とにっこり。



YUMAは「今日は俺の家に遊びに来てくれてありがとう。誰がなんと言おうと俺の町なんで」と対抗。



そしてKEVINは「今日は俺の庭に遊びに来てくれてありがとう。ごめんな、海しかなくて!」と言い、会場の笑いを誘った。FUMINORIが、自己紹介が他のグループより長い、と言っていたが、充実の時間でバディたちの心をほぐした。



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新曲のコールとペンライトの動きを確認したところで、次の曲へ。FUMINORIセンターでアグレッシブなダンスから始まる新曲の『Sonic』。疾走感あふれる楽曲に会場の熱も上がっていく。サビではレクチャーがあった掛け声とペンライトの動きがピタリと揃い、一体感が増す。そこに、KEVINとMORRIEの伸びやかな歌声が交わり、さらに熱を高めた。



メンバーそれぞれのパートがある『OZ』では、HARUKIが「横浜大好き!」とアドリブを交える場面も。BUDDiiSのグループとしての絆、BUDDiiSとバディの絆を確かめ合うような楽曲だからこそ「大好きだよ my buddy」という歌詞でメンバーとバディの振りが揃うのを見るとグッとくるものがある。



ラスト、KEVINのソロで少しずつライティングが増していく演出も、これからの道を明るく照らしているようで心を打たれる。



1秒たりとも見逃せない渾身のメドレー

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ダンスパートでもしっかりと魅せる『JEALOUS』、『ENCHANT』で会場を沸かせたあとはライブでは珍しく“CM”が入る。



そう、今回のライブは音楽番組風の演出なので、ブリッジとなる映像がCMになるのだ。某ドリンクを彷彿とさせる商品CMで、TAKUYAとSHOOTが学生役に扮し、青春感満載のストーリーで届けた。ロケ地が横浜というところがまたこだわりが感じられる。恋愛要素もあるCMで、SHOOTの「お前が好きだ」と言うセリフに会場が湧いたところでメドレーへ。



1曲目の『Magic』は全員でのパフォーマンスだったが、MORRIEがひとりステージに残り『P.A.R.T.Y』を。そこにSHOW、TAKUAYA、HARUKI、FUMIYAが加わる。
ここから新鮮な編成で次々と楽曲を届けていく。



『Glow Gold』はFUMINORI、KEVIN、YUMA、SHOOTで。盛り上げソングということで、サビはバディも一緒になって踊り、体を動かす。
クールに登場したのはSEIYAとSHOW、TAKUYAだ。『WE HIGH』でここでもさらに熱を上げていく。



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SHOOTとFUMIYAのダンスパフォーマンスから始まったのは『Mr.FREAK OUT』。サングラスをつけたSHOOTが「おまえらも暴れちゃえよ!」とあおり、FUMIYAの力強いラップがステージを這う。



そしてここにKEVIN、MORRIE、HARUKIが加わり、5人で『Koi to me』。ラストは全員で『Lack』で締めた。7曲一気に駆け抜けたが、メドレーだからこそよりBUDDiiSの楽曲の多彩さが際立つ。



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その直後に届けたのがドラマ『秘密~THE TOP SECRET~』の主題歌ともなっていた『Iris』。BUDDiiSの新境地とも言えそうな切ない壮大なバラードとなっている。情感たっぷりなパフォーマンスでバディを魅了した。



「もちもち? 君と出会ってからずっと幸せ!」

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MCではまず1曲目の『Gotcha』について。KEVINが制作した楽曲だ。
この楽曲には「ガチャ」要素があり、今日の担当はYUMAだったそう。「今日ライブでみんな(メンバー)と目が合って、めっちゃみんなニコニコして楽しそうだな、と思っていたんです。そしたら俺、『Gotcha』で「チュッ」て言わなかったから笑っていたんですね」とYUMA。

メンバーも期待していたのに、YUMAが言わなかったものだから、笑ってしまっていたのだそう。ということで、ここで「チュッ」だけをやり、大歓声を浴びた。



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一方、この日の髪型をいじられていたのはSEIYA。「きんぴらごぼうが後ろから……」とちょこんと後ろで結んだ髪についてメンバーから言われ苦笑い。どうしても髪を結びたくてお願いしたら、スプレーでガチガチに固められて形状がきんぴらごぼうのように。そして針のように硬い状態になっているそうで。「(立ち位置後ろに来るメンバーに対して)ぷっさすからね!」と笑顔で怖いことを口にした。



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わちゃわちゃとしたトークを見せていたが、ここまでを振り返っての感想を求められたSHOWは「9月にまた横浜に戻ってきますよね。横浜アリーナで。こんな横浜盛り上がるんだったら、アリーナやばいんじゃない?と思って」とニコニコ。これにはメンバーも笑顔で頷き、早くも期待を高めた。



そんなふうにMCでさんざんはしゃいだ様子を見せていたのが嘘のように、『LOVE ME』を。

続く『ALIEN BOY』では客席も一体になって体を動かしていく。
FUMINORIが「もっと、もっと行けますか!」と声をかけて『LOUD』へ。ノリの良い楽曲で自然と沸き起こるクラップ。さらに間髪入れずに『Brightness』になだれこみ、笑顔を弾けさせた。



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本編ラストは『The One』。この日の“もしもしタイム”を担当したのはYUMA。
「もちもち? 君と出会ってからずっと幸せ! 君も幸せ? ずっと一緒にいてね(ニコッ)」
これに歓声が上がらないわけがない。全員が明るい笑顔で本編を締めくくった。



今日を思い出して、笑顔になってほしい

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大きなアンコールに応えて登場したBUDDiiS。
話題は『The one』について。FUMINORIに「初めて見たキャラだった」と言われたYUMAはしれっと「覚えてないです」。これにSHOOTは「顔つきが違った。憑依されてたから」。しかし、「よかったですか?」と客席にYUMAが問いかけると、「よかったー!」の大合唱。とびきりの笑顔を浮かべた。



横浜にちなみ、KEVINに横浜の思い出を問われたTAKUYAは「昔、YUMAさんとKEVINさんと遊んだ記憶がありますね」。そのときは3人でお泊りしたらしく、「こんなに(TAKUYAが)話すと思っていなくて。朝の8時半までずっとハリーポッターの話してた」とKEVIN。ちなみにYUMAは「ソッコーで寝てました」。TAKUYAは「本当に気づいたら空が明るくなってて……」と言いつつも、思い出話に笑顔を見せた。



また、KT Zepp Yokohamaの2公演に渡って「僕の横浜(HARUKI)vs俺の横浜(YUMA)」対決が繰り広げられている。『Gotcha』と『The One』の日替わりパートはジャンケンで決まるそうだが、今日はどちらも役割を担っていたYUMA。「俺が横浜に愛されてる。だから俺の横浜」とYUMAが言えば、HARUKIは「2日間通して横浜を摂取しすぎて……僕自身が横浜となりました~!」。それに対して、YUMAは「そしたらHARUKIが俺のもの!」。



ここに割って入ったのは、もうひとりの横浜出身者のKEVIN。「私、横浜の神なんですけど!」と突然、意外な設定が飛び出し、YUMAとHARUKIの勝敗を決めることになるが、「どちらもOK! 平和に行こう!」と地元愛あふれる(?)ピースフルなトークを展開。3人の横浜愛と仲の良さが感じられるMCとなった。



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そして、ライブも残すところあと1曲。
「ここから最後の最後までたくさん幸せを持って帰ってほしいので、ラストいけますか!?」とFUMINORIが呼びかけ、『BUD』へ。サビではメンバーはタオルを、バディはペンライトを回し、最後までハイテンションで楽しみつくした。テンションが上がったSEIYAは脱いだTシャツを振り回して歓声を浴びる場面も(曲が終わった瞬間にFUMINORIから「ハイ、服着てください」とツッコミも)。



最後に、「みんなが日々、過ごしていく中で、辛いことだったり、苦しくなる瞬間もあると思います。そんなときは今日のこのライブを思い出して少しでも笑顔になってください」とメッセージを送ったFUMINORI。



15公演を駆け抜け、次の旅路の目的はアリーナ公演。
ラスト、「次は横浜アリーナで!」とメンバーが口々に言っていたのが印象的だった。『JORNiiY』でさらなる成長を果たしたBUDDiiSがアリーナで見せてくれるのは、一体どんな景色なのだろうか。




撮影/ウチダアキヤ、取材・文/ふくだりょうこ



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